舟を編む

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334927769

作品紹介・あらすじ

玄武書房に勤める馬締光也。営業部では変人として持て余されていたが、人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられる。新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。
定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。
個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく――。
しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか

2012年本屋大賞第1位受賞作

感想・レビュー・書評

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  • 「辞書は言葉の海を渡る舟だ」
    「海を渡すにふさわしい舟を編む」

    辞書を編纂する仕事に情熱を傾ける人々を描いた作品。爽やかであり、胸が熱くなる人間ドラマが1冊にずっしりと詰まっていた。
    読んで良かったと強く思った!

    ちょっと地味な、堅苦しいような内容なのかな?と読む前はあまり内容を想像できなかった。
    でもユーモアあふれる描写と共に、内容はとても興味深くて、すーっと入り込める読みやすさで、読んでいる間はずっと基本的にあったかい気持ちで読み進められた。
    三浦しをんさんの大人気作品。
    本当に読めて良かった(2度目w )!

    登場人物は、みんないい人ばかりで、愛おしくなる人達!
    ・馬締(まじめ)。辞書編集部に新たに迎えられる仕事に邁進する情熱を持つ人だが、ちょっと不器用なところもあるタイプ。
    ・荒木(あらき)。定年間近のベテラン編集者
    ・日本語研究に人生を捧げる老学者の松本先生
    ・徐々に辞書に愛情を傾けて仕事する西岡はチャラいが普通にいるタイプ
    ・香具矢(かぐや)は、馬締と出会った優しくて芯のしっかりした女性。など…個性豊かな人達!

    まじめさんと、かぐやさんの恋模様もほっこり。
    かぐやさんに宛てた恋文も面白くて、二度くらい読みかえした。言葉の専門家でもあるのにちっとも言葉を使いこなせてないところ。不器用で熱意が変に、空回りしてるところ。微笑ましくて笑った。

    まじめさんと西岡さんの関係性も素敵だった。
    自分は辞書編集部の無駄な人員なのかな?…と密かに悩んでいた西岡が、まじめの言葉に、救われて喜ぶところが良かったな。

    『うれしいけれどくすぐったくて、くねりそうになっているー』…なんて喜ぶところに笑ってしまった!

    『大渡海』という辞書が完成したときの監修者の松本先生からの手紙でのお言葉。
    「感謝の言葉以上の言葉を伝えられる言葉を探したい」のところは、じーんと胸に迫って泣きそうになった。

    私は、ブクログの感想を書いていても、語彙力がなくて、うまく伝える言葉が見つからなくて歯痒いばかりの気持ちを抱えている。
    いろいろと言葉についても考えさせられる素晴らしい本でした。
    本当に読んで良かった〜!(3度目)(笑)








    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      ひろさん、おはようございます♪
      ひろさんもお好きですか、良かったですよね、この本〜(^_^)v
      語彙力なくても、とりあえず、私の感動が伝わっ...
      ひろさん、おはようございます♪
      ひろさんもお好きですか、良かったですよね、この本〜(^_^)v
      語彙力なくても、とりあえず、私の感動が伝わったようで、嬉しくなりました〜(笑)
      ひろさんに6度目を言われてしまったぁ(*˘︶˘*).。.:*♡
      ありがとうございます〜
      凄い、6回(笑)
      2023/06/11
    • かなさん
      チーニャさん、こんばんは♪
      私もこの作品は映画でしか観てないんだけれど
      本も読んでみたいと思ってました(^-^*)

      チーニャさんの...
      チーニャさん、こんばんは♪
      私もこの作品は映画でしか観てないんだけれど
      本も読んでみたいと思ってました(^-^*)

      チーニャさんのレビューを読んで
      ますます、本も読みたくなりました!
      あとから追いかけますっ♪
      って…ストーカーみたい(汗)

      チーニャさんへ、7回目の
      “読んでよかったね”(*´∀`*)
      2023/06/12
    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      かなさんー
      ありがとうございます♪
      7回目、いただきました…
      (*˘︶˘*).。.:*♡
      かなさんー
      ありがとうございます♪
      7回目、いただきました…
      (*˘︶˘*).。.:*♡
      2023/06/12
  • 中学生ぶり、再読。
    おもしろかった〜。
    好き系の本です。
    ここ数年、言葉について思慮を巡らすようになりました。
    同じ言葉でも、発言のタイミングや抑揚、時代、言う人と聞く人の関係性等、多くの外的要因によって意味が変わることがあります。
    これって世の中の多くの人が当たり前に行なっていることですが、実はかなり難易度が高いことです。
    ここまで言語が発達している種族は人間だけとも言われています。
    ただ、それだけ発達した言語を扱えているにも関わらず、いやむしろ、これだけ発達しているからこそ、それを正確に文章化することが非常に困難に思えます。
    言葉の意味が外的要因に左右される、ということは言い換えれば、外的要因が意味を補填してくれている、とも言えるのではないでしょうか。
    文章、特にこのブクログの感想のように、読み手と書き手に関係性がなく、共有していることもほぼない状況で、思いや意図を理解し合い疎通することは本当に難しいな〜と感想を書くたびに思います。
    そこに対するトレーニングという意味で始めた本の感想を記すという習慣ですが、まだまだ精度が低いというのが自己評価です。
    辞書に完成がないように、言葉や文章にも完成やゴールのようなものはないと思うので、これからも自分なりに舟を編んでいきたいと思います。

    過去に何も考えずに読んだ本でしたが、今読み返すとそのときには気付かなかったことに気付くことができました。
    辞書の編纂という題材に似合わず、非常に読みやすくわかりやすい内容になっているので、シンプルに楽しく読める本だと思いますが、ややこしく読もうと思うと、とてもややこしく読めるので、そういう読み方もオススメです。

    • yyさん
      なおすさん

      こんにちは

      なおすさんのレビューの言葉
      「読み手と書き手に関係性がなく、
      共有していることもほぼない状況で、
      ...
      なおすさん

      こんにちは

      なおすさんのレビューの言葉
      「読み手と書き手に関係性がなく、
      共有していることもほぼない状況で、
      思いや意図を理解し合い疎通することは本当に難しいな〜」
      のところ、ハッとさせられました。
      本当にそうですね。

      こうやって「書くこと」って、
      自分を俯瞰する良い機会なのかも。
      なおすさんは、それをちゃんと意識してらっしゃる。
      素敵だと思います☆彡
      これからも楽しく船を編んでいかれますように。



      2023/06/19
    • なおすさん
      yyさん

      こんにちは。
      この度はコメントいただきありがとうございます。
      自分の書いた文書に共感していだだけるのはとても嬉しいです。...
      yyさん

      こんにちは。
      この度はコメントいただきありがとうございます。
      自分の書いた文書に共感していだだけるのはとても嬉しいです。

      無意識的に自分自身を俯瞰して、客観視することは中々に難しいことだと思うので、こうした習慣や意識は"書くこと"をきっかけに忘れないようにしたいと思います。

      後ほど、yyさんの感想も拝見させていただきます。




      2023/06/19
  • 2012年本屋大賞受賞作
    映画、アニメ化済
    2024年NHKBSでドラマ化

    「辞書は、言葉の海を渡る舟だ」

    初読作者なのだけど、Wikipedia著者作風欄に併せてみると、
    1つの仕事や物事に真剣に取り組む人たちを描く作品、にあたるのかな
    辞書編纂の、言葉や言語学、紙質や印刷についての色々なくだりがすき。
    私たちの世代は誰もが子ども時代に紙の辞書に触れているから、分かる分かる、って部分があるけど、これからの子たちは最初から電子辞書だったりするのかも。そうなるなら少し残念な気がする。
    作品と関係ないけど、お気に入りのほぼ日手帳の紙質も手帳にしては薄く手触りが良くて辞書的だよね、でも筆記具によっては裏写りしやすいしな、とか関連付けられるのが楽しい

    最後まで軽快でテンポが良く、登場人物も魅力的にキャラ立ちしていてとても読みやすかった

    読了後に装丁を見直すとこまでが読後感

    (図書本)

  • あ〜いい本だった。
    「神様のカルテ」に引き続き、映画を観てしまったのでなんとなく原作を読む気になれなかった本。
    やっぱり本は、登場人物の心の声を聞けるのがいいところですよね。
    私的には主人公・馬締の同僚・西岡の心の声が一番胸に響きました。出版社の辞書を作る部署で働く西岡の周りには馬締を始め、松本先生、荒木と辞書を作ることに病的なまでに情熱を注いでいる人ばかり。一生懸命になることがカッコ悪いと思っていた西岡にとって、馬締の存在が複雑なものになっていく。「温泉みたいにこんこんと湧く、苦い感情の源をたどると、なんともなさけない結論に行き着く。つまりは嫉妬だ。」なぜ、そこまで辞書に打ち込めるのか?謎でさえあるけれど、もし自分にもそんなに夢中になれるものがあれば、今とは全く違う世界が見えるのだろう。馬締に対する嫉妬に向き合えてから、西岡が馬締をフォローする立ち位置に変わっていく姿が清々しい!
    新しく部署に配属された岸辺もやはり最初は病的な馬締に馴染めなかったけれど、辞書を通して言葉とは、だれかを「傷つけるためではなく、だれかを守り、だれかに伝え、だれかとつながりあうための力」を持っていると気づき仕事に対する向き合い方が変わっていく。
    一冊の辞書を作り上げるまでの十数年もの年月の物語。あ〜、やっぱり読んで良かった!

    • こっとんさん
      shukawabestさん、おはようございます♪
      ん?不気味?私の本棚に不気味?そんなわけあらへんやん、不気味てそんな、勘弁してくださいよ、...
      shukawabestさん、おはようございます♪
      ん?不気味?私の本棚に不気味?そんなわけあらへんやん、不気味てそんな、勘弁してくださいよ、shukawabestさーん‥‥て、ほんまや!不気味感漂うてるやーん!
      と、起き抜けに爆笑させていただきました笑笑
      不気味な世界もなかなかいいですよー。
      と、こちらの世界にいざなってみる笑笑
      2022/11/15
    • shukawabestさん
      そうですか。ビビり過ぎていたようですね。こっとんさんのコメントで少しホッとしました。レビューを読んでいる最中に「この本、読みたい」と感じたら...
      そうですか。ビビり過ぎていたようですね。こっとんさんのコメントで少しホッとしました。レビューを読んでいる最中に「この本、読みたい」と感じたらネタバレが怖くてレビュー読むのを止めてしまうので。

      僕にはどうかなと感じていたのですが、気分に関係なく今度読んでみます。「むらさきのスカートの女」。
      2022/11/15
    • こっとんさん
      shukawabestさん、おはようございます。
      「むらさきのスカートの女」ですか!
      なるほど‥‥結構ヤバめですよ。
      でも、私は一周まわって...
      shukawabestさん、おはようございます。
      「むらさきのスカートの女」ですか!
      なるほど‥‥結構ヤバめですよ。
      でも、私は一周まわって、面白く読めました。
      2022/11/16
  • どの登場人物も愛しく思える。
    ありがちなイベントが多い気もするが、辞書を作るという題材を初めて読んだためそこまで気にならなかった。
    何かに熱中している人に魅力を感じるのはとても共感。

  • 言葉を愛するすべての人に、読んでもらいたい一冊です。

    目をつぶって辞書を開き、その頁で見つけたお気に入りの言葉を
    ノートに書きつけるのが大好きだった、幼いころの私。
    若かりし頃は、初めてのバイト料をもらったボーイフレンドに、
    「プレゼントは何がいい?」と聞かれ、迷わず「広辞苑♪」と答えたけれど
    今ならぜったい、馬締たちが編んだ「大渡海♪♪♪」と答えるのに。

    時間も金も食うお荷物部署扱いされ、予算も人員も削られても
    常に用例採集カード片手に言葉を集め、時代に沿った語釈を捻り出し
    十数年かけて『大渡海』を編纂する、玄武書房辞書編集部。

    彼らが思い描く辞書は、「美しい日本語を守る会」のお歴々が厳かに頷くような
    古式ゆかしい日本語が行儀よく陳列された、棺桶みたいな辞書ではない。
    湧き上がる人の思いから生まれ、口遊まれ、綴られ、変化し、受け継がれていく
    生きた言葉がひしめきあう、胸躍る世界。

    何百年も受け継がれてきた言葉に心から敬意を払いつつ
    時代の波に洗われて変わっていく言葉、新たに生まれ落ちる言葉も
    大いに楽しみ、受け入れる『大渡海』の物語は
    古今の名著も、漫画もBLも同人誌も、等しく尊重し熱愛する
    三浦しをんさんが描くからこそ、こんなに心に響くのです。

    そして、言葉に精通する馬締や松本先生や荒木だけを祭り上げるのではなく
    辞書を開いた流れ者が、「西行」の項目に「遍歴するひと、流れもの」の語釈を発見し
    心強く感じる光景を思い浮かべて、この語釈を採用すべきだと主張し
    宣伝広告部に異動になり、辞書編纂に直接関わらなくなっても
    馬締たちを渾身の力でサポートすると密かに誓う、西岡のような存在にも
    ちゃんと光を当ててくれているのが、とてもうれしい。

    ブクログのレビューを書きながら、本への思いが溢れ過ぎて
    「ああ、またムダな言葉ばっかり!どうしてもっと簡潔に書けないの?!」
    と自己嫌悪に陥る毎日。
    そんな私の背中を、この本が、誰かに思いを届けるために
    拙くても、不恰好でも、心を映した言葉を勇気をもって差し出し続けていいのだと
    言葉の海に向かって、ぽん、と押し出してくれました。

    • まろんさん
      だいさん☆

      いつも温かいお言葉をありがとうございます!
      大好きな本は、やっぱり一人でも多くの方に読んでもらいたいので
      「こんなに下手なのに...
      だいさん☆

      いつも温かいお言葉をありがとうございます!
      大好きな本は、やっぱり一人でも多くの方に読んでもらいたいので
      「こんなに下手なのに一生懸命書いてるところを見ると、この本おもしろいのかも?!」
      と思っていただけたらしめたもの♪ 
      だいさんの励ましを胸に、レビューを書き続けたいと思います。
      2013/04/21
    • gudonさん
      まろんさん 

      コメントありがとうございました。レビュー率100%に尊敬します。私のブクログは、実際の本棚同様雑然としていて、積読が多いのが...
      まろんさん 

      コメントありがとうございました。レビュー率100%に尊敬します。私のブクログは、実際の本棚同様雑然としていて、積読が多いのが難点です。

      舟を編む、は実は小説は未読なのですが、先日映画を見ました。三浦しをんさんが、「この話は絶対映像化は無理」と自負していた世界を、石井裕也×松田龍平が見事に映像化してくれていました。

      そうした「表現手法の違い」を楽しむことも作品の味わいだとよく思います。レビューを楽しく拝見しながら勉強させてください。
      2013/04/22
    • まろんさん
      gudonさん☆

      こちらこそ、コメントありがとうございます。感激です!
      積読の本がいっぱいあるなんて、素敵なことです。
      お気に入りのお菓子...
      gudonさん☆

      こちらこそ、コメントありがとうございます。感激です!
      積読の本がいっぱいあるなんて、素敵なことです。
      お気に入りのお菓子を大事にしまってあるようなものですもの。

      『舟を編む』の映画、私も観てきました。
      静かな狂気を孕んだ役が似合うと思っていた松田龍平が、
      浮世離れしたあの馬締くんを、あまりにイメージ通りに演じていることに驚いてしまいました。
      大河ドラマの新撰組以来、三浦しをんさんがオダギリジョーの大ファンなのは有名ですが
      西岡役を彼が演じているのを見て、「しをんちゃん、よかったねぇ!」と思ったりもして。

      私こそ、映画のことも本のことも、gudonさんのレビューを拝見して
      大いに勉強させていただきたいと思っています。
      2013/04/24
  • この本は、2017年2月に読みました。
    だいぶたっていますが・・・
    辞書作りはこんなに繊細な作業なのか
    言葉を選ぶことにこんなに迷いながら
    作るとは・・・・「編む」という題名は、言葉
    を編んでいく、という意味なのか、と思いました。

    この本を読むまで、言葉というものを
    そんなに深く考えたことはありません
    でした。私は、古いようですが「ら抜き
    言葉」を嫌ってしまいます。ですが、最近ではアナウンサーがふつうに使っているのです。やはり私は古いのでしょうか?息子が中学生の頃、「斜めってる」と
    いう言葉を口にしました。思わず私は、
    「斜めになっている」だよ。といったことがあります。ところが、一緒に生活して
    いるとは恐ろしいもので、私まで「斜めってる」と、言ってしまったことがあります。それ以来言語には気を付けているつもりです。日本語は、本当に奥深さを
    感じます。「やばい」という言葉、これは、どうしよう、まずいことになった
    という意味だったはずです。それが今では、凄い、素敵、可愛いということに
    使われています。辞書にはどのように記されているのでしょうか。

    細かいことがらを、三浦しをんさんは
    やはりすごいと思います。

    話は違いますが、三浦しをんさんの
    「風が強く吹いている」お薦めします。
    駅伝などやったことがなかった、弱小チームのお話です。
    読んだ方、多いとは思いますがまだの
    方は是非、夢中になる1冊です。

  • とにかく辞書制作への熱意が凄い。一冊の辞書をこの世に生み出す為、誰もが魂を削って取り組んでいる。その姿勢に圧倒されると共に、誇らしく思えた。普段知れないニッチな世界を知る事が出来たのも良かった。自分も今の仕事にこんな情熱を持てているだろうかと、改めて考えさせられた。

  • うーむ 面白かった。。
    こんなに面白かった本は久しぶり。
    感動しました。
    登場する人物がみんなとても魅力的。
    言葉という最も大切なものの有難さを教えてもらいました。
    帯にも書かれていたように、地味な編集作業を通しての冒険小説のよう。。
    老若男女 みんなにお勧めです。

    この本はずっと手元に置いておきたい一冊です。

  • 流石の本屋大賞受賞作でした。
    壮大な言葉の海に漕ぎ出す大渡海と言う辞書を作る為に。
    『舟を編む』納得の題名です。

    馬締のラブレターは笑い転げてしまいました。
    怒涛の語彙力は時に人を渦巻き難破するものだと。笑

    15年に渡る航海のラストは涙有りしんみり心に響きました。

    言葉の海が大好きな理由を再認識しました。
    これからも色々な読書と言う航海に辞典と一緒に旅立ちたい。

    • Manideさん
      まーさん、こんにちは。

      これは良い作品ですよね。
      私も好きな作品です。

      自分とは全く縁のない世界でありながら、笑いもあって、感動があって...
      まーさん、こんにちは。

      これは良い作品ですよね。
      私も好きな作品です。

      自分とは全く縁のない世界でありながら、笑いもあって、感動があって、いいな〜と感じたのを思い出しました(^^)

      それでも⭐︎4という厳しさに、「ほんと、厳しいな〜」と、感じてます(笑)
      2023/04/13
    • まーさん。1733348番目の読書家さん
      Manideさん。
      コメントありがとうございます!
      返信遅くなり申し訳ありませんです。

      とても興味深い作品で、思わず辞書を本棚に戻しました...
      Manideさん。
      コメントありがとうございます!
      返信遅くなり申し訳ありませんです。

      とても興味深い作品で、思わず辞書を本棚に戻しました。辞書と言う海は広すぎるて私なら直ぐに難破してしまいます。笑

      ☆4の基準は面白い感動した人に薦めたい!って本です。
      私の中では☆5の作品はプラス何度も再読してしまう本です。
      ☆5に出会いたいですーー。
      2023/04/21
    • Manideさん
      まーさん、おはようございます。

      返信遅いなんて、とんでもないです。
      勝手にコメントしてしまっているだけなので、
      全然、お気になさらずに(^...
      まーさん、おはようございます。

      返信遅いなんて、とんでもないです。
      勝手にコメントしてしまっているだけなので、
      全然、お気になさらずに(^^)

      まーさんのホシ5は注目ですよね(^^)(^^)
      2023/04/23
  • 「舟を編む」
    なんといってもタイトルが素晴らしい!

    今までまったく考えたことがなかったけど、辞書作りって彼らの努力の結晶でできてるんだなぁ。

    最近、めっきり使わなくなってしまったけど、学生の頃に読んでこういうことを感じながら辞書を引きたかったなと思いました。

    辞書に限らずだけど、、。

    今の学校って辞書とか引いたりしてるのかな。図書館で借りた本です。

  • 「辞書は、言葉の海を渡る舟だ」
    「海を渡るにふさわしい舟を編む」
    その思いを込めて名付けられた『大渡海』

    『大渡海』編纂に携わった人々の15年にわたる苦労と努力の物語
    数年前に映画を見ていたので、ずっと読むのはもういいかと思っていたが、やはり読むのと見るのとでは全然違う

    映画を観た後は、辞書を作るのにこんなに人の手がかかるんだとか、ちょっと暗い映画だなとかの感想だった気がするが、読了した今の感想は全然違う
    静かな感動で胸がいっぱいになり、涙すら出た
    やはり本の力、文字の力はすごい!

    映画では、松田龍平扮する馬締光也に焦点が当てられていた気がするが、馬締光也はもちろんのこと、西岡や岸辺みどりの活躍を描くことにより、大渡海の完成は、編集やその他諸々の業務に携わった人々みんなの念願(悲願)だったこと、みんなの力の結集により完済したことが分かる

    辞書が完成するまでの過程もさることながら、取り上げられたいろんな言葉の解釈もとても興味深くおもしろかった

    「あがる」と「のぼる」の違い、「西行」に「不死身」や「あちこち遍歴する人」の意味があること
    「こだわり」は「難癖をつけること」が本来の意味なのでいい意味で使ってはいけないこと等々

    驚きと新しい知識を得た喜びでいっぱいだ

    しかし、文中にも何度となくあったように言葉は生きているから、時代とともに使い方や意味が変わってくることも許されるのかもしれない

    言葉の持つ力ーーー
    傷つけるためではなく、誰かを守り、誰かを力づけ、誰かに伝え、誰かと繋がり合うための言葉を発したいなと心から思った


  • 以前読んだことを途中まで忘れていて、再読。英語の添削を仕事にしている今、学生時代以上に辞書にお世話になっている。様々な辞書を比べるのが大好きなので、本作を読んでそれぞれの辞書にこんな物語があるのか…と考えると、余計辞書が好きになった!熱い!!

  • 幾ら褒めても褒め足りない、、、って大袈裟かな?

    とりあえず映画化に乾杯!
    http://fune-wo-amu.asmik-ace.co.jp/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      > MOTOさん
      「まだまだ本屋大賞の熱冷めやらず、ですね!」
      実を言うと、文庫待ちでノンビリ構えていたのですが、本屋大賞受賞後に手に取って...
      > MOTOさん
      「まだまだ本屋大賞の熱冷めやらず、ですね!」
      実を言うと、文庫待ちでノンビリ構えていたのですが、本屋大賞受賞後に手に取ってみて、、、この装丁のまま文庫にはならないと思い、即購入しました。

      「なんて相当面白いんですねっ♪」
      はい。とだけ書いておきます(実は私、辞書オタクです)!!
      2012/07/30
    • 槊さん
      映画化されるんですね! 初めて知りました。
      読んで良かったなと思える本でしたね。
      映画化されるんですね! 初めて知りました。
      読んで良かったなと思える本でしたね。
      2012/08/03
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      > 槊さん
      「映画化されるんですね!」
      そうなんです、或る意味地味だから難しいのかな?と思っていました。。。

      松田龍平と宮崎あおいの他のキ...
      > 槊さん
      「映画化されるんですね!」
      そうなんです、或る意味地味だから難しいのかな?と思っていました。。。

      松田龍平と宮崎あおいの他のキャストが気になってます。

      「読んで良かったなと思える本でしたね」
      はい!とっても熱くなる本でした。映画も良い出来でありますように、、、
      2012/08/03
  • 妻の推薦本を1年間積読してしまった。辞典「大渡海」の完成に向けて、奇抜な青年、編者の松本先生、それを支える編集部が血反吐を吐く思いで作成する。完成まで相当な年月を費やし、即ち彼らの人生を賭けて1語1語を紡いでいく。その1語1語の蓄積が「大渡海」となる。製紙業社の宮本「辞書は頑固だからこそ、頼りがいがあるし、ちょっと敬愛もある」。この何十万単語を統一した規格で生成することで、この「頑固さ」が醸成されるのであろう。最近、簡単にグーグル先生に単語を教えてもらっているが、単語への敬意が足りなかった、反省!

  • NHKのドラマを観て、読んでみました「舟を編む」。ドラマでは女性編集者が主人公ですが、原作は新規の辞書(広辞苑のような)を世に出すまでの十数年間を、複数の編集者それぞれに焦点を当てていく章立てで構成されています。
    辞書を作ると聞くと地味な印象ですが、内容的には基本コミカルで、なるほど辞書作りとはそんなことまでやるのかとためになった感も得つつ、サクサクと読み進めることができます。ぐっと感動的なシーンも程よく散りばめられているので、あぁ、いいもの読んだなという満足感が高いです。
    作家さんのエッセイも読みたくなりました。

  • タイトルで、時代劇の話かと思って、積読期間が長くなってしまった。一冊の辞書完成まで15年とは恐れ入った。
    今回は、小説を読みながら追っかけで映画を観た。
    少し「岸辺みどり(黒木華)」が本とのイメージが違ったけど、中々良い味出していた。
    「西岡(オダギリジョー)」の人間味がだいぶカットされていた。辞典購入してみようかと少し思った。

  • 学生の頃、電子辞書よりも紙の辞書派だったけれど、それを作った人達のことは考えてもみなかった。辞書を作るのには、あんなに時間と労力がかかってるんだということを初めて知りました。

    そして馬締さんが、全力で取り組めるものが出来て良かったなと思ったのと、やっぱりその人に合った適切な仕事ってあるんだなと再認識しました。馬締さんには、営業全然合ってなかったもんな。また言葉を伝えることや人間関係が苦手だったのに、職場の人と協力して、さらには学生バイト達にまで指示を出して、まとめられる様になったのはすごい成長だと思いました。周りも馬締さんのすごさに気付いて変わっていくところも良かった。だんだん馬締さんが可愛く見えてくるから、不思議だ。笑

    何よりもあんなに人生をかけて辞書作りに励んだ松本さん、荒木さんは本当にすごいと思いました。仕事以外でも常に仕事するなんて真似出来ないし考えられない。本当にそういう人達がいるのかな。世界が違うなと思ったけど、熱中出来るものがあるのは少し羨ましくもなりました。

    映画も観てみたくなりました。

  • 著者、三浦しをんさん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。

    三浦 しをん(みうら しをん、女性、本名同じ、1976年(昭和51年)9月23日 - )は、日本の小説家、随筆家である。

    今回手にした、『舟を編む』は、初出が、CLASSYに2009年から2011年に連載されたものです。
    したがって、著者が33~35歳頃に書かれた作品になります。


    『舟を編む』に内容は、次のとおり。(コピペです)

    玄武書房に勤める馬締光也。営業部では変人として持て余されていたが、人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられる。新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。
    定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。
    個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく――。
    しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか


    この作品、2012年本屋大賞第1位受賞作でもあり、中々、読み応えのある内容になっています。
    したがって、時間があれば通読したいところですが、残念ながら、今回は31ページまで読んで、終了になりました。

  • 2020年のベスト3に選んだ冲方丁氏の「天地明察」は暦、こちらは辞書と対象は違うが、同じぐらい熱い想いで新しいモノを作り出すところが良かった。
    これから辞書を見るときは、これまでと違った想いを感じることになりそうだ。

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著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

三浦しをんの作品

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