波風

著者 : 藤岡陽子
  • 光文社 (2014年7月18日発売)
3.64
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929565

波風の感想・レビュー・書評

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  • 命の話、7編の短編集

    「今までまっとうに生きてきたけれど、
    ここらでひとつくらいルール違反をしてもいいんじゃないかな」

    というのは《波風》の中だけど、
    不倫してる時点で十分に波風立たせてますけど。。。
    と思うのは私の基準なのか。

    私のそういうところは、
    作品の幅も深さも小さくしてしまっているなぁ。
    仕方ない、これが私だ。

    でも、どのの作品も、その立場の人の、
    その時の息づかいが聞こえてきそうだった。
    お気に入りは《月夜のディナー》と《結い言》
    とてもいい1冊でした。

  • この本を何で知ったのだったか、でも読んでよかったと思えた。

    やや出来すぎな話が多いようにも思うが本人の経歴にもあるように主に医療現場や介護の実態に鋭く取材していて引き込まれた。

    月夜のディナーがやはり泣ける。ミスドで読んでてホロリときてしまい少し恥ずかしかった。

  • 号泣必死というような書評につられて読んでみた。泣きはしなかったが、「家族」に関する心に沁みるようなストーリーが多い短編集だった。普通というか典型的というか、マジョリティの家族から何かが欠けている人たちが多く登場する。その意味では、家族小説なのかもしれない。その欠損がほかのもので埋め合わされたり、されなかったり。テーマとしてはありがちなのかもしれないが、作中人物の考えや描写が繊細で、ていねいに描いているという印象を受けた。万人向きではないかもしれないが、これを好きになる人は多いように思う。

  • グッとくる短編が7編。「月夜のディナー」が泣けました。叔母に育てられた姉弟が選んだ道が…って思い出すだけで泣けてきます。
    意外な結末のものやしみじみするものなど味わい深い短編ばかりで楽しめました。

  • 2017/7/29
    短編ものですが、それぞれが読み応えありました。今まで短編ものは、薄っぺらな感じ( 過去に読んだもので固定観念をかってに描いていた)
    はまったく無く、良くここまで凝縮できたな
    と思わせるものばかりでした

  • いつ、どのタイミングで読みたい本リストに入れたのか全く覚えてないのだけど、全く未知だった作家さん。で、これがスゲー本だった。唸らせる泣かせる心ジワジワ響かせる短編集。早くも今年ベスト候補、少なくとも上半期の五指には入ってくるだろう傑作。

    人間だれしも1回は死ぬ、ってことは思ってる以上に、親しい人との死別ってのは、かなり身近なことである。ただ、その死別には百人百様の思い入れやドラマがあって、そのドラマ部分を上手く切り取って料理してやると小説になる。

    こういうと簡単そうだが、デリケートなメンタル部分に無神経に手を突っ込むとどうなるか…上手く切り取ったり上手く料理するのが、とてつもなくやっかいなのが「親しい人との死別」の特徴でもある。

    この短編集に収録されている7編には、いずれも「親しい人との死別」というテーマが含有されている。その含ませ方の配慮に溢れていること。そしてデリケート部分に手を突っ込まれたにもかかわらず、その仕上げの心地よいこと。

    読んですぐガツンときたのが「月夜のディナー」、読み終わってしばらくしてジンジン効いてきたのが「鬼灯」…。その他の5編もデリケートなメンタルを掴んで離さない仕上がり。藤岡陽子か、またしても要注意な作家さんに出会ってしもた。

  • 最近、お気に入りの作者。

  • 2016.5.20

  • 7編の短編集。どれも非常にレベルが高い。人生の切なさと希望が心にしみる。若い人には理解できないかもしれないが、40代も半ばを過ぎると、人生の悲しみや喜びが決して単純なものではないことが分かってくるものだ。ハッピーエンドではない結末が多いけれど、すべての作品で、最後に明るい何かを感じさせるのは、生きることへの肯定と優しいまなざしがあるからだろう。本を閉じた後も余韻が残る傑作集である。

  • 6編からなる短編集。医療の現場のものが多い。その中で「結い言」は86歳の男性が女性ばかりの着物の着付け教室に通ってきてというお話。着物のことはわからなかったけど、興味深く読んだ。86歳の男性が凛として素敵、着物のことがわからないけど日本の美を感じることができた。

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