舟を編む

著者 :
  • 光文社
4.16
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本棚登録 : 25025
レビュー : 4029
  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927769

感想・レビュー・書評

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  • とっても読みやすくて面白かったです!馬締初め登場人物が皆魅力的で、題材も、辞書作りの過程など今まで目を向けた事がなかったので、とても興味深かったです。ただ、題材や個々の人物に魅力を感じるからこそ、もっと読み応え有るページ数と内容で読みたかったという気持ちも無きにしも非ず…ですが、それでも最後は思わず涙せずには居られませんでした。そして、なんといっても装丁が素敵!初めて"この本はハードカバーで購入して手元に置いておきたい"と思いました。 

  • 登場人物が素敵です。
    それぞれの思いが伝わり「大渡海」が出来上がった時には私まで嬉しくなって感動しました。
    一人の視点からではなくいろんな人の視点から書かれているのも良かったです。
    先輩に借りて読んだけど、自分用が欲しくなりました。

  • 「三浦しをん」を改めて好きになれた一冊。辞書をひとつ作るのに、これほど大変な努力を要するのか。なるほど、辞書も奥が深い。読後、本棚の片隅にしまってある辞書を手に取って眺めてみたくなる。今までそんなに気にしていなかったのに、ただの辞書が何だか無性に愛おしく思えてくる。

    • e-kakasiさん
      辞書は、眺めるだけで、愛おしまないでください。手元に置いて、すぐ引く。何度も何度も、使い込んで、手垢で真っ黒になって、ぼろぼろになるまで酷使...
      辞書は、眺めるだけで、愛おしまないでください。手元に置いて、すぐ引く。何度も何度も、使い込んで、手垢で真っ黒になって、ぼろぼろになるまで酷使してやると、辞書から、あなたに微笑みかけてくれますから。『舟を編む』には、このことが欠落していましたね。
      2013/02/17
  • 図書館の予約待ち人数がどえらいことになっていたので購入した、言わずとしれたベストセラー。

    たまらん。
    辞書編集部の面々の、仕事にかける想いも、言葉にかける想いも。

    まじめや香具矢、荒木に松本先生のように、一つのことに人生の大半を当然のように捧げる人たちも素敵だけど、
    西岡さんと岸部みどりのように、与えられたポジションに戸惑いを覚えながらも真摯に自分の出来ることを模索し、自覚し、こなしていく人たちも
    同じように素晴らしいと思う。

  • 進まないなと思いながら、本日読了。
    最初がうる覚えだったりするのだが、よしとする。三浦しおんはみんなこんな感じて読んでるからな。

    辞書編纂がテーマで、普段引いてる辞書もこんなに奥が深いのかとか、言葉を調べた人がどう感じるかとかも考えてるんだと知ることができて良かったです。
    当たり前すぎる「男」「女」なんか引いたことないけど、なにかを思って読むんだからやっぱり感動はあったほうがいいね。
    こちらも個性豊かな登場人物で特に西岡さん(だよね?)がお気に入り。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「なんか引いたことないけど」
      そうなんだ、、、辞書選びのルールなんだけど、「知っている簡単な言葉」「今、興味を持ってる事柄」を引き比べると、...
      「なんか引いたことないけど」
      そうなんだ、、、辞書選びのルールなんだけど、「知っている簡単な言葉」「今、興味を持ってる事柄」を引き比べると、自分に合ってるかどうか判るんです。
      「西岡さん(だよね?)」
      はい、映画が愉しみ!!!
      2013/01/25
  • 読んでいる最中に映画化が決まりました。まほろ駅前のときのような、「なるほど、そのキャスティングか!」という感動はまったくなく、馬締は無難なところに落ち着いたなあ、香具矢にいたっては、頭を抱えてしまいたくなるような。馬締は加瀬亮のイメージでした。香具矢は満島ひかりが良かったなあ。
    内容も、あまりにも「泣けます!」「素晴らしい!」といったコメントが多すぎて、ハードルがあがってしまったというか。そういった前情報がなければ、もっともっと楽しめたかもしれないなあと思います。
    三浦しをんさんの人を見つめる目は、いつも優しくて、特に不器用なひとに対するシャイなんだけれども熱い「応援しています」視線は、本当に素敵だと思います。何かに打ち込んでいるひとは、誰かに認められたくてしているわけではないので、大々的なサポートが必要なわけではないけれど、でも、誰かひとり、世界中でたったひとり、自分を理解してくれるひとがいるだけで、きっと人生は想像もできないくらいに満ち足りたものになるんでしょう。そして、三浦しをんさんの視線は、そういった「誰かひとり」を心の奥底で探しているひとたちに常に寄り添っていて、毎回泣かされます。
    船を編むは、馬締さんがおいしいとこどりしていきましたが、一番心に残ったのは、西岡さんのくだりでした。ああいうひとを描けるのも、ああいうひとに救いの手を伸べられるのも、ああいうひとの内面を浅くなく、深過ぎず描けるのも、現実的でありながら少しだけ夢を残してあげられるのも、背筋がぞくぞくするくらい感動しました。
    読んで後悔した、ということではまったくありませんが、ここまで素敵な本だったのなら、このブームが去ってからひとりで黙々と読めれば尚良かったのにな、という気持ちは残ります。あまのじゃくの方は、もう少し待たれた方が良いかと。

  • とても時間と労力のかかる辞書編纂の仕組みや苦労が面白おかしく描かれていて、読んでいると辞書の魅力に取りつかれそうになります。登場人物はそれそれキャラが際立っていて、漫画やドラマのように引き込まれてあっという間に読み終えてしまいました。長い年月に渡るストーリーを飛び飛びでコンパクトにまとめている感じなので、若干ものたりない部分もありますが…。とても面白かったです。

    「言葉」の持つ深みとか美しさのようなものに気づかされたし、沢山の言葉を覚えて使いこなし、色々な言葉で思いを伝えられたらよいな、という気持ちになりました。子どもの頃、親から買ってもらった辞書で思いつく言葉を引き、新しいことを知った喜びを思い出したり。

  • 読み終えるのが惜しいような物語でした。辞書の編纂に情熱を傾けた人々のお話ですが、話の発端となる出版会社の辞書編集部を定年退職予定の荒木氏が後継者となるべく社員を探し充てるところで、早々と私の評価は星5つと決定したのでした。主人公の馬締光也氏はその名の通り真面目過ぎてトンチンカンな行動をする風采の上がらない青年、しかし、彼は辞書作りに最も必要とする言葉への鋭い感覚を持ち合わせていたのです。彼の才能を見抜いた荒木氏は辞書編集部へと招いたのでした。「辞書は言葉の海を渡る舟」「海を渡るにふさわしい舟を編む」という方針の下それから15年という年月をかけて、辞書「大渡海」は完成をみたのでした。
    馬締を中心とする登場する人物たちが魅力的で、どの人も愛すべき一面を持っています。言葉への優れた感覚とは正反対の馬締の無粋な恋文など愉快な場面も満載ですが、普段は気に留めない言葉の用法や知らない単語も出てくるので読むうちに勉強にもなりました。完成した大渡海と同じ藍色の辞書風の装丁、軽くて持ち歩きにも良し。その上来年には映画も公開されるようなのでそれも楽しみです。

  • 辞書編纂をテーマにした小説。
    ノミネートされる著者がだいたい同じメンツということで敬遠してた本屋大賞の今年の第一位でして、何でまたそんなベタな作品に手を出したのかと聞かれれば、同僚に「面白いから読んでみてください!」と勧められたから、というベタな流れによるものです。

    想像してたよりもキレイにまとまっていて、読みやすい作品。過去に一位になった作品は、すべて映像化されてるらしいので、そういったビジュアルが添加されると、またイメージは変わるのかもしれません。新規性はないけど、トラブルも悲劇もなく「読者が見たいと思う」ハッピーエンドを提示してくれる、安心して読んでいられる作品と言えます。
    また、随所に著者である三浦氏の文章や日本語に対する拘りらしきものが辞書編纂の中心人物の一人である松本先生や辞書フリークの荒木の口を借りて表れるので、その辺も読みどころかと。

    という感じでとりあえず褒めたので、こっからネタバレ含めた「物足りなかった」ポイントを挙げてみます。

    一つめ。既に書いたけど、意外性があんまりない。
    辞書編纂をテーマにしている以上、ハッピーエンドにするには「辞書は絶対に完成しなければならない」必須要件。つまり、中盤ぐらいからエンディングの映像がある程度は見えてしまっている訳ですね。架空の世界にドップリ浸って登場人物と同じ「先の見えない感じ」を味わうのが醍醐味といえる小説において、これは興を削ぐ点だったと思います。

    二つめ。サブキャラの扱いが勿体ない。
    中盤に差しかかる辺りで表舞台から姿を消してしまう西岡というキャラがいますが、主人公であり、いわゆる奇人である馬締(まじめ)というキャラに対比させる凡人代表として活躍します。ごく一般的なサラリーマンであり、辞書の世界に耽溺している主人公や荒木といったキャラより遥かに読者に近い立場の人である彼が、主人公の言動に翻弄される中で徐々に変化していく様子は、読んでいて強く惹き込まれました。中盤のあるポイントの辺りなんか、「この作品はひょっとして主人公の成長と辞書の完成をメインにしつつ、裏テーマとして凡人である西岡の成長や変化が見られるのでは?」と期待できるぐらいでした。
    だからこそ、途中であっさり退場し、しかも彼が退場したらいきなり10年近くも時間が経過したという、急激な場面変換と露出の激減は残念でした。
    まぁ、一つめに挙げたとおり下手したら淡々と数年が経ってしまいそうなテーマなのでこうでもしないと場面変換ができなかったのかもしれないけど、もう少し西岡というキャラを大事にしてくれたら、もっと重厚なストーリーになったのではないか、と思います。
    なお彼の代わりに出てくるキャラは若い女性ですが、これは中盤までほぼ女っ気ゼロで進んできた作品の性質上、女性読者に感情移入してもらうためには必要な措置だったのかもしれません。その点は理解できますが、キャラとしての造形や魅力は、やはり西岡には及ばないと感じられます。

    三つめ。主人公がある意味で成長し過ぎ。
    普通の人である西岡が途中退場してから10年後の辞書編纂において、馬締は名実ともにプロジェクトの中心に立っています。容貌や言動にはあまり変化が出ていませんが、外部との折衝や学生アルバイトの取りまとめ等において、人並みに「デキる」人になってしまっています。
    この点が、個人的にはとてもつまらない。序盤の描写を見る限り、馬締は素晴らしく変人であり、いわゆる普通のサラリーマンがそれなりにこなせるようなことは何一つできない、取り得と言えば言葉への執着と知識が並大抵のものではない、ぐらいの設定な訳です。それが、いくら辞書の完成に対する執着が強いとはいえ、普通に外部との交渉とかができてしまっていたため、彼の奇特性がそこで失われてしまった気がします。「社会に適合できなきゃマズいだろ」という人がいるならば、「小説世界にそういうレベルの生々しさを求めるなよ」と言いたい。
    馬締には最後まで、理解してくれる女性にだけ理解してもらええればそれで良いような、素敵な変人でいて欲しかったです。

  • 正直、つまらなかった。

    本屋大賞もたいしたことないと思った。

    確かに、書き方も上手いし“売れる”ようにはできてるとは思ったが。

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著者プロフィール

三浦 しをん(みうら しをん)。
1976年、東京生まれの小説家。出版社の就職活動中、早川書房入社試験の作文を読んだ担当面接者の編集者・村上達朗が執筆の才を見出し、それが執筆活動のきっかけになった。小説家の専業になるまで、外資系出版社の事務、町田駅前の古書店高原書店でアルバイトを経験。
2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。2012年『舟を編む』が本屋大賞に選ばれ、翌年映画化された。2015年『あの家に暮らす四人の女』が織田作之助賞受賞。また、『風が強く吹いている』が第一回ブクログ大賞の文庫部門大賞を、2018年『ののはな通信』が第8回新井賞を受賞している。
Cobalt短編小説賞、太宰治賞、手塚治虫文化賞、R-18文学賞の選考委員を務める。最新刊に、『愛なき世界』。

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