視線

著者 :
  • 光文社
2.84
  • (0)
  • (9)
  • (26)
  • (11)
  • (3)
本棚登録 : 94
感想 : 21
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334928414

作品紹介・あらすじ

劇団員の夏帆は、アルバイトをしながら日々の生計を立てている。一人暮らしの32歳。20代のころのように素直に夢を追うこともできず、かといって郷里には戻りたくない。アルバイトの住宅地図の調査に訪れた埼玉県のベッドタウンは、小学校の頃に一時期住んでいた街だった。夏帆は小学校の同級生と再会し、その夜、彼女の家に向かう途中で運悪く通り魔に遭遇してしまう…。「日常の些細な悪意」の連鎖が引き起こす長編サスペンス。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 誰かがきょうもあなたを見ている、かもしれない。

    住宅調査員という仕事がおもしろかった。たしかにそれは端からみたら不審者だよなあ…。
    なんということはない「おばさんたちのうわさ話」がこんな結果に…!
    怖い。
    純弥がどう絡んでくるのか分からなかったけど、なかなか良かった。

  •  

  • 2017.5.13 読了


    なかなか 読後感のスッキリしない話だった。。。

    けど、まあまあ 面白かったかな。


    ご近所さんは 秘密がいっぱい??

    ちゃんと連続殺人あり、
    失踪あり、
    次に狙われるのは 夏帆(主役)?
    とかの推理もありで
    なかなか!

  • なんかめっちゃ読みにくかった…
    なんだろ…?イマイチ…

  • 劇団員の芹沢夏帆は住宅地図調査のアルバイトを
    先輩から引き継ぎ、キャリアも3年になろうとしていた


    小学生の頃、三年間だけ住んでいた埼玉県の四ツ坂町に
    調査員となって二十数年ぶりに訪れた時、同級生と再会します


    その夜、夏帆は同級生の家の近くで不審者に襲われ
    その近くで「ヒラスマサコ」という女性が殺害される事件が起こり
    ヒラスマサコと夏帆のつながりから警察は夏帆をシロともクロとも
    いえない扱いをします。夏帆の同級生の主婦仲間の連絡網が
    事件の重要人物達を登場させ夏帆をいやおうなしに事件に
    巻き込んでいき、狙われる夏帆
    夏帆が握った決定的な証拠は・・・。


    同じ年でも家庭を持っている人と独り者では
    世界がかなり違ってくる
    この年になってくると彼女たちの姿は未来の自分ではなく
    自分には決してなれない他人だと気付いた時
    夏帆は彼女達にいいようのない憎悪を抱きます。


    お芝居や恋愛を諦めて田舎に帰っていった先輩のように
    なりたくないと思っていたのに早く諦めろとまわりからの
    無言の圧力がかかる。わずらわしい田舎での生活
    同級生もほとんど結婚して子供がいる
    生活への不満、将来の不安に自分だけなんで
    こうなっちゃったんだろうと思わずにはいられなくなる


    自分ではどうしようもない事がいくつも重なった時
    弱音を吐きたくなることもありますね
    夏帆の気持ちも分からなくはないです


    しかし、この嫉妬や不満、夏帆が嫌っている
    親戚の伯母にとても似ている
    夏帆は何か変わったのだろうか
    気持ちが落ちていく内容だっただけに
    最後ぐらいすっきりとさせて欲しかった。

  • +++
    劇団員の夏帆は、アルバイトをしながら日々の生計を立てている。一人暮らしの32歳。20代のころのように素直に夢を追うこともできず、かといって郷里には戻りたくない。アルバイトの住宅地図の調査に訪れた埼玉県のベッドタウンは、小学校の頃に一時期住んでいた街だった。夏帆は小学校の同級生と再会し、その夜、彼女の家に向かう途中で運悪く通り魔に遭遇してしまう…。「日常の些細な悪意」の連鎖が引き起こす長編サスペンス。
    +++

    劇団員としても目が出ず、住宅地図調査員のアルバイトも充実しているとはいいがたい。32歳独身の夏帆がある日調査で訪れた、小学生のわずかな期間を過ごした街で、通り魔に遭う。そこから物語は展開し始めるのである。かつての級友たちは身勝手なおばさんになり、自分とは全く別の世界に生きている。彼女らの身近で起きた殺人を含む連続通り魔事件に否応なく巻き込まれることで、夏帆自身もいままで目を逸らしていた自分自身と対峙することになる。そして通り魔事件にどんどん深入りしていくのだった。住宅地図調査員として受ける視線、近隣の人間関係における視線、外部からのその地域への視線、世間全般からの視線。さまざまな視線が動機にもなり目くらましにもなっていて、恐ろしさがじわじわと足元から這い上がってくる心地がする。先が気になって手が止まらない一冊だった。

  • ちょっとまどろっこしい部分もあったけだ、途中でやめるよりかは続きが気になるなあって感じだった。オチが怖いし、叙述ミステリだったんだなと分かるとまどろっこしいのもある種納得。

  • 2013.3

  • 図書館にて借りました。

    レビューはブログにて。
    http://ameblo.jp/minori-0325/entry-11414981767.html

  • う〜ん…ダヴィンチで見て期待し過ぎたせいか、消化不良…。想像通りなのか、意外だったのか、どこが山場かも分からなかった。なにしろ他者に対する主人公の不満が多すぎて、共感より引いてしまった。
    著者が強調していた30代独身vs既婚同級生のせんでいくのかなぁと思ったがそれも半端で、読んでいて大事なところを読みのがしてしまった、そんな気分。

全21件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

永嶋恵美一九六四年、福岡県生まれ。二〇〇〇年『せん-さく』でデビュー。一六年「ババ抜き」で第六十九回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。主な著書に『転落』『明日の話はしない』『ベストフレンズ』『視線』『一週間のしごと』、「泥棒猫ヒナコの事件簿」シリーズなど。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

永嶋恵美の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×