波風

著者 :
  • 光文社
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感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929565

感想・レビュー・書評

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  • 短編6つ、どれも良き作品でした_φ(・_・

    なかでも「鬼灯」「月夜のディナー」が飛び抜けて良かった〜♪

    鬼灯のラスト…サインする所でウルッときて…
    月夜のラストでダァ〜(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)


    この二作で☆4です!

    • 土瓶さん
      みんみんさん、こんばんは〜^^
      読むの早っ!
      「月夜のディナー」
      ラストの一言。
      ズルいよ~~~!
      ま、まあ、私の涙腺は鋼ですからね。崩壊は...
      みんみんさん、こんばんは〜^^
      読むの早っ!
      「月夜のディナー」
      ラストの一言。
      ズルいよ~~~!
      ま、まあ、私の涙腺は鋼ですからね。崩壊はまぬがれましたが。
      2023/01/12
    • みんみんさん
      あのセリフはヤバかったわ笑

      鬼灯もあの右手でペン握って…て考えたらもうダメ。゚(゚´Д`゚)゚。
      あのセリフはヤバかったわ笑

      鬼灯もあの右手でペン握って…て考えたらもうダメ。゚(゚´Д`゚)゚。
      2023/01/12
  • 藤岡陽子さん、わりと初期の短編集。
    女性目線の物語だけでなく、さまざまな物語で、理屈ではない喜びや悲しみが染み込んでくる。

    中でも、「テンの手」が良かった。

    「運だけだとか思ってんのなら、行くの、やめろよ。……運のなかったやつの前でそういうこと言うな」

    才能だけでも、努力だけでも、あるいは運だけでもない。
    他人に比べて目立つことだけが、成功でもない。
    今のところ「金の角もつ子供たち」が藤岡さん著作のマイベストなんだけれど、つまり子供や若者が真摯に生きる物語に弱いのかしら。

  • 短編7つの中で、一番長い「テンの手」が良いお話だった。

  • いつ、どのタイミングで読みたい本リストに入れたのか全く覚えてないのだけど、全く未知だった作家さん。で、これがスゲー本だった。唸らせる泣かせる心ジワジワ響かせる短編集。早くも今年ベスト候補、少なくとも上半期の五指には入ってくるだろう傑作。

    人間だれしも1回は死ぬ、ってことは思ってる以上に、親しい人との死別ってのは、かなり身近なことである。ただ、その死別には百人百様の思い入れやドラマがあって、そのドラマ部分を上手く切り取って料理してやると小説になる。

    こういうと簡単そうだが、デリケートなメンタル部分に無神経に手を突っ込むとどうなるか…上手く切り取ったり上手く料理するのが、とてつもなくやっかいなのが「親しい人との死別」の特徴でもある。

    この短編集に収録されている7編には、いずれも「親しい人との死別」というテーマが含有されている。その含ませ方の配慮に溢れていること。そしてデリケート部分に手を突っ込まれたにもかかわらず、その仕上げの心地よいこと。

    読んですぐガツンときたのが「月夜のディナー」、読み終わってしばらくしてジンジン効いてきたのが「鬼灯」…。その他の5編もデリケートなメンタルを掴んで離さない仕上がり。藤岡陽子か、またしても要注意な作家さんに出会ってしもた。

  • 命の話、7編の短編集

    「今までまっとうに生きてきたけれど、
    ここらでひとつくらいルール違反をしてもいいんじゃないかな」

    というのは《波風》の中だけど、
    不倫してる時点で十分に波風立たせてますけど。。。
    と思うのは私の基準なのか。

    私のそういうところは、
    作品の幅も深さも小さくしてしまっているなぁ。
    仕方ない、これが私だ。

    でも、どのの作品も、その立場の人の、
    その時の息づかいが聞こえてきそうだった。
    お気に入りは《月夜のディナー》と《結い言》
    とてもいい1冊でした。

  • 感動しかない短編集。どの話もステキで、手元に置いて、いつでもなんどでも読み返したい。

  • この本を何で知ったのだったか、でも読んでよかったと思えた。

    やや出来すぎな話が多いようにも思うが本人の経歴にもあるように主に医療現場や介護の実態に鋭く取材していて引き込まれた。

    月夜のディナーがやはり泣ける。ミスドで読んでてホロリときてしまい少し恥ずかしかった。

  • 号泣必死というような書評につられて読んでみた。泣きはしなかったが、「家族」に関する心に沁みるようなストーリーが多い短編集だった。普通というか典型的というか、マジョリティの家族から何かが欠けている人たちが多く登場する。その意味では、家族小説なのかもしれない。その欠損がほかのもので埋め合わされたり、されなかったり。テーマとしてはありがちなのかもしれないが、作中人物の考えや描写が繊細で、ていねいに描いているという印象を受けた。万人向きではないかもしれないが、これを好きになる人は多いように思う。

  • グッとくる短編が7編。「月夜のディナー」が泣けました。叔母に育てられた姉弟が選んだ道が…って思い出すだけで泣けてきます。
    意外な結末のものやしみじみするものなど味わい深い短編ばかりで楽しめました。

  • 2014/8/23 作家さんとの集い < 藤岡陽子さんを囲む会 > No.74 隆祥館書店
    http://atta2.weblogs.jp/ryushokan/2014/07/2014823-作家さんを囲む会-藤岡陽子さんを囲む会-no74.html

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    「独身女性・36歳の、一大決心!

    5年ぶりに訪ねてきた元同僚に、一生に一度きりの頼みごとで足が震えるくらい勇気のいること、と旅への同行を頼まれる。
    これまで一生懸命まじめに頑張ってきたという彼女は、ここらでひとつくらいルール違反をしてもいいんじゃないかと開き直ったと語るのだった……。
    他に、無償の愛のかたち、絶望的な苦難、夫婦の究極のあり方、母親の死に際、日々の暮らしが厳しすぎて考えることをやめなければ生きていけない女性などを描き、
    読む者を励まし生きる力を与える、注目・期待度No.1作家・藤岡陽子の才能百花繚乱の作品集。 」

    実は、藤岡陽子の作品は読んだコトがありません、、、

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著者プロフィール

藤岡 陽子(ふじおか ようこ)
1971年、京都市生まれの小説家。同志社大学文学部卒業後、報知新聞社にスポーツ記者としての勤務を経て、タンザニア・ダルエスサラーム大学に留学。帰国後に塾講師や法律事務所勤務をしつつ、大阪文学学校に通い、小説を書き始める。この時期、慈恵看護専門学校を卒業し、看護師資格も取得している。
2006年「結い言」で第40回北日本文学賞選奨を受賞。2009年『いつまでも白い羽根』でデビュー。看護学校を舞台にした代表作、『いつまでも白い羽根』は2018年にテレビドラマ化された。

藤岡陽子の作品

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