子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力

  • 光文社 (2016年4月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784334962142

みんなの感想まとめ

好奇心の本質に迫る本書は、心理学的視点から人間とサルの違いを明らかにし、問いかける力の重要性を示しています。特に、サルのカンジを通じて、言葉を理解し指示に従う能力を持ちながらも、「なぜ?」と問いかける...

感想・レビュー・書評

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  • 本書の惜しい点を一つ挙げるとすれば,それは邦題にある。

     『子どもは40000回質問する』

    これではどこかの子育て指南書と勘違いされかねない。
    (少なくとも私は勘違いした)

    もともと本書の原題は CURIOUS(「好奇心旺盛な」という意味)。
    そう,本書はわれわれヒトの「好奇心」について,
    心理学的な側面から解説した一般向けのノンフィクションである。


    本書はまず,言葉を理解する子ザル・カンジの紹介からはじまる。
     
    カンジは人が話す言葉を理解して,口頭で受けた指示に従うことができる。
    たとえば,記号を使っておやつをねだったり,
    ドアを開けてほしいと頼むとその通りにしてくれる。
    カンジはいわば,天才子ザルだ。

     
    この実験によって,カンジの知能がきわめて高いということ,
    そして人間と同様に,サルも言葉を理解し,それを操れることが示された。
    つまり,動物の中で,人間とサルは知能的に近いといえる。
    しかし,この実験によって両者の違いも浮き彫りとなった。

    カンジが絶対にしないのは,なぜかと問いかけることだ。(P12)

    カンジは冷蔵庫を使えるが,その仕組みに疑問を持たない。
    自分の周りにいる人間の生態に興味を抱かない。
    自分がサルであることに疑問を持たない。
    人間はサルを観察し,その生態を解き明かそうと必死なのに…。


    好奇心とは何か。
    サルとは違い,人間が「なぜ?」と問うのはどうしてか。本書はその謎に迫る。

  • 単なる子育て本と思い本書を手に取った。そうそうにその期待は裏切られることになるが、決して悪い裏切られ方ではなかった。大人になってからも好奇心を十分に持続させることでき、新しい世界を知ることができることに希望を持つことができた。

    もちろん、子供との関係において、問いを発することの重要性や、こどもの認知の変化を知っておくことは子育てをするうえで重要なことであり、子育てにも十分活かすことができる。

  • 近年読んだ本ではダントツに面白く、かつ勉強になった!


    特に好奇心のU字曲線と学校の基礎学習の話はまさに納得。

    学校の勉強なんか詰め込み式で受験用でしかない云々…というフレーズ(←上手く言えないけど、なんか安易過ぎてあまり好きじゃないのよね)が巷によく溢れてるけど、その主張に対して明確に反論している。基礎となる知識がなければそもそも好奇心が湧かないというのは、最近読んだ滝本哲史さんのミライの授業にも通じる部分があり、自分の中でバチっとリンクしたのが気持ち良かった。


    題名からすると育児本の様に思えるが、全くそんな事はない。老若男女問わず読んでみるべき内容だと思う。
    学び続けよう、と励まされた様な気がしました。


  • 子どもの好奇心をその子の為に育ててやれるのは親を始めとする周りの大人たちだ。とはいえ、親は子供たちが好奇心によって絶えず指を指したり、質問したりすることに苛立ちを覚えることもある。食事の用意をしている時や、友達と話している時、Eメールを書いている時、子どもの問いかけに一つ残らず応じるのはなかなか難しい。

    最近ではますます手軽に、大人が対応すべき役割をデジタル機器に任せられるようになっている。テクノロジーは、子どもの好奇心から親をしばしば解放してくれる素晴らしい存在だ。私たちは子供をテレビの前に座らせておくことも、携帯電話を触らせておくことも、あるいはお気に入りのゲームの入ったiPadで遊ばせておくこともできる。そういったことが子どもに対する最悪のしうちだというつもりはない。しかし私は、専門家の意見を聞き、子どもたちの学習のメカニズムについて知った今、娘からの問いかけを受け流すたびに、娘の知りたいという内なる欲求を台無しにしてきたのではないかと深く反省せずにはいられない。

  • タイトルは子どもの教育本色が強いが、中身は親に限らず全大人向け。
    原題が"Curious: The Desire to Know and Why Your Future Depends on It"なので、日本向けに教育色を強めたのかなと推測する。好奇心の意義、育て方などを豊富な実例を元に紹介するがっつり好奇心本。

    「ダ・ヴィンチのToDoリスト」「パズルとミステリー」「苦労して学ぶほうが習熟度は高い」「情報技術は人間の好奇心にとってプラスか」が印象に残った。

    ・アイルランド和平
    ・退屈会議

  • 面白かった。
    当たり前すぎて言語化したこともなかったが、「好奇心を持つためには基本的な知識量が必要」という事実に目から鱗が落ちる思いである。
    本書の論点はいくつかあるが、個人的に刺さったのが上記の「基本的な知識量」の問題だ。例えば「関東では桜は三月末に咲いて一週間程度で散る」という基本知識が無ければ、沖縄の2月の桜や、北海道の5月の桜の面白さは理解できないだろう。
    好奇心は人間以外の動物には無い感情であり、第4の基本的欲求という見解も理解できる。

    <アンダーライン>
    ★★★★★
    背景知識

  • 好奇心がいかに大事かを改めて感じ、考えさせられるとても良い作品。
    子どもに限らず、成人以降の知識についての分析もあったのも為になった。
    好奇心と不安と安心感のバランス、可能性の広げ方等々。すごく納得がいく内容だった。

  • 2年ほど前に一度読んでいた。そのときはあまり響かなかったけど、改めて読んでみて色々気付きが多く、当時はロックダウンで疲れてたのかな、、と思う。

    タイトルは正直内容にふさわしいか不明だが、より多くの子育て世代がこれを手にして、新たな気付きが得れるであればそれは成功なのかもしれない。

    知的好奇心をどうやって保つか。育てていくか。子供に関して言えば親の役割は大きいということと、パズル化されてる世の中の流れの中で、ミステリーを追求するかのようか楽しみに時間を要せるかがポイントなのかな。

    幅広い知識をつけること。知性がセレンディピティを生み出す。

    脳に負荷をかけること。フラストレーションを感じること。空白を意識すること。

    ググって一発解答OKの世の中から生まれるものは何か?

    夫婦関係の維持についても言及されており、一人の大人として、人生に大事なことを教えてもらった一冊であった。興味深かった。

  • はるさん推薦


    好奇心をどう活かすがが現代。

    好奇心の歴史(威信失墜、問いかけ、解答の時代)という変遷が面白い

    子どもの好奇心に大人が反応することが大切

    うしなかった好奇心は取り戻せない

    好奇心格差が社会格差へ

    貧しい家庭では、質問の仕方を知らない


    マインドマップ参照
    【気づき】

    ・子どもの好奇心に応えることはかなり重要。
    失った好奇心は元に戻らない。




    以下、心に残ったところ

    ・好奇心旺盛なコンピューターは存在しない。

    ・好奇心は環境によって大きく左右される。
    生き方次第で好奇心をかきたてることも、台無しにすることもできる。


    ・拡散的好奇心
    知りたいと言う心のうずき
    これは探究心の第一歩だ。
    未知なるものへと目を開くきっかけとなり、新たな経験を求め、それまでのなかった人々に出会うことを後押ししてくれる。
    ただし知ることへの欲求を膨らませて成熟させない限り、何の洞察も得られないまま興味の対象を次々と変えるだけで、エネルギーと時間を無駄にしかねない。
    方向性を持たない好奇心は不毛だ。


    ・知的好奇心
    知識と理解を求める意欲
    意識的に訓練をしなければつかない奥深い好奇心。個人とっては、魂の糧となる満足と喜びをもたらす。
    組織や国にとっては、独創的な才能にたっぷりとエネルギーを注いでイノベーションを誘引し、いわば鉛に過ぎない拡散的好奇心を黄金に変える媒体となるだろう。
    知的好奇心はさらなる飛躍の時代を迎えても良さそうだが、私たちは拡散的好奇心を浪費するばかりだ。





  • 読む目的
    質問について構造、心理などを知りたかった。

    所感
    知りたいテーマではなかったが非常に面白い内容だった。

    概要抜粋
    ・好奇心が高いのは個性ではなく状態=環境で手に入る
    ・好奇心を得る方法=つまらないを楽しいに変える方法は、目的意識を、持ち探究すること(好奇心を持つ)
    ・好奇心は学ぼうという意思によってのみ保たれる
    ・退屈は夫婦仲(人間関係)にも悪影響がある
    ・退屈〈言い合いをする=一緒にやることがある

  • <目次>
    はじめに  「知りたい」という欲求が人生と社会を変える
    第1部  好奇心のはたらき
     第1章  ヒトは好奇心のおかげで人間になった
     第2章  子どもの好奇心はいかに育まれるか
     第3章  パズルとミステリー
    第2部  好奇心格差の危険
     第4章  好奇心の三つの時代
     第5章  好奇心格差が社会格差を生む
     第6章  問いかける力
     第7章  知識なくして創造性も思考力も生まれない
    第3部  好奇心を持ち続けるには
     第8章  好奇心を持ち続ける七つの方法
     おわりに  さあ、知識の世界を探求しよう

    <内容>
    邦訳のタイトルはちょっと違うかも…。好奇心の重要性を説いた本だが、確かに第1部で子供時代に好奇心をしっかりと育まないと社会格差が生まれることを言っているが、全体と読むと、好奇心を育むベースには「知識」が必要であり、しかも専門性とはかけ離れた分野でも、好奇心を持って深めておくことが肝要という(それが、最初に出てくる「格差的好奇心」と「知的好奇心」という言葉に集約されるかな?)。
    学校の授業などにおいて、今の高校生があまりに「好奇心」が不足していることを危惧している身としては、それを科学的に指摘された気がして怖い。今日日の高校生(私の観ている子たちに限定かもしれないが)は、「興味関心」がとても狭くて、そういったところが「いじめ」などにもつながっている(本書でも、相手の気持ちになれるかが書かれているが)のだな、と思う。そこには小説などの読書がやっぱり必要な気がする。

    逗子市立図書館で借りたが、これは買うべきだった…

  • いーやー面白かった。面白かった。めちゃくちゃ面白かった。
    色々と衝撃。
    「人間の好奇心は個性ではなく状態」とかね!
    知識や教育が野生的好奇心を阻害して人工的な思考の型にはめていくのでは、というのは正直漠然と頭にあったのだけど、教育がなければまず自分が無知であることにも気づかないし、何かで好奇心が芽生えても背景知識がなければ向いていないと思って好奇心を捨ててしまうというのに深く納得した…そうね…知識のなさに好奇心が続かなくて投げたこと、山ほどあるわ…。
    一つ気になったのは邦題で、確かに文中に書かれていることだしキャッチーでタイトルとしてはいいなと思うのだけど、本筋ではないし、これだと子供の好奇心を主に書いていると思うのでは…(私は思った)。

  • 好奇心そのものについての本。
    好奇心は、知りすぎてはなく、ちょっと知ってることに対して生まれる。知識の空白に生まれると本書では好奇心の本質を突いていて納得した。
    展開が気になる小説や映画、そしてもっと知りたいと思う好きな異性に対しても、その本質は当てはまるなと感じた。

    また、好奇心は知りすぎて満たされると、興味の対象が移り変わりやすい特徴もある。好奇心とは、飽きっぽさでもあり、その象徴が子どもだ。

  • 好奇心は知識の空白に対してうまれる。つまり、知りすぎてても知らなすぎてても好奇心は生まれない。

  • 好奇心を伸ばすことが人生において重要、という点はよく聞く話だが、好奇心を伸ばすためには従来否定されてきた知識をたくさん詰め込むことが必要であるという点に、新しさを感じた。

  • 好奇心や創造性に関すること。子育てにも役立つだろうし、自分も興味があるので読んだ。

    どこがで聞いたことのあることを、繋げられた感じ。

    勉強する意味がわかるし、説明しやすくなるだろう。

    “娘からの問いかけを受け流すたびに、娘の知りたいという内なる欲求を台無しにしてきたのではないかと深く反省せずにはいられない”と著者は書いている。
    この気持ちを普段から持ち、台無しにしないようにできるだけ子供に向き合い、問いに答えることが大事。

    子供にわかるように答えることが難しいこともある。子供が現時点でわかる単語で説明しなければならないから。
    大人もわかりやすい言葉を選んで説明できる能力や想像力が必要になる。

    大人が関わり、子供と対話し、基礎を作っていく。その上で子供の粘り強く追求していく好奇心をもてば、知的成長は大きくなる。創造性もついてくる。

    創造性は無からではなく、持っている知識から生まれる。

    まずは親の意識と知識が前提。

    とにかく、問われたら何らかの答えを出すようにしている。

    子どもは質問ばかりするけど、答えたら子どもはどんどん吸収するから羨ましいわ。

  • 名書!!

    好奇心とはなにかをまさしく著者の好奇心によって記されている

    話題になった映画「ルーム」と一緒に拝見してほしい

    世界は素晴らしい驚きに満ちている。

    そこに至るまでの過程も見せてくれる

  • ・2歳から5歳のあいだに「説明を求める(why)」質問を4万回行う
    ・類人猿は「なぜかと問いかける」ことをしない。要望を伝えたり支持に応えることはできる。
    ・好奇心は個性ではなく状態である
    ・社会が重視するのは学ぶこと自体ではなく、その先にある最終目的だ
    ・赤ちゃんの指差しと喃語は好奇心からくる問い。親がそれについて教えることを期待し、教えられた子は言語習得が早い。また教えることを拒否すると関心を示さなくなる

    ・好奇心は知識とセットで回る:知識があるほど次の問が立ち上がる

    ・問いの仮説検証(確かめる経験)を経て知識が確立する
    ・問いを増やすことを目的化しない。問いを自分で深めることを重視したい

  • 子供の好奇心を広げるには、子供の問いに対して大人も問いを返して、話を広めることが必要だと感じた。論文ベースで、結論が少ない。
    結局何をすれば好奇心が高まり、それが何に役立つのかがわからなかった。

  • 子育て本かと思ったら違った
    いい意味で

    好奇心のあるなしが人間とその他の動物を分ける

    好奇心は時代によって罪になった
    現代に生まれてよかった

    インターネットは無知なのに満足してしまう状況をつくる
    答えに簡単にたどりつき過ぎて、セレンディピティの機会をなくしている
    『スマホ脳』のような進み方、ヨーロッパの方の感覚なのかな、わかりやすい

    辞書をひけば、他の読むつもりもなかったところを読んでしまう、本屋で思わず目的ではない本を買ってしまう、などがない

    知識がないと好奇心は発動しない
    ある程度の詰め込み教育は必要との事
    そうでないとセレンディピティ(予期せぬ学習機会)は訪れない
    とても納得のいくものだった

    ところどころ日本の教育について考えさせられる
    アジアのリーダーであるシンガポールや、中国、といった記述があり、日本の教育レベルは世界的にやばそうと実感
    これもヨーロッパの方の視点なんだろーな


    後半は知識がないが為に好奇心が発動せず
    眠いところが続いたけど星5にしました

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