神の子 上

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929572

感想・レビュー・書評

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  • ★2014年11月14日読了『神の子(上)』薬丸岳著 評価B+
    久しぶりの薬丸作品。なかなか力のこもった作品のようです。友罪に似た緊迫感のある物語の進行です。

    生まれてから出生届けも出されず十数年間戸籍のなかった18歳の少年、町田博史。ただ彼にはIQ161以上という高い知能と直観像記憶を兼ね備えていた。日々を自分のためだけに生きる彼は、何故か小沢稔という同年代だが、知能の遅れた友人と詐欺、恐喝の裏世界で生きていた。その仕事のボス室井から稔を殺して自分の忠誠心を証明しろと迫られ、町田は、室井の部下の伊達を殺し、稔とは別れ、自分は自首して少年院送りとなる。

    一度は、仲間で集団逃走を図るが、失敗。その時に同僚の磯貝隼人は交通事故に遭い、両手を失う。

    その後何とか少年院で刑期を終了した町田は、小、中、高校と学校に行っていなかったにもかかわらず、院内で大検資格をとる。そして内藤教官の伝手を辿って、彼の親友だった家族の前原悦子に身元引受人となってもらう。
    前原家の小さな工場を手伝いながら、町田は大学の理工学部に通う。

    そこで、大手ドラッグストアの御曹司の為井純 そしてその友人夏川晶子、先輩の発明研究に没頭する変人繁村と町田は知り合う。

    また、町田は両手を失った磯貝のために手作りで義手を製作しては彼を訪ねるが、磯貝は感謝するどころか、命の恩人である町田に悪態をつく。

    一方、部下を殺された悪の組織のトップ室井は、少年院のみならず シャバに出てきた天才町田の周りをしつこく調べ次第に包囲網を締め上げていく気配を見せ始める。

  • 戸籍がないまま育った博史は、驚異的な頭脳を室井に見込まれ
    犯罪組織に関わる。
    組織を抜け出し少年院に入るが、室井は執拗に博史を追い続け...

    博史が前原製作所に厄介になり
    大学で為井や繁村と出会うまで。

    博史がどう変わっていくのか、変わらないのか
    稔はどこへ行ったのか。。。
    早く下巻が読みたい。

  • 「ドラゴン タトゥーの女」とは違うが、主人公が一度見た事は画像として記録する事が出来る点は同じ、ある人との出会で人生が変り出すが、本作品も同じような展開か。下巻が楽しみ。

  • んー、主人公の気持ちがもう一つわからん。間違って上巻のみ図書館で予約してまったで、下巻を読むのはいつになるやら。はよ、読みたい。気になる~。

  • 薬丸岳の初長編、よかった

  • 驚異的な知能を持ちながらも、戸籍を与えられず育った少年・町田。生きるために犯罪に手を染めた彼がさまざまな出会いを糧にして、その後の人生を歩む物語。
    更生の物語というのは薬丸作品では多いのだけれど。むしろ町田は更生するというより、もともとこういう人間だったんだろうな、と思いました。だからこそ彼にまともな環境が最初から与えられなかったことがなんとも哀しくて。でもこういう問題、現実にもあるのでしょうね。
    そして彼を取り巻く人々の物語も壮大。町田と関わることで影響を受け、変わる人物も少なくなく。まさしく人間は一人で生きているのではない、ということか。
    室井率いる組織の存在が大きな謎ではあったのだけれど。意外と人間的というかなんというか……彼もまた神などではなく、人間だったということなんだろうなあ。

  • とんでもなく非常識な母親に育てられた?少年。まともな考えを持つのは難しい。しかし、人間的な優しさを垣間見せる。第三者からの親しみや親切にはそれに応えようとする。今後どうなって行くのだろうか?問題は室井だ。こいつが、このあとどう絡んでくるかが気になる。為井はほとんどひろしやたのメンバーのおかげで社長になった訳だが、どこかで活躍するのか?晶子を追っかけているだけなんてことは許されんぞ。その晶子も何かしら今後のストーリーのキーになるのか?とにかく、今後の展開が気になる。

  • 最初人物と話の流れを掴むのに時間かかったけどあっという間に読めた。下巻たのしみ

  • 下巻にまとめて。

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著者プロフィール

1969年兵庫県生まれ。2005年『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。2016年、『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞を受賞。他の著書に刑事・夏目信人シリーズ『刑事のまなざし』『その鏡は嘘をつく』『刑事の約束』、『悪党』『友罪』『神の子』『ラスト・ナイト』など。

「2023年 『最後の祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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