おしゃれは7、8割でいい

著者 :
  • 光文社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334951146

感想・レビュー・書評

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  • おしゃれのノウハウを知るよりも、
    まずはおしゃれをできるだけの
    エネルギーを貯めることが大事なんだ!

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    スタイリスト・地曳いく子さんによる30代後半~40代へのおしゃれについてのメッセージ本。
    すでに地曳さんの著書「服を買うなら、捨てなさい」「着かた、生きかた」を読んでいたのですが、そちらはズバッとおしゃれのルールを説いていました。
    それに対し本書は、どちらかというとソフトに、おしゃれできないくらい疲れている30代後半~40代をねぎらう本です。

    とにもかくにも、30代後半~40代の方々はすでに「がんばりすぎている」世代。
    いろんなタスクにかこまれ、限界以上に自分を酷使しているにも関わらず、本人たちにはその自覚がありません。
    そして、まだまだ世間からは“がんばれ”と応援されてしまう、哀しい世代です。

    わたしも共働きでバリバリ看護師をやつていたころは、働きすぎている自覚がまったくなく、「これぐらいがママの標準的な働き方や!」と勝手に思いこみ、「もっとがんばっているママさんはたくさんいる!」と常に自分を鼓舞していました。
    その結果、返しきれないくらいの睡眠負債をかかえ、うつ病となりました。
    そんな経験を経て読んだ本書は、ファッションのテクニックよりも、こちらの文章のほうが身にしみました。

    「本当に疲れたときは、『寝る』」
    「疲れがいちばん、人をブスにします。」
    (76ページ)

    いやーもう、本当にそう。
    高い化粧品を使うくらいなら、ぐっすり寝た方がキレイになれます。
    それにそもそもおしゃれをするには、自分におしゃれを味わうだけのエネルギーがないといけないのです。

    ファッションの指南書として期待して読んでしまったので☆2としましたが、「」おしゃれになる努力をしているのにおしゃれにならない!」と悩む方には、オススメな本です。
    読み終えたときには「ああ、わたし疲れてるからおしゃれを楽しめないんだ。まずはゆっくり寝て、自分を癒やしてエネルギーを貯めるところからなんだ」と気づけるでしょう。

  • 著者の本を読むたび、様々なファッションの呪いに気づかされる。たとえば「ワンランク上」「そろそろいいものを」の呪い…おしゃれには一生ものも絶対もないというのに。おしゃれ疲れへの言葉の処方せんが沢山。

    SNSのおしゃれさんは眺めるだけ、自分と比べて落ち込まなくていい。
    トレンドとつかずはなれずの付き合いを。自分に似合わないものを避ける(似合うように無理に寄せなくていい)など

    ファッションから日本社会の窮屈さがみえるのも興味深かった。
    「いつも全力、完璧」「女子力アップ」「上を目指そう」
    こういったポジティブの強要はしんどいし、いちいち気にしなくていいと思った。
    おしゃれも生き方も自分軸をもて。

  • おしゃれと断捨離に関する本かと思ったけれど女性の生き方の指南書という感じでした。
    がんばりすぎない、疲れたらとにかく眠る、休む、等
    肩の力のぬきかたに共感できる事が多かったです。

    服に関してはまだまだ迷走しがちなんだけど、、
    これまた地曳さんの 失敗したって良い。等
    おおらかな考え方が好きだなーと思いました。

  • おしゃれをしたいと思わないと思ったら
    疲れている身体のサイン。

    子育てやフルタイムの仕事に追われているのでこの言葉で救われた気がします。

    ファッションは好きな方だけど、最近好みのお洋服が無くてZOZO見てトキメキを感じなくなってきたのは疲れていたからかな汗

    いつものいく子節もありながら、そんな私たちにそっと寄り添ってくれる一冊。

    まずは一人で海や美術館に行きたいなぁ。

  • 画一的なその辺のファッション指南書とは一線を画す書物。

    どちらかというと、生き方指南書に近く
    気持ちが楽になり、おしゃれを気張らず楽しめるように導く指南書。

    これはまさに、40代以上の
    何かわからないけど不調とか、
    だいたい毎日ダル重いとか、
    を経験してはじめてこの書が生きてくると思います。

    お若い方が読むと共感しにくいかも。

  • ハンサム・ウーマン幻想‥それは女たるもの、家事も育児も仕事もおしゃれも努力で乗り切る的なことらしい。確かに、VERYとかSTORYとかカンフル剤的に読むときってそんな風。どのページもそうだし、ポジティブなものつて体に悪くなさそうだし‥。

    がしかし、程度を超えるとその幻想が自分を苦しめる。育児しかり、料理しかり、仕事しかり、おしゃれしかり‥。なんでもっと要領よくできないのかなぁ、みんなできてるように見えるのになぁ‥が溜まって辛くなるというか。

    いく子先輩は「そこは7.8割でいい」と、完璧に揃えるとあとは時代遅れになることだからと、諭してくれる。

    確かに一式揃えてしまうと、満足して考えることから遠ざかってしまう。むしろ買い足したり考え直すことに罪悪感さえ感じるというか。それはそれでいいのか?劣化の始まりとは言ったもので‥

    考えたり、ジタバタするところは2-3割持っておいたほうがいいのかもしれない。そこはチューニング用の部分と捉えたほうがいいのかもしれない。「人は考える葦である」‥ってそういうことなのかな?

    ブレるとか、一貫性がないことは、若くて未熟なことではないかと思っていたけど、それは意外と大切なのかもしれない‥などといろいろ思わせてくれた本でした。

    読み手次第でしょうけど、コロナで本当に疲れてたので染入った。


  • 参考になる点がいくつかあったのでよしとする。

    「似合わないもの」を知っているひとがおしゃれ
    裏プロフィールを作る。例「似合う色は黒」「ワイドパンツは苦手」など言語化しておくとまちがった買い物をしない

  • タイトル通り、肩肘張らずに生きていこうという内容。おしゃれに疲れた人への処方箋。ネットフリックスの話の中ででてくる番組が面白そうでみたくなった。

  • ファッションだけでなく、歳を取ることで出てくる問題への対処方法が参考になった。
    どんなにいい服でも疲れた顔ではダメ。
    自分で勝手に作り上げた理想の生活とやらに縛られないようにする。
    「これはできません」という裏プロフィールをつくる。

  • 服のことかと思ったら
    現代のSNSについてたくさん書かれていた。

    自己承認欲求、マウティング合戦
    SNS以外に打ち込めることがない

    などはっとさせられるセリフが多く、
    また読み返したい!とすごく思う作品だった。

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著者プロフィール

スタイリスト。1959年東京、築地生まれ。MORE、SPUR、 Oggi、Frauなどの人気ファッション誌スタイリストとしてのキャリアは30年を超え、数多くの女優のスタイリングも手がける。『服を買うなら、捨てなさい』(宝島社)、『着かた、生きかた』(宝島社)が累計44万部を突破するなどファッション指南書、生き方指南書が女性たちの絶大な支持を集め、講演なども多数行う。

「2018年 『おしゃれも人生も映画から』 で使われていた紹介文から引用しています。」

地曳いく子の作品

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