- Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334951658
感想・レビュー・書評
-
和歌山の山奥で数人で「ニート」生活をしている石井あらたさんの日々や思うことなどを綴った本
めちゃくちゃおもしろかった!
ニートになったきっかけやら
山奥で生活することになったきっかけ
そしてその生活や今現在思うことなどを書かれています
「よし!村おこしするぜ!」
「村のためにやったるぜ!」
「ITを使ってビジネス的に山奥生活をデザインするぜ!」
みたいなギラギラした押し付け感がないのが受け入れられるポイントだったんだろな~
「村全体の孫になった感じ」
「ニートだから何もできないっていうのが前提にあるから村の人も何も期待していない」
と石井さんが書かれていたのがそれを表しているな~
「生きていることを楽しむ」
そんなシンプルなことがちゃんとできる生活なんだろな
お金は大切。
でもそのお金に振り回されて生きるのは違う
VIVA「一流ニート」
福島のボランティアの話は深い!
「ニートや引きこもりの人は大きな力を溜め込んでいる。でもそれを生かせる機会がない。こういう非常時ではそれが一番助かる」
毎日の仕事に追われるサラリーマンにはボランティアなんてなかなか行くことはできない。
そんな石井さんたちニートの可能性を受け止めてくれたNPOの山本さんの話にはじんわりきた。
山本さん…本当にすごい人だわ
こうじゃないと社会的にダメだ!なんて誰が決めたんだろね?
なんだか読み終わったあと私もこの「山奥ニート」を訪ねてみたくなった。
いや、きっとそんな気持ちになって訪れる人は多いんだろうな…でもって住人達を疲れさせたりするんだろな…ハハハ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
地元和歌山の山奥、日置川だったかで都会のニートが生活していて
話題になっている、というのを聞きました。
どうやら書籍が出版されているというので、
図書館で借りてきました(笑)
字が大きいので、1ページの情報量薄め
ざっくりと生活の様子などか書かれていて、
やっぱり都会の人からすると、衝撃的に田舎なんだろうなぁ、、と
客観的に思わされた次第です。 -
もし自分が若者で独り身であれば、この山奥でニートしてみたいです。
和歌山のとんでもない山奥の限界集落で暮らす15人のニート。お互いゆるく協力し合って生きています。仲間がいれば山村の生活も満たされるだろうなと想像は容易いです。
僕は結構色々先の事考えて不安になってしまうタイプなので、ずっと山奥で暮らしている事に耐えられなくなってしまいそうですが、同じような仲間がいればその不安も和らぎそうではあります。
1人当たり月に18,000円あれば生活できると聞くとめちゃめちゃリーズナブルでありますが、実際に生活費稼げるのかなと心配になりますね。しかし農業は人手が必要なのでバイトは結構あるようです。年間で30万もあれば生活出来てしまうと聞くと、現在の自分の生活と何がちがうのかなと首を傾げます。
自分の為に時間を使って、しっかり生活は賄う事が出来る。それであれば金銭に換算される価値以上に世間の人々は時間を切り売りして生きている事のなるのでしょう。読んでいると羨ましさでぐったりします。ほんと楽しそう。
ニートと聞くと情けない感じしますが、この実行力は実社会以外で発揮されるわけで、価値観の違いで別の次元の経済圏が出来ているという事なんでしょう。日本国と交易していると捉えればまさに新しい生き方だと思います。まあ彼らはそんなこと考えないでゆったり生きて行きたいんでしょうけどね。 -
働き方は生き方、という言葉を聞いたばかりだったが、この本では、そもそも働きたくないのであれば(ほとんど)働かなくても生きていける生き方があると教えてくれた。月2万円あれば、生きていける。便利ではなくても、豊かだ。そう思える、そう信じて、それが自分らしさと納得できるのであれば、それが正しい。誰からの評価も意味をなさない。正当化ではなく、ほんとうに実践している人が世の中にいるのだと知っただけで、うれしくなった。わたしも、働く働かないは置いておいても、自分の信念を肯定して、悔いのないように生きていきたい。
-
とても私に合っていた。
文章は読みやすく、内容は具体的でありつつ、説明だけではなく筆者の考えと共に書かれていて、共感できることが多く、読んでよかった。
思想なく何かをすることって、思ったより難しいのではないか、常に何か方向性とか理由とかビジョンを求められる社会で、もちろんそれに応えて突き進むことを好む人、選ぶ人がいてもいいし、そうでない生き方も同じように肯定できたらいい。
肉をあまり食べないといったらベジタリアンとか、その理由を聞かれたり、でもそんなにイデオロギーとしてしていることではなくてただその方が自分にとって合ってると思っただけで。
住みやすい町にしたいと思ったら、民主主義とかリベラルとか、必要のないレッテルを貼って近寄りがたくなることがよくある。
日常をよりよく生きるという、皆が持つ共通点で、必要とあらばつながり、離れた方がよければ離れる、単純だけどそれが難しい現代日本社会を見つめるというか、そんな行動を本にして紹介してくれて感謝。 -
いやぁー、楽しかったな。
何かニートを見下したようにしている社会に対して、いやそうではない、様々な環境でそうなっていて、より人間らしい生活をしているのかもしれない。
とにかく面白いネタがたくさん詰まっていて楽しかった。 -
山奥でニートしてる人の考え方と暮らし方。あくせくして得たいものは何か?豊かだ自然と、豊かだ心。負ごとに蝕まれない生活。彼らは全て手に入れている。
結局は周りから自分への羨望や自己肯定感を養うために生きる現代人には有益な本。 -
「ニート」と聞くとなんとなくパラサイト的な
親に依存した引きこもりをイメージしてしまい
ますが、そうではないです。
著者も都会ではそうでしたが、限界集落とも言
える山奥では、誰かに頼っている場合ではあり
ません。
かと言って「北の国から」のように電気も水も
全て自然から、という訳でもなく、電気はしっ
り使って水もポンプで汲み上げて、さらにネッ
ト環境も整えて、と文明の力が最大限に利用し
ます。
仕事もたまに集落の人の収穫を手伝って現金を
得る、など適度にほどほどなのです。
こういうライフスタイルを手にいれた人こそ、
人生の勝利者と思ってしまいます。
いえ、勝った負けたなんても言ってはいけない
です。そもそもそんな概念など始めからないの
ですから、
もしかしたらこのような生活こそが、来たる
デジタル社会のあるべき姿なのかと思ってしま
います。
高度成長期、バブル期、失われた20年、そして
コロナ禍後のデジタル期の新しい生活様式です。
そう思わずにいられない一冊です。