- Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334961305
作品紹介・あらすじ
仕事は遊びで遊びが仕事。気がついたら億万長者。ビル・ゲイツ、S・スピルバーグ、S.ジョブス…。いまアメリカ社会をリードするIT時代の寵児たち(ブルジョア・ボヘミアン)を徹底解剖。
感想・レビュー・書評
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私が好きな橘玲が紹介していた本だったので、読んでみました。
情報化時代のエリートはブルジョア・ボヘミアンと呼ばれており、ブルジョア(Bourgeois)、ボヘミアン(Bohemian)の最初の2文字を取って、BOBOと呼ばれている。そのBOBOの生態を描いた本です。
ブルジョアは生真面目な、実利本位の人種、伝統と中産階級の道徳を守る人種で、企業で働き、郊外に住み、教会に通っていた。ボヘミアンは因習を嘲弄し、自由を愛し、芸術家であり、インテリである。ボヘミアンは革新的だった1960年代の代表者であり、ブルジョアはビジネスマインドを持った80年代のヤッピーを代表していた。それが現在、ほとんどの人たちの間では、反体制的志向と、世俗的な出世を求める保守的志向とがごちゃ混ぜになり、カウンタカルチャーの60年代と出世主義の80年代が1つの社会的ムードの中で共存している。
BOBOのライフスタイルは、こだわりが強いものの、ブランド品と言った物欲的なこだわりではなく、あくまで生活を豊かにするためのこだわり、例えば料理を作るためのキッチンにはお金をかけることを厭わない、アウトドア指向でその道具にはこだわる、セックスは精神を豊かにするためのもので、快楽を求めるためには勉強をいとわない、等々といったインテリ的で生活に密着した自然志向のライフスタイルです。
この本が出版されたのは2002年で、丁度情報化社会が本格化した頃だったので、BOBOのライフスタイルは、新鮮味を持って受け入れられたと思いますが、インターネットがスマホと共に社会の隅々まで行きわたっている現在では、そのライフスタイルはあまりに当たり前過ぎる感があります。だからこそ、その反動で、米国では中産階級になれなかった階層の指示を集めていて、超保守にみられるトランプ大統領が誕生したのかもしれませんね。 -
いつの時代も、新しい潮流やイノベーション、パラダイムシフトを起こす原動力は、「ハイブリッド」である。
この本で述べられている、アメリカの新上流階級ボボズも同じだ。
WASPとカウンターカルチャーのハイブリッド、ブルジョアとボヘミアンのハイブリッドである。
人物像としてまず思いつくのは、スティーブ・ジョブズだろうか。マーク・ザッカーバーグなんかも、一見ボボズっぽいが、彼は非常にクリーンで精錬なイメージがあるから、むしろ古いタイプの上流階級なのかもしれない。
それにしても、この本が書かれたのはもう10年以上前。この本を読んだ後では、「精神的充足」「自己実現」「多様性」だのといった、いかにも「今の時代っぽい」表現は、かなり古臭く聴こえてしまうものである。
また、ボボズの潮流は1960年頃からだと書かれているから、40〜50年かけて時代の主流になったということなので、ひょっとするともう次の新しい人々が現れているのかもしれない。
次の時代を作るのは、ボボズと何のハイブリッドで、それはどんな人たちなのであろうか??
前述したように、「ハイブリッド」という多様性こそが世の中を変える原動力になると感じている。特に、ボボズのように、主流と反主流が(うまく)交わったときの力の大きさは、まさに破壊的イノベーションであろう。今の時代の何が主流で、何が反主流なのかを見極めることが、次の時代を読み解く視点のヒントと考えている。 -
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再度一旦返却
40 映画「卒業」
46 シリコンバレーでは100万長者が住人の数より多い
51 52 (本たくさん) -
20世紀初頭から現代までのアメリカ上流階級の歴史がわかる。
昔の階級(家柄)・学歴志向から一転、学歴はなくても上流階級に属する人々がたくさん台頭してきた。
たとえば、カリスマ性がある、能力がある、、、とにかく個がある人々。
そうった人たちが生み出す流行が、一般の人たちの流行も作り出し、様々な変遷をたどっている。
たとえば、食べ物にしても高級料理よりもオーガニック指向に、
家具も高級材質をつかった新品のきれいなものよりも、傷のあるレトロ感漂う家具を買う、など。
今後、どのようになっていくのだろうか。 -
なんとなく理解できそうなブルジョア・ボヘミアン。
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ブルジョア+ボヘミアン