店長がいっぱい

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929800

感想・レビュー・書評

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  • お久しぶりの山本幸久さんです。

    ほんわか温かくて、本の中の「友々丼」を食べたかのような気分になりました。

    頼りない二代目が、周りの評価にめげずに、
    変装して働く話が良かったです。
    不器用でも努力して成長するお話は大好きです。

    他人丼って食べたことがなくて、検索しちゃいました。
    (美味しそうなものには興味深々!笑)
    鶏肉と卵の親子関係以外は全部「他人丼」なんですね。
    この本では豚肉と卵でしたが、
    他にも牛肉、厚揚げ、かまぼこなど、バリエーション豊富。
    じゃあ「うな玉丼」もお仲間ですか?

    それに「友々丼」って名前が気に入りました。
    「他人丼」よりあったかい感じがして美味しそう!

    それにしても、店長さんって大変だ~~。

  • 冒頭───
    穴山浩輔は寸胴鍋から豚のバラ肉とたまねぎを甘辛く煮込んだものを、お玉で掬い取った。汁もいっしょにだ。それらをあらかじめコンロに載せてある小さな鍋へ移す。右手でお玉を寸胴鍋に戻し、左手でコンロのスイッチを入れた。家庭用のとそう大きさは変わらないが、火力は強い。
    1,2,3,4,5.口の中で数える。そのあいだに寸胴鍋とは反対側のスペースにある蓋とお椀を手に取った。お椀の中には殻を割ってだしておいた卵が入っている。すでに箸でかき回した状態だ。
    ──────

    豚肉と卵を使った他人丼ならぬ友々丼をチェーン展開する、友々家の店長たちや社長、会長などのエピソードを綴った連作短編集。
    全体的にほのぼのとした物語だが、最後の二編、社長が店員経験をする話と創業者である社長の母親の会長が回顧する話はには、ちょっとほろっとさせられる。

    山本幸久氏独特の軽く読めて心がほっこりするような作品です。

    • 杜のうさこさん
      koshoujiさ~ん!おばんです~♪

      今、まさに今さっき、せっせとコメントしていたところなのですよ!
      たぶん、ほぼ同時刻(驚きまし...
      koshoujiさ~ん!おばんです~♪

      今、まさに今さっき、せっせとコメントしていたところなのですよ!
      たぶん、ほぼ同時刻(驚きました)

      すぐ気づいていただけるのはこっちだと思い
      こちらに書き直している次第です。

      あ~そういえばそうですね。「朝が来る」コメント欄読まれた方は「???」でしょうね(笑)

      でも、本を通じて出会えたお仲間の交流の場と、温かい目で見て頂きましょう(笑)


      ラグビー部ーーー!荒ぶるーーー!
      行きました!その時代は・・・?
      ここに及んでまだ年齢を隠したい乙女心(#^^#)

      三田にある大学出身の父に連れられて試合を観戦したのが最初です。(そうです。親子で永遠のライバルです・笑)
      父にしてみれば、母校に入って欲しかったのでしょうね。
      その後、見事に期待を裏切りましたが。あはは。
      その試合当時は、お酒メーカーに就職されたH選手が大人気でした。
      ああ、懐かしいです。

      そして嵐くん、杜に上陸!
      さっそくブログ拝見しました。
      まるで”行幸”ですね~

      実はこんなに大物になるとは信じられない頃からファンでした。
      立派になって~。
      もはや母の目線です(*^-^*)
      駅のお宝ポスター、かわいい♪
      見られて嬉しいです!
      ありがとうございます!

      休みなのに休めない、充実されたシルバーウィークをお過ごしのご様子。
      寝る間もないほどのスケジュール(笑)
      ワクワク度全開ですね♪

      では先輩、私はお肌に悪いので寝かせて頂きます。(笑)
      2015/09/20
    • koshoujiさん
      なるほど、飲酒メーカーに就職したH君をご存知ですか。
      あの頃はラグビー人気が頂点だった頃ですね。
      彼はアイドルのように持て囃されていまし...
      なるほど、飲酒メーカーに就職したH君をご存知ですか。
      あの頃はラグビー人気が頂点だった頃ですね。
      彼はアイドルのように持て囃されていましたね。

      ところで───。

      ラグビー日本代表が南アフリカに勝ちました。

      大学に入学し、国立競技場で初めて見てから、ラグビーを好きになり、
      もちろん母校も応援しましたが、それ以上にラグビーという
      スポーツの虜になりました。

      1月2日は、20歳の時から、毎年国立競技場にいました。
      暮れに仙台に帰省し、元日の夜に東京に帰るというスケジュールでした。
      大学選手権の準決勝を見るために。
      両親には「どうしてそんなに早く東京に戻るんだ」と言われ続けましたが。

      ラグビーのHPを18年前、1997年に作り始めました。
      日本中の人たちにラグビーの素晴らしさを伝えたいと思って。
      仕事でもないのに、使命感に燃え、一生懸命頑張りました。

      多くの人たちが見に来てくれました。
      多くの人たちから励ましのメールをいただきました。
      ラグビー協会の広報委員長とも友達になりました。
      ラグビー日本代表の選手とも友達になりました。

      そして、今日、夢が叶いました。
      素晴らしい試合でした。感動的な結末でした。
      試合後、涙が止まりませんでした。

      その感動を、深夜リアルタイムでチャット感覚で
      懸命に応援しながら、声を枯らしながら、書き続けたブログを
      ご覧いただければ、ありがたく存じます。下記です。<(_ _)>
      http://blogs.yahoo.co.jp/rugby_okame_hatimoku/MYBLOG/yblog.html?m=lc&p=3
      2015/09/20
  • タイトル、表紙に惹かれて。

    他人丼専門のファストフードチェーン店「友々家」の店長を務める彼ら彼女らの日常、人生を短編ごとに描くスタイル。

    かなり好みのタイプだった。

    それぞれまったく違った経緯で店長になり、
    それぞれまったく違った環境で働く 店長 たち。

    どのストーリーもちょびっと ホッとする 、絶妙なところで幕を閉じるので読後感も非常に気持ちがいい。


    ベタに、ちょっと頑張ろうと思った。
    そう思わせてくれる、ちょっぴりハッピーで
    ちょっぴりハートフルなお話。

  •  ところで、アヒルバスのガイドさん達は、今日はお越しじゃないんですか?

  • 小説宝石の2013年1,4,7,10月号,2014年1,4月号に発表された6編に書下ろし1編を加えて、2014年11月刊行。タイトルと装丁に惹かれて読みました。人生の機微が感じられる、とても面白い7つの連作短編。最終話は仕事に疑問を抱いた店長のストライキ騒動の話だが、収入に全く触れずに仕事の意味や価値をうんぬんするのは、ちと無理があるストーリー展開だなあと思いました。

  • 他人丼のチェーン店「友々家」の店長たちの物語。いろんな立場の店長がいて、それぞれの問題に立ち向かう。飲食店の人手不足とか、二代目社長の無能ぶりとか、そんな全体の問題も抱えつつ。
    どの章も、店長やバイトや本社社員(社長や会長まで)が頑張る姿が、読んでて気持ちいい。最後の「何のために働くのか」など胸に痛い話もあるけれど、希望の持てるお仕事小説だった。
    霧賀さんカッコイイ。働きすぎて倒れないでね。

  • サラサラと読める。
    最後に少し心にグッとくる。
    その加減が良かった。

  • 初山本幸久さん。
    初めから引き込まれ、一気読みでした。
    登場人物皆が、悩みや苦労をかかえながら
    毎日一所懸命生きている感じが、ものすごく伝わってきて、
    良かったです。
    お仕事小説の中で、全国に展開されているチェーン店の
    話というのが、ものすごく身近に感じられて
    地方在住で地元の企業で働く私にも、じんわりとくるものが
    多かった。
    働くこと、生きていくこと、悪いこともあるけれど、いいこともある。
    人と人がつながって働いていくって、いいですね。
    そして、外食産業に携わっているみなさんに、エールを送りたいです。

  • 久しぶりに山本幸久さんのお仕事小説。
    二代目社長に振り回されたり、バイトは生意気だったり、でも山本さんらしく前向きな気持ちにさせてくれる短編集。
    最近はワンオペとかバイトテロとかいろいろと問題になることが多い外食チェーンだけど、店長さん一人ひとりにも物語があるんだろうなぁ、とふと思った。

  • “店長がいっぱい”って、ああ、そういう事か。チェーン店それぞれの店長が抱える問題や悩みは様々なれど、働くからにはどの業界でも似たような事にぶち当たるので、共感したり同情したり。一つ一つの話自体は投げっ放しにされた終わり方でもあり、少し消化不良かと思われましたが、最終章で綺麗に纏め上げられスッキリでした。

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著者プロフィール

山本幸久
一九六六年、東京都生まれ。中央大学文学部卒業。編集プロダクション勤務などを経て、二〇〇三年『笑う招き猫』で第十六回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。ユーモア溢れる筆致と、魅力的な登場人物が読者の共感を呼び、幅広い世代から支持されている。主な著作に『ある日、アヒルバス』『店長がいっぱい』『大江戸あにまる』『花屋さんが言うことには』『人形姫』などがある。

「2023年 『あたしとママのファイトな日常』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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