命に三つの鐘が鳴る Wの悲劇'75

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927578

感想・レビュー・書評

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  • 革命勢力が跋扈するパラレルワールドの日本帝国。元活動家の若きキャリア二条実房が取り調べをするのは極左集団の幹部である親友、被害者は元彼女にして親友の現彼女。明白な犯行、自白の裏に隠された動機とは…。周到な伏線と二人の知恵比べには参りました。

  • 我妻はなぜ恋人の和歌子を車内で殺したのか?
    我妻を取り調べる刑事たちの戦い。
    だんだん刑事たちが友情というか仲間意識をもっていく過程や未緒んちの癒し的な存在があって、どんどん面白くなってくる。

  • 05/15/2017 読了。

    図書館から。

  • 古野まほろによる、警察小説。天帝シリーズのスピンオフ的な作品でもある。
    著者の極端に先鋭的や作風の効かせ具合が、非常によい。
    展開を邪魔しない、でも退屈しない、そんなバランス。
    初期シリーズだとミステリとしての結末がぶっ飛び過ぎなところが、個人的には少し不満だったが、見事に解消され、奇抜なエンターテインメントになっていると思う。
    今後の作品も買ってしまうと思う。
    4+

  • 時代は極左活動が華やかなりしころ。
    パラレル日本が舞台なんだけど、現実でもこの時代、こんなにエグい極左事件がたっくさん起きてたんだろうか? と慌てて調べ中です。あさま山荘とかよど号とか成田とかしか知らんもんで(我ながら不勉強だな~)
    とりあえずシリーズの次の作品にも手ェつけてます。

    主人公の二条くんは、天帝シリーズにも出てくるんだってね。あの厚さと文体に怯んで読んでないんだけど、これが読めたから、大丈夫……かな?(汗)

    作品的には胸が痛くなる、青春ホワイダニットです。

  • 著者の本は初めて。古野ワールド抑え気味らしいが、このくらいの方が読み易いなぁ。以下に詳しい感想があります。http://takeshi3017.chu.jp/file6/naiyou22001.html

  • 警察小説、そして本格ミステリ。
    容疑者はかつての親友、そして被害者はかつての恋人。容疑者は容疑を認めるものの、動機に関しては一切語ることがない。彼らの間に何があったのか、それを突き止めようとする刑事の苦悩が悲しく、痛々しくて。
    謎として描かれるのはほぼこの部分だけなのに、ボリューム不足という感じはありませんでした。証言の矛盾、ひそかに張られた伏線は充分すぎるほどの存在感。ラストの衝撃も見事でした。

  • 拘留期間中の取り調べ室でのやりとりを基調に、裏付け捜査と取り調べのイロハと追憶が毎日積み重ねられるとても実験的な構成。
    そしてそれを警察用語にかぶれたまほたん節で‼︎

  • 最初の方で挫折してしまい、概要だけでも…と、パラパラ適当に読んでいたら面白くなってきて、始めから読み直した。文章がガチガチで読みづらいけどいいお話しだった。
    マーシーがぁ。・゜・(ノД`)・゜・。

  • 警察小説というものが苦手…というか、ほとんど読んだこと無い(『半落ち』くらい)し、刑事ドラマも『踊る大捜査線』を見たくらいだし、時代背景も馴染みがないので正直最初全然気分が乗らず、60Pくらいで読むのが一旦ストップしてました。
    その後頑張って読み始めてからは一気に読めましたが。
    今までまほろ作品はワイダニットに関しては重視しない、という姿勢だったような気がするのですが、今回はワイダニットをロジックで解き明かそう、という試み、でいいのかな。
    普段書いているのがいかにも本格な、途中に読者への挑戦状が貼られるのが多いので、徐々に伏線が明かされて徐々に話が進展する、そういうのも書けるんだなあ、と感心。ラストの展開も、良かったです。
    一応続編は出てるけど多分今回の登場人物はこれっきりなんだろうな。

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著者プロフィール

東京大学卒。リヨン第三大学法学部第三段階専攻修士課程修了。元警察官僚。2007年『天帝のはしたなき果実』でデビュー。以後続く「天帝シリーズ」は、高校生、大学生を中心に熱狂的なファンを獲得。他著作に『絶海ジェイル』『背徳のぐるりよざ』『その孤島の名は、虚』など。

「2022年 『老警』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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