努力しないで作家になる方法

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 142
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927653

作品紹介・あらすじ

ひょっとして、大いなる勘違いなのか…。頭をかすめる強気と弱気。妻と子どもの運命まで背負っての、作家修業の道はいつまで続く!?怪作・話題作を連発するミステリ界のトリックスターが明かす、驚きのデビュー秘話。

感想・レビュー・書評

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  • 鯨統一郎 前から少しづつ気になっていた作家でした。

    たしか「本の雑誌」にはほぼ毎月のように、読者欄への投稿がこの名前で載っていたような気がします。投稿者職業『作家」って書いて。ありゃま、暇な作家もあるもんだ、とそのとき読者のわたしは思いました。

    そしてこの本のタイトルは読書が趣味って人にはかなり気になるタイトルだと思います。

    しかしてその実態は・・・。
    これはネタバレという類に属すると思うので、ここから先はそのつもりで読んでくらさい(って、偉そうにいうことぢゃないですね。すまぬ)

    この本は作者がデビュー作『邪馬台国はどこですか?』の出版に漕ぎつけるまでのながぁーい苦労話を書いたものです。

    おそらくタイトルは後付で誰か別の人が考えたのでしょう。あえてオリジナルタイトルを暴くとすると『作家、鯨統一郎が出来るまで』かな(ありゃ、どっかで聞いた事があるな、このタイトル)。

    まあ、ともかく読み終えた人はたぶん『邪馬台国・・』を読んでみたくはなるでしょう。たぶん。

    そして、もし作家を目指して居る人が読むのでしたら・・・ま、いっか、それはそれで役立つと思います。 すまんこってす。すごすご。

    • ryoukentさん
      >Yuu1960さま
      そうですね。たぶん絶対、鈴木輝一朗さんです。確か岐阜県の方ですよね。
      どうも、すまんこってす。
      >Yuu1960さま
      そうですね。たぶん絶対、鈴木輝一朗さんです。確か岐阜県の方ですよね。
      どうも、すまんこってす。
      2012/06/12
    • ryoukentさん
      >ようちんさん
      ども、お久しぶりぶりです。
      どうですか『邪馬台国・・・』は?
      面白かったですか?
      >ようちんさん
      ども、お久しぶりぶりです。
      どうですか『邪馬台国・・・』は?
      面白かったですか?
      2012/06/12
    • ryoukentさん
      >Pippoさん
      そうですか、そういえば『努力しないで出世する方法』って本はあったような気がしますね。
      わたしが思いついた『鯨統一郎が出来る...
      >Pippoさん
      そうですか、そういえば『努力しないで出世する方法』って本はあったような気がしますね。
      わたしが思いついた『鯨統一郎が出来るまで』というタイトルはナゴヤが誇る無冠の大作家、清水義範せんせいの本のはづです。そして清水先生も『小説家にになる方法』という本を出してます。買いました。読みました。んで、小説家にはなれません! キッパリ。
      2012/06/12
  • いつもの作品のようなユーモアやバカバカしさがないのが残念。

  • 鯨統一郎デビューまでを描いた私小説。
    フィクションであるとされているが、読者としてはこれが鯨氏の真実であると理解している。

    「努力しない」とあるが、明らかなタイトル詐欺。
    鯨氏は努力に努力を重ねようやくデビューに漕ぎ着けた。
    小説を書く行為の全てが楽しみのため、トイことであれば、努力をしていなかったのかもしれないが、それは一般人における「努力しない」とはやはり異なる。

    後編の10年作家で生き延びる本でもそうだったが、鯨氏は書きたいことが次々に溢れてくるタイプのようで、そういう人でなければやはり作家にはなれないのかもしれない。

    少なくとも私は現状、次から次へと文章が生まれてはこない。

  • 「邪馬台国はどこですか」を読んで興味を持ってこちらに手を伸ばした。
    伊留香総一郎と言う名の主人公が苦境に耐えながら小説を執筆、投稿し、小説家を目指すというストーリー。

    邪馬台国〜 のようなトリッキーさや、構成を考えて作った様子は感じられない。(タイトルのキャッチーさは共通しているかも知れない)
    しかしながら、主人公に次々と苦難が襲いかかってくるなど、楽しめる内容になっている。
    似たような展開が出てくる箇所もあるが、くどくなるほどではない。

    主人公が最終的に書き上げる小説が「邪馬台国はどこですか」なので、筆者の自伝的小説という位置づけなのだろう。
    筆者と主人公は重なる部分も多いが、本書の内容がどこまで本当かはわからない。
    なので、ドキュメンタリーではなく、フィクションとして楽しむべきだと考える。


    作中に「他人のために書くのがエンタメ小説、自分のために書くのが純文学」とある。
    本作品は筆者にとって『純文学』なのだろうか。
    「純文学寄り」ではあるかも知れないが、そこかしこに筆者のサービスを感じたので、エンタメ小説に分類した方が適切であろう。

    主人公の行動には言い訳じみたところが多く、納得するのが難しいところもあるため、感情移入ができるかは人によるところが大きい。

    主人公を挑発して失職のきっかけを作る男、夢を諦めて長年書きためてきたアイデアノートを破り捨てるなど、印象的なシーンがあり、なかなか読ませる内容だと感じた。

  •  『2011年 6月 25日 初版 第1刷 発行』版、読了。


     タイトルにものすっっっごい、偽りアリな「意地と努力と根性で!」ギリギリまで生活に追いつめられながらも、見事、著書を刊行するところまで、こぎつけるのことのできたサクセスストーリー的な内容でした。

     その年数、およそ17年。やみくもに、そしてがむしゃらに書き綴っては応募して、そのたびに落選を繰り返して…一時は作家になることを断念するも、やはりまた闘志が沸き起こって再び挑むという…鬼気迫るも、周囲の冷たい反応にも耐えて締めくくった内容は「あー、良かったなあ!」と、それにつきました。


     自分は、この伊留香総一郎が主人公の本を続編にあたる「作家で十年生きのびる方法」から読んだために、このあとどう展開するのかは存じてはいたのですが…それでも本作はどう(自分がすでに知っている)結末へ着地するのか気になって、一気読みした一冊でした。

     そして次は間違いなく作者のデビュー作である「邪馬台国はどこですか?」を読んでることと思いますww


     作家を志していれば、何かしら「心に刺さる」一冊だと思いました☆

  • 2014.12.14読了鯨統一郎さんのデビューまでの自伝的作品。文庫化された時に泣けた本ってツイッターにあって興味を覚えた作品。タイトルが問題になったそうです。確かに全然違う。でも、小説作法、読む方からもすごく参考になり面白かった。

  • むちゃくちゃ努力してるじゃありませんかーやだー。

  • やっぱり努力しないと作家になれないと

    自伝的小説

  • ひょんなことから息子経由で読んだ本。歳とってからデビューする作家さんもそれなりに多いと思うけど、やっぱり大変なんだなぁと実感する。売れっ子作家さんになってよかった。・゚・(ノ∀`)・゚・。(不勉強で存じ上げなかったけど)

  • そんなわけがない。
    努力・努力の何物でもない内容でした。
    作家デビューまで17年間かかったんですよ。
    転職・転職の繰り返しで貯えも底をつきモヤシ炒めの生活。
    奥様の支えあっての作家デビューですよ。
    事実を元にしているので、デビュー作品も読んでみたい。
    苦労して生み出された作品だから。

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著者プロフィール

鯨統一郎
一九九八年、『邪馬台国はどこですか?』でデビュー。大胆な歴史解釈から、日本の常識を覆す独自の作品が話題を呼ぶ。以来、歴史だけではなく幅広い題材を用いて、次々と推理小説を発表している。著書に「喫茶〈ひとつぶの涙〉事件簿」シリーズ、「ハウスワーク代行・亜美の日記」シリーズ、「女子大生桜川東子の推理」シリーズ、「歴女美人探偵アルキメデス」シリーズ、『タイムメール』『女子大生つぐみと古事記の謎』『作家で十年いきのびる方法』など多数。

「2022年 『カルトからの大脱出』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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