「知の衰退」からいかに脱出するか?

著者 :
  • 光文社
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レビュー : 179
  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334975609

作品紹介・あらすじ

金融危機で「集団IQ」が高い国のアドバンテージが消滅したいま、これまで「負け組」に甘んじていた国は大チャンスを迎えている!それなのに…漢字が読めない総理、ネットで答えが見つからないとあきらめる若者、金融リテラシーが低いことを気にもとめない大人、おバカキャラで視聴率を稼ぐテレビ-とにかく考えない日本人、これで、危機は乗り切れるのか?「21世紀の教養」を身につけ、知力を尽くして生き残れ。

感想・レビュー・書評

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  • ★心に響いた言葉

    考えることは疑うことから出発する

    心理学的に、選択肢が増えれば増えるほど単純なものに惹かれてしまう。多すぎて選べなくなり、そのストレスが増すのでより単純なものにどびつく

    現在のリーダーは環境問題について語れなければ取り残される

  • 「考えること」の大切さを説いてくれている。大前氏が何度も言っていることを読者や今の人達が何もアクションを起こしていないことに対し、少し怒りが込められている。「ピンチこそチャンス」という言葉を元に、横並びの集団から抜け出るヒントも込められていた。現代のホワイトカラーに必要なのは、 1English、2IT、3Financeである。それは世界で戦う上で共通項として存在すると書かれている。何度も出てくるこの3つ。いかに大切かが伝わる。刺激的。

  • <特に印象に残ったこと>
    偏差値による「序列化教育」ではなく「訓練」
    今後の日本に必要で、いま最も不足しているのは、どのような人材でしょうか。私の答えは「異才」です異才
    気がつけばアジアで日本人だけが英語を話せない
    カラオケ資本主義・・何も考えずに気持ちよくカラオケで歌っている人間は常に富を奪われる側で考えカラオケを提供するほうに回った人間は常に
    富を奪う側にいるということだ。

  • 経済社会に生きるうえで目次のひとつとなる本。
    座右に置き、思考の際のインデックスにしたい。
    問題意識の鋭さは素敵。
    特に、第6章:教育 の部分は実感できる。

    一方で、提起した問題意識から提示した解決策に至るための道の設定を怠っている。
    そのため、山(問題意識)と山(解決策)の間に橋が架かっていない印象を受ける。

    政治家への道を断念したことを記載しているが、
    相手(国民・マスコミ)の無能を批判することに終始。
    日本愚者・他国賢人という基本的な立場も偏狭に映る。

    愚者に啓蒙したい心境だろうが、相手を批判しているばかりでは
    相手はついてはこない。

    そこに橋を架けるのが今世紀に求められるリーダー像であるとするなら、
    彼もまた、リーダーにはなれない人種なのかも。

    リーダーとは、なんと難しいものでしょう。

  • 大前氏の本を読むと、勉強しようという気が起きる。大学生のうちに三種の神器「IT」「英語」「ファイナンス」を絶対勉強しておかないとマズイと思った。知識よりも考える事の方が大事だと。とにかく人生は、人任せにできない

  • ここ最近の大前さんの主張を集大成したような本です。日本の「集団IQ」の低さゆえの衰退に警鐘を鳴らし、集団(国)に頼るのではなく、個人の自立を促しています。

    日本の政治、マスコミ、リーダーシップ、金融、官僚制度、年金制度、教育、マンガ、などが知の衰退を招いたもの、もしくはその証左として挙げられています。

    例えば、偏差値教育を"考える力"を奪うものとして断罪しています。明示的に書いてはいないですが、偏差値教育はその勝ち組(=いい大学に入った人)に極端にリスク回避的な行動を(リスクもリターンも考えない中で)取らせる弊害があったのか思います。もしかしたら日本に生まれたというある意味生まれてこの方勝ち組にいる中で、日本全体がリスクを取ることができず、よって考えることもできなくなっているということなのかもしれません。そういう中で仲間の中だけで通じる取引特殊な能力だけを磨いて、結果会社の中でも、社会の中でも動きが取れずに外的ショックが起きるまで保守的行動を取ることが多くなっているとも言えます。

    本の中では、胸に手を当てて考えてみよ、ということでいくつも質問を挙げていますが、その最後の質問が「この本を読んで、今日からあなたはどのように行動しようと思いますか?」です。結局はこれが大前さんがこの本で言いたかったことなのかもしれません。

  • ■感想
    知の衰退とは、
    ”自分で考える力”の衰退を表現しているのだと思う。

    では考える力とは何だろうか。
    1+2のような単純な計算を早く回答し高得点ができたとしても、
    それを計算力とは呼んでも、考える力とは呼ばないだろう。

    では問題を 1+2=□ を □+□=3 にすればいいのか?

    違う。
    たしかにこういった方法を取ることで回答の多様性や、
    学ぶことに対する楽しさは増すだろう。
    だがこれは単純に計算方法が変わっているだけで、
    考える力が表出しているわけではない。

    数学で例えるなら、
    池の鯉の繁殖率を微分方程式で解くことによって数年後の環境問題を考えるとか、
    確率統計を用いて人の心の差を定量的に表すとか、
    問題がどこにあって、どうやって解決すればいいのか述べられることだと思う。

    つまり考える力とは、一つ一つの事象対し、
    自分の中で噛み砕いて理解し、意見を出すことだと思う。


    この本は日本人へのメッセージとなっていて、
    日本の政治、教育、メディアと日本人の関係から、
    日本人の知の衰退の現実と意見が述べられている。

    この本を読んだことによって、
    一つの意味のある意見を得ることができる。
    ここをスタート地点として考える力を育んでいくことになるだろう。
    もちろん簡単に考える力の養い方も載っている。

    ”自分で考える力”から、
    ”考えたことを実行する勇気”を持って、
    ”結果がでるまで続ける執念”で、
    ユニークな生き方をして欲しいとの願いが込められているのだと思う。


    ■抜粋(○:完全抜粋、●:簡略抜粋)
    ○本を読むのに必要とした時間を1とすれば、5ぐらいの時間を
     『何が書いてあったのか』
     『それは自分にとってどういう意味があるのか』
     『自分の会社にとってどういう意味があるのか』
     『われわれの社内にとってどういう意味があるのか』
     そういうことを考える時間に充てなさい(P.210)

    ●自分の脳の中に棚を作る(P.235)
     ・毎週土曜に3時間Googleで自分の関心があることついて調べる
     ・3時間調べたことを、
      「要はこういうこと」、
      「それなら自分はこう考える」、
      とレポートにまとめる。

    ○あらゆる技術は軍事目的で開発され、ポルノ目的で広まる(P.237)

    ●偏差値による序列化は「教育」ではなく「訓練」(P.257)
     大事なのは
     ”自分で考える力”
     ”考えたことを実行する勇気”
     ”結果がでるまで続ける執念”
     したがって、「自分はこれをやりたい」、「自分の人生をどうしたい」、
     といった願望を学生から引き出す教育がどうしても必要。

    ○本当に改革を求めていれば、
     「やります」という言葉だけの人間を選ぶわけがないからだ。(P.344)

    ●選挙で「中国、インドに負けない人材をつくります」とか、
     「IT技術を使って役所のシステムをERPでもってカバーします」などと言ったら、
     当選などできないに決まっている。
     ・・・中略・・・
     メディアと有権者が好むのは
     「あの人ならやってくれそうだ」というイメージだけだからだ。(P.349)

    ●「Skypeはこれから世界にどんな影響を与えるのか?」
     ・・・中略・・・
     Skypeはルクセンブルグの小さな会社が開発したIP電話のソフトだが、
     いまやこの無料ソフトで世界中の人がコミュニケーションしている。
     ならば、それを使い、
     それが社会にどんな影響を与えていくのか自分なりに考えておかないと、
     この話題には参加できない。(P.411)

  • 自分で考えることの大切さを気付かせてくれた本。
    最近読んだ書籍の中ではBEST5に入る。

    耳の痛いことばかり書かれているが、それが逆に刺激になり、自分が行動に移すきっかけを与えてくれる。

  • 大前節絶好調!若い人達に読んで欲しいけど,本読まない世代には読んでもらえないんだよね...自分がまず変わらないと!!!

  • 情報過多の社会だからこそ、しっかり自分の頭を使って考えてから得ようとしている情報を吸収しないと世の中見誤るなあと思いました

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著者プロフィール

1943年、福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号を、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。(株)日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社。 以来ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務める。現在はビジネス・ブレークスルー大学学長を務めるとともに、世界の大企業やアジア・太平洋における国家レベルのアドバイザーとして活躍のかたわら、グローバルな視点と大胆な発想で、活発な提言を行っている。

「2018年 『勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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