ママはかいぞく

  • 光文社
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感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334962401

感想・レビュー・書評

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  • かいぞくのママのことを、息子目線でえがいた絵本。
    宝の島を目指す道中には、多くのキズやしんどさがあるけれど、仲間の助けや守るためのアイデア、そしてしんどいときは体を休めながら、ママは進んでいきます。

    テレビで紹介されていたことがきっかけで手に取ったので、この絵本が物語のなかで意味するところを知りつつ、物語を読み聞かせしました。
    (詳しくはあとがきをご覧ください)
    小4の娘にはあえてストーリーだけを読み聞かせましたが、物語としてそのまま受けとめたようです。

    子どもだけでなく、かいぞくのママにとっても、挫けそうになったときに読み返せる絵本なのではないかとおもいました。

  • 男の子のママは海賊
    カニなんてへっちゃら号に載っている
    宝を見つけるまでは、海で怪我をして真似に傷が出来たり、船酔いで気分が悪くて食べられなかったり、海でシラミが分からないように髪の毛を剃ったり、海賊の仕事は疲れるので昼間は寝てることが多い、たまに水を飲む
    最後には宝が見つかって、また髪も生やす

    乳がんで闘病のママを海賊になぞらえた話

    ガンはcancerだけれど、蟹座(大きい蟹)もcancer
    ガンの形が蟹に似ているからだとか

  • 海賊船に乗り組んでいるママ。乳癌治療を、宝の島にたどり着くまでの戦いに見立てて語ります。苦しいけれど諦めないで、仲間たちに助けてもらって、いつか必ず宝を手に入れる!というポジティブな取り組みを、子どもたちに読み取ってほしいですね。

  • 5歳の子に乳がんを伝える。
    どう伝えるか?
    よくできた絵本だ。
    絵本を読みながら、自分の状況を話していったら、子どももよくわかって応援してくれるだろう。
    つらい実情や現実だけを伝えるだけが真実を話すということではない。

  • ママは海賊船カニなんてへっちゃら号に乗って宝島を探して冒険の旅をしてる

    乳ガンの治療を海賊船の冒険に例えた絵本

    読み聞かせ時間は4分ちょっとですが、著者の解説を読むと6分半くらいになります

  • ガンが急速に身近になっているように感じます。サバイバーの方も身近に何人もいます。でもどんなに身近になっても、当事者にとってその重さは変わりません。家族は共に揺れるので、子どもは理解を超える事態を抱えたまま、そこに飲み込まれていくことになります。
    こんなふうに絵本にしてもらえると、その子とよく一緒に遊んでいるお友達にも、伝えやすくなって助かります。ガンという病名よりも、仲良しのお友達にとって大事なのは、その子が何か大きなものに立ち向かってるところだというお腹にストンと入ってくる気持ちだと思うので。
    こんなふうに仲良しのお友達やクラスメイトに届けられる絵本は、今までなかったように思います。
    チャーリー・ブラウンなぜなんだい?という絵本よりも、応援したくなる気持ちに焦点が当たっていて、不特定多数に読み聞かせるときのハードルが低いです。
    日本でも出版してくださってありがとうございます。

  • 男の子の視点でかいぞくのママの様子が描かれます。
    ママは「かになんかへっちゃら号」で宝の島を目指して、かいぞく仲間と旅をする。ママは髪を切ってバンダナを巻いていて、旅から戻るといつも疲れている。でも、宝の島を目指してあきらめずに出かける。

    カニなんかへっちゃら号という名前、吐き気、短くなった髪の毛、疲労……癌だった人や、家族が癌だった人は、ここに何が描かれているのかすぐに気づくと思います。
    一方で、多分、幼いお子さんは書かれたままに海賊のママのおはなしのように受け止められる。

    読みながらボロボロ泣いてしまいました。優しい気持ちで描かれた絵本だと思います。ママが元気になって帰ってきてくれてよかった。
    ちいさい子どもに自分の病気のことをどう伝えようか、という著者の経験から生まれた絵本なのだそうです。

  • 普通に読んだ後、もう一度、ママは病気と戦いに言ってたんだよ、と話した後に読み聞かせしてあげて、子供達もよくよく考えながら内容を理解してくれていて、、、良き本と思いました

  • ■書名

    書名:ママはかいぞく
    著者:カリーヌ・シュリュグ (著), レミ・サイヤール (イラスト), やまもと ともこ (翻訳)

    ■感想

    ママが海賊になって宝物を見つけに行くお話。
    表向きはそんな話。
    子供はピンと来ないと思いますが、大人が読めば最初の方で何の絵本か
    すぐにわかると思います。

    ネタバレするなら、ある病気と闘うお母さんの絵本です。

    子供にママの頑張りを伝える絵本として、病気で戦うお母さんに向けた
    メッセージ絵本として、いい絵本だと感じました。
    この病気に関係したことがある人は大勢いると思うので、その人達が
    読めば、思い出と相まって、なお深い感動が押し寄せてくると思います。
    自分がそうでした。

    絵もすごく好きな絵柄だったのもすごく良かったです。

    人にプレゼントするには状況と関係性を選ぶ絵本だと思いますが、
    自分で購入して読むのはオススメです。

    絵本、やっぱりいい。

  • コロナの緊急事態宣言下、偶然テレビ『世界一受けたい授業』で見て、知った絵本です。
    既に様々なメディア等で紹介されてご存知の方も多いかと思います。

     主人公「ぼく」のママは、宝の島を目指し、チームで航海に出る海賊という設定ですが、そこにはもう一つのお話が隠れています。
    ぜひ読んで、そのストーリーを味わっていただきたい。

     さて、海賊のママは、家の外で勇敢に敵と闘っているようです。宝の島を決して諦めません。
    そんなママを、「ぼく」はヒーローとして尊敬し、応援します。
     
     「ぼくはよく、てきとゆうかんにたたかっているママのすがたをおもいうかべる。」(本文より)

    「ぼく」の姿が、渦中にいる私たちの子どもと、自然に重なります。
    子どもには心配をさせたくないママの気持ちがよく分かるから。
    (大丈夫だよ、必ず元気で戻ってくるからね。)と、親自身が願っているから。

     それでも、子どもは、本当はママがとっても大変だって、分かっているんです。
     
     「だけど みなとをはなれて海にでるとき、ママはこわくないのかな。」(本文より)

    子どもはいつも、ママを想い、ママが怖い思いをしませんように、と願うのです。
    「ぼく」のその気持ちに触れ、いつも私たちを一番応援し、心配している子どもたちの存在に気づかされます。

    ママだって、海賊だって、本当は苦しくて、絶望しそうなほど怖い。
    それでもママを前に進ませる原動力こそ、「ぼく」なのですね。

    親と子、お互いを思いやる気持ちと明るさに溢れたこの絵本、どうかたくさんの方に読んでいただけますように。

    やまめママ

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