絆回廊 新宿鮫Ⅹ

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 746
レビュー : 135
  • Amazon.co.jp ・本 (433ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927585

作品紹介・あらすじ

巨躯。凄味ある風貌。暴力性。群れない-。やくざも恐れる伝説的アウトローが「警察官を殺す」との情念を胸に22年の長期刑を終え新宿に帰ってきた。すでに初老だがいまだ強烈な存在感を放つというその大男を阻止すべく捜査を開始した新宿署刑事・鮫島。しかし、捜査に関わった人びとの身に、次々と-親子。恩人。上司。同胞。しがらみ。恋慕の念。各々の「絆」が交錯した時、人びとは走り出す。熱気。波瀾。濃度。疾走感。

感想・レビュー・書評

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  • 「シリーズ転換点に相応しい力作」

    怒濤の展開にしばし放心。ここ暫くスケールが大きくなっていたが、本作では新宿に足をしっかりつけて話が展開。様々な人物像をラストで一気に結びつける手腕は相変わらずお見事。桃井、晶、香田との関係も初登場から随分変化した。それだけ時が経ったということか。至福の時間終了。

    新宿鮫シリーズで1番好きなのは2作目の毒猿。他は無間人形、屍蘭と初期作品が好き。映像化された真田広之の映画版も舘ひろしのドラマ版も全部DVDで持っている。あぶ刑事ファンとしては、舘ひろしは大好きだけど、原作のイメージに忠実なのは、やっぱり真田版。桃井役の室田日出男も良かった。

  • 新宿鮫としてひとつの区切りとなるべき作品。
    新宿鮫の上司であり、一番の理解者 桃井の喪失。
    子供と妻を亡くし、まんじゅう となった 桃井は、新宿鮫の働きやすい環境を作る。
    ロックシンガーとしての晶のグループのメンバーがヤクに手を出していた。
    そのことで、晶は 無期限休止を宣言し、鮫島とのつきあいも終止符を打つ。
    鮫島は 一度に大切な二人(桃井と晶)を失ってしまう。
    『喪失感』が 鮫島を包み込んで終る。
    一方で 内調の下請け機関に復活した 香田。
    コインのウラオモテのような存在。目的は同じようだが、やり方が違う。
    少なくとも、連携する。
    薮という協力者が 唯一の手がかり。

    大きなオトコ 樫原茂。
    新宿での一匹狼で、伝説のオトコ。
    それが、22年のムショ生活を終えて、復帰する。
    そして、恨みを果たそうとする。
    妻と子供を、国外に逃亡させた 桃井に 逆恨みをする。
    つねに、ニンゲンは 不条理の存在となる。
    それを心から 支えてきた トシミ。 まつかさ というバーで待つ。
    切ない。

    ヤクザ 吉田。樫原に恩義がある。
    残留孤児グループ 金石。日本人であり、中国人である。
    中国人でもなく、日本人でもない。
    組織を守るために、警察官さえも対象とする。
    タイ、カンボジア、そして 中国。ヤクのルート。

    鮫島の敵とは、どんなものとなるのか?
    『金石』が、今後も 襲ってくるのか?
    警官であることを恐れないグループ。
    実際の敵は うやむやにする警察権力なのかな。
    桃井に対する評価が 新宿署の中で、高い評価だったのが救われる。

  • 上司桃井さんの死、おかまに暴発で殺される。
    晶との別離。どうなんの?
    中国人孤児二世、三世たち怖い。実際にいそうだし。

  • 読むまえから読んでしまっても、虜になって読了!
    なにがこんなに面白いのだろう…。ありえるようなありえないようなリアルな人間描写のなせる業なのか・・・・・?
    読み出したら止まらない。読んだ人しかわからない。大沢ワールド

  • シリーズを重ねるにつれ、パワーダウンも感じられたが、それでも好きで読み続けてきた。長く続けてきた故のマンネリ打破なのだろうか。登場人物にも愛着があるからこそ、今回の展開はかなりショック。

    人の話を聞かない馬鹿な暴走者のために、あんまりだ・・・。

    今後の展開が怖いけど気になる。そもそも、続く・・・のかな。

  • 新宿鮫のタイトルは著書の内容から読み取れない場合もあるのだが、本著はまさしくの「絆回廊」。極道の親分子分の、舎弟分の、同国人の、実の親子の、そして上司と部下、男と女の絆が絡み合い縺れた先にあるのは何か。捜査と推理を積み重ねて行き、マル対の目的が判明するに従って物語り全体の緊張感が最大限に膨らむ。鮫シリーズとしては、ある意味節目になるのだろうか。

  • 今のところ、新宿鮫の最新刊。
    絆回廊は、ほぼ日で連載されてたらしい。そんなことも知らなかった。
    読み始めるまでは、これが新宿鮫の最終巻なのかと思っていたけど、この終わり方で新宿鮫は終われないと思う。
    なので、次回作を期待してます!

  • 鮫島刑事の生き様が感動させられる

  • 新宿鮫シリーズ 期待を裏切らない面白さ。

  • 2016/03/27

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プロフィール

1956年、名古屋市生まれ。79年『感傷の街角』で小説推理新人賞を受賞しデビュー。代表作に『新宿鮫』(吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞長編部門)、『無間人形 新宿鮫IV』(直木賞)、『パンドラ・アイランド』(柴田錬三郎賞)、『海と月の迷路』(吉川英治文学賞)、近著に『覆面作家』『俺はエージェント』『爆身』など。

「2018年 『ニッポン泥棒(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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