東京の街に出て来ました

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334976439

感想・レビュー・書評

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  • 東京にいる友達に会いに行くとき、 いつも少しソワソワする。

    そのソワソワは、その友達に対するものではなく、 「東京」に対する、ソワソワだ。

    隣接県に住んでいるというのに、 今のぼくは、東京が日常ではない。

    日常だったときもあって、 たぶん、そのときの皮膚感覚が、

    でもあると思う。

    まだ心を刺激するから、



    垣内ひろしさんの「東京の街に出て来ました」は、 もともとブログで発表されたもの。

    そのブログを最初に見たときから、 すっとハマってしまった。

    冒頭の通り、隣接県生まれのぼくには、 「上京」という感覚は気薄なのだけど、 気薄なゆえに、憧れているところもある。

    似たようなところでいうと、 方言がないから、方言を喋ることに憧れがあるのも、 同じかもしれない。

    そう、ちょうど東京で働いていたときは、 「上京」してきた人とよく遊んだりしていたのだ。

    その人は今はもう、東京にいなくて、 東京で会うことはないのだけど、 今でも、東京に行くと、その感覚が甦ってくる。

    そして「東京の街に出て来ました」の雰囲気が、 そのときの感覚にすごく似ている。

    垣内さんの「東京」を通じて、 ぼくは「上京」や「一人暮らし」ではなく、 それを思い出すのだ。

    東京は大きなおもちゃ箱。

    楽しいことも、せつないことも、 素敵なことも、間違ったことも、 ぜんぶしまった、おもちゃ箱。

    だから、今でも、ソワソワするんだな。

    そんな気持ちになるのです。

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