少女病

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 346
レビュー : 55
  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927745

作品紹介・あらすじ

この家には男はいない。ぶっ飛んでいる母と三人の娘たち。夢見る女たちの葛藤を描く、リアル「若草物語」。

感想・レビュー・書評

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  • 前々から気になっていた吉川さん。少し読みにくい部分はあったけど、最初から最後まで楽しく、時には泣きそうになりながら(←こういう時点で私ももうヤバイよね…と思いつつ)読破しました。

    長女、都。次女、司。三女、紫。母、織子こと房子。

    (父不在の)大草原の小さなおうち、とか若草物語を思い出して懐かしい気持ちになりました。

    私は長女なのでついつい都の気持ちわかる、わかるー!と、うなづきながら読みました。

    あと書き下ろしの織子の章が、今の自分に年齢も一番近いので親近感がわきました。織子の心の内が面白かった。

    一人一人、無事に家を巣立ってゆくであろう娘たちを「どうか、すてきな恋を」と思いながら、手放せる母親って、そうそういないと思う。素敵だ。

    香苗と織子(房子)の子供時代の実母の子供に対する若さへの嫉妬。うちもあったなー。あとダブルバインドで育った房子が織子になったのも納得がいく。少女病にもなるわなー。

    タイトル回収はちょっぴり陳腐というか無理やりっぽい気もするけど、長女都と織子の気持ちわかるなぁ~…って思った。

    じめじめさずにサバサバと読めるのがいい。これでじめっとしていたら、メンヘラ系になっちゃうかも。織子の性格がサバサバしているから、この感じなのかもしれない。

    この続編が「文芸あねもね」に寄稿されているそうで、気になる。もう作品になっているのかな。調べて見たいな。

  • トリコさんの定番のガールズ劇場。今回は名古屋が舞台ではない。これだけ無茶苦茶な家庭でも悲愴感は微塵もなく描いている。
    長女 都…白馬の王子様を夢見る乙女の激しい妄想が渦巻く。でも実際の出会いは平凡で庶民的なもので、おまけに焼き芋が添えられていて面白かった。
    次女 司…男を切らしたことが無い女は自分を見つめる時間を持たなかったために、無駄な異性関係で貴重な20代を素通りしてしまう。
    三女 紫…一見しっかり者そうだけど、実はまだまだ子供なのに早く自立しなければいけないと無理している。そんな彼女は太郎という半ば想像上の恋人に甘える事でバランスを保っている。
    母 織子…母の役割を放棄し娘に家事全般を任せたこの女に共感する余地はないが、娘にまでバカにされているのは少しだけ同情した。母との断絶や恋愛の失敗などから、自らのファンタジーの世界を強固にする事で救われようとしている。

  • 地味な長女、はすっぱな次女、小生意気な三女。
    そして全員父親の違うこの3人の娘たちを生んだ小説家の母。
    全員が≪少女≫という病に侵されている。

  • 【図書館本】面白かったです。すぐ読んじゃった(笑)はい。私も『乙女チック街道を爆走中』の『少女病』患者かつ、要介護だと思います。微妙なお年頃の女性がみんな考えそうなことだなぁとしみじみ。『妻になれる女となれない女。女はこのに種類しかない。』吉岡め!妻にならない女もいるんじゃ!ボケ!『思い通りに行かないからこそ娘を支配したがるのではないか。でなかったら誰が好き好んで、あんな口うるさい嫌味な婆さんになりたがる?』母になると大変!『母になるのも、妻になるのもそれどころか

  • 永遠の少女、女王織子。
    母親を演じる、長女都。
    反逆者の、次女司。
    孤高の美少女、三女紫。

    帯に「現代の若草物語」と書いてあったので、「あれは四姉妹じゃないか(´-ω-`)?」と思って読み始めたのですが、確かにこれは若草物語でした。

    母親というのはいつだって家族の中心であろうとするものなのかと。
    男を知らない都の恋からこの物語は始まるわけですが、テンプレートの展開なのに心情の描き方の巧さなのかとても面白かったです。
    家族というものをどうしても考えてしまいますね。
    「欠落を寂しがることはできない」という紫の言葉が胸に刺さりました。


    どうして「踊る」のはいつもわたしたちなのだろう。
    守るものがあれば人は強くなれるはずなのに、守られる側のわたしたちは好きなものが増える度に一喜一憂するしかない。
    踊りたいわけでもない、踊らされるわけでもない。
    ただ踊ってしまう。
    ふわり、浮いた現実の2ミリ。そんなものがたまらなくきらい。

    愛だの恋だのが残酷なのは思い通りにならないからだ。
    こんなに想っているのに、どんなに思っていても他人は思い通りにならない。
    そして自分でさえも思い通りにならない。
    そのくせにそれが嬉しかったりもするから、厄介で面倒だ。
    わたしはわたしのままで居たいのだ。勝手にやってくるな。

    恋が女を綺麗にするのは、別の生き物に変わるから。
    「恋する乙女」に個性がないから、その単一性に惹かれる。
    誰もがそこに向かわなければならないのがつらい。
    どんなに逃げてもそれは追ってくる。


    そんな感じ、なのかなぁとw

  • 女の子に飢えてたから三姉妹に一本釣りされた
    中学~大学あたりだと思ってたら三十代だったね…jkひとりしかいなかったね…

    見事に全員とちくるってるというか いやいやいやおいおいおいってなった
    とりあえず郁の相手の若先生、このひと最低じゃないの?診察に見せかけて手を出してませんか患者に…郁ちゃんはほんとにそれでいいの?
    紫ちゃんかわいい。まじめっこかわいい。あしらい方が素敵でした。しかし太郎てめえこのやろうなんか腹立つ
    織子さんあれなー母親として見るとサイテーだーだめだー。人としてはすき。
    つかちゃんはそんなに好きじゃなかった

    三姉妹はいいなーって思うんだけど
    はなしが よわいというか なんというか
    文章は好きだったから全部読めたけどどうにも
    なんか惜しいなーってなる感じ


    @市立図書館

  • 実は少女趣味、空想癖がある、ロマンス映画が大好きだ、赤い靴を履くとうきうきする etc...
    いい歳して大人になりきれてない女性、この本の中では『少女病』という表現になるらしい。

    少女小説家で変わり者の母、家事の一切を請け負う地味な長女、尻軽もとい奔放で恋多き次女
    正統派美少女だが仕切り屋でこまっしゃくれた三女、そこは女ばかりが暮らす薄汚れた洋館。
    一家に女が四人もいたら、ケンカもいがみ合いも日常茶飯事になる、分かるなぁ~。
    現代版の「若草物語」? わたしは若草物語も赤毛のアンも、少女小説とはご縁がなかったので
    そのへんはピンと来ませんでしたが、さらさらと素直に読めた一冊でした。

  • 少女趣味な白い洋館に住む三人の姉妹と、少女小説家の母・織子。
    女しかいない家のなかで起こる、『少女病』な彼女たちの物語。

    率直に面白かった。
    4章構成でそれぞれの物語を描いているのだが、読んでいるうちにひとりひとりのことを好きになっていて、気づけば「嫌な女」がひとりもいない小説になっていた。
    個人的なお気に入りは紫。
    紫と太郎、司と恭一のエピソードはどこか儚く、美しくて好き。

  • 少女小説家で破天荒な母親と父親の異なる3人の娘の物語。家族や恋愛、生活していくことがテーマ。自意識と夢みがちが少女病の主な症状。人はいつだって自分が何者かでありたいと思うもの。

  • きらきら明るいから、たまに読みたくなる。

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著者プロフィール

吉川トリコ(よしかわ とりこ)
1977年静岡県浜松市生まれの小説家。現在は名古屋市在住。
2004年「ねむりひめ」で「女による女のためのR-18文学賞」大賞・読者賞を受賞。受賞作を含む『しゃぼん』でデビュー。2007年、『グッモーエビアン!』を原作に東海テレビで『なごや寿ロックンロール〜「グッモーエビアン!」より〜』としてドラマ化、2012年映画化。2007年、『戦場のガールズライフ』がドラマ化された。
その他代表作として、『ミドリのミ』『少女病』『マリー・アントワネットの日記』がある。

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