- Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334927936
作品紹介・あらすじ
鮮やかな論理と、その論理から溢れ滲み出す怪異。小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの『怪談』を、柳広司が現代の物語として描き直した異色のミステリー。
感想・レビュー・書評
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2014.6.14
小泉八雲 怪談 の現代版アレンジ
どれも面白かった!
ゾクリヒヤリニヤリでウヒャーってなる 笑
•雪おんな
サイコパス⁉悪の教典 思い出した…こわっ
•むじな
現代だとこうなるのか…イヤだな
•ろくろ首
ホラーだよホラー‼ ゾっとした
•食人鬼
…読んでキモチワルくなった…うへっ
•鏡と鐘
コレだけ原作を知らないのでなんともだけど、娘が怖いよ〜
•耳なし芳一
巡り巡っても 人ならぬ意志が動いたようで…ギャってなった
今夜は怖い夢 見そうだ…泣 -
雪おんな、ろくろ首、耳なし芳一…。鮮やかな論理とその論理から溢れ滲み出す怪異。小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの「怪談」を、現代の物語として描き直した異色のミステリー。
さすがに柳広司の手によるだけあって、辻褄があった短編に仕上がっているとは思うけど、小泉八雲の「KWAIDAN」にあった怖さがないのが残念だった。換骨奪胎には違いないが、出来上がったのは「怪談」ではなくやはり「異色ミステリー」というのが正解かと。
(C) -
馴染み深いラフカディオ・ハーンの怪談を、柳さんが現代人の心の闇といった方面からアレンジ。 それぞれの素材からどんな新しい話を引き出してくれるのかなぁ、という興味で最後まで読みました。(*^_^*)
「雪おんな」「ろくろ首」「むじな」「食人鬼」「鏡と鐘」「耳なし芳一」。
原作は、もちろん日本に伝わる異形のものたちの怖いお話、なのだけど、柳さんの捉え方は人の心の不思議&黒い思いがメイン。だから、ホラーというよりは推理もの、という色合いの方が強い。
でも、その中で、どんなに小賢しく策略を巡らして悪事を企んでも、わけのわからないもの、死んだ人の思いなどでどんでん返しをくらう怖ろしさ、という話もいくつかあり、その方が私は好きでした。
「鐘と鏡」は、原作では女の思いの凝り固まったもの、としての鏡であり、また、その鏡を溶かして作った
鐘を突き破る者は金銀財宝を授かる、とのことで、今度は人の欲を引き出す存在になってしまっていたのが、柳さんは、マンションのチャイムを本来ならば爽やかな鐘の音にすることによって、招かれざる客の迷惑感を主人公や読者の頭の中にわんわんと鳴り響かせるところが巧みだなぁ、と。しかも、現代の人間に一番怖いもの(それゆえに一番つけ込みやすい弱点ともなるけど)、自らの老いなのではという提示にも頷かせられた。
ただ、話に鏡を投げ込む流れはかなり強引だったかな・・・。
一番好きなのは、「ろくろ首」でした。
最後のひと言で、すっと瞳孔が開くような恐ろしさが味わえたから・・・・。 -
切れ味鋭い柳広司らしい作品で、面白かった。ハーンの「怪談」が元ネタではあるけれど、かなりミステリー寄り。合理的な解釈とホラー色との兼ね合いがいい塩梅だ。献辞にある通り、ハーンへの敬意が感じられるところも良い。こういうさらっと読めるがひねりのあるものって好きだなあ。
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柳広司の新刊ならば読まないと。
ラフカディオ・ハーンの「怪談」を現代のアレンジ。
「怪談」だからホラーが本当なんだろうけど、読んだ感触はサスペンスかなぁ。
もうひと押し欲しかった。 -
こういう感じ、好き。
小泉八雲の『怪談』の話を下敷きに、現代のミステリーというかホラーというか、とにかく怪しい話を仕立てた短編集。
ミステリーの魅力の中でも最後の腑に落ちるところより、謎が深まってゾゾッとするところを味わいたい人向け。 -
小泉八雲の『怪談』を換骨奪胎し舞台を現代にしているが、今ひとつパンチが足りない。一瞬、ゾクリとさせるような感じはあるものの、振り返ってみても怖さが今ひとつでピンと来ない。アイディア自体は悪くないが自分とは合わなかった。