死ぬ気まんまん

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 382
レビュー : 78
  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334976484

感想・レビュー・書評

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  • 昔から好きな著者です。死に対する潔さがいいです。やはり、うろたえるのは、恥ずかしい気がする。誰でも、死ぬのだから、その時が来たら、しっかりと受け止めたい。何度か読み直したい本です。

  • ホスピス、探しておかなきゃ

  • この人のものの考え方には同調できない部分があまりにも多いのだが、それ以前の「生き物」としてのものの捉え方には共感しすぎるくらい共感する。本書を読んで、改めてそう感じる。

  •  絵本作家でもありエッセイストの佐野洋子さんの、乳癌が全身に転移してからのエッセイ。

     余命が2年だと宣告されてからの、佐野さんの生き様が、何とも達観しているように思えます。戦後、満州から引き上げてくるときの体験とか、弟二人と兄がなくなったときの話とか、人が亡くなることが当たり前のように体験していた時代。命と金は惜しむなと生前言っていた父親の話。
     諦めなのではない、武士の一分にも似た、誇りを持った死に方とでも言えばいいのでしょうか。佐野さんからはある種の清々しさを感じました。

     死期を知らされた後、人生の終わりの時間をどう過ごすのか、オイラも考えてしまいます。

  • 再読。確か乳がんのことが分かったころに買ったんだっけ。共通する部分とそうでない部分と。人それぞれ。

  • 面白くてあっという間に読めました。ケチな女友達の話やアカワ先生の話、お医者さんとの対談集も良かったです。80歳で素敵だというアカワ先生、どんな人なんだろう・・。

  • 2015.4.14再読。記憶って曖昧で当てにならないな。読んでて痛みと平穏が交互にやってくるような本だった。


    死を間際に、私は一体、何を思い、何を感じるんだろう。
    痛みに耐え、それでも世界を美しいと、言えるのだろうか。
    もがき、くるしみ、それでも生きていくのだとしたら・・・せめてその時に見える世界は「美しく」あってほしいと切に切に。
    ………………………………………………………………………………
    私は闘病記が大嫌いだ。それからガンと壮絶な闘いをする人も大嫌いだ。ガリガリにやせて、現場で死ぬなら本望という人も大嫌いである。

     …何十年もときめいたりしてないが、何とも思わなかった。
     木の葉っぱや小さい花なぞにときめいて、あー年をとるのは何と清らかなことなのか、と自分で感動なんぞしていた。生活に不自由はない。

    七十五歳以上の高齢者は年金から医療費が天引きになるので、大変な騒ぎで、あれは私もひどいと思う。が、バアさんがテレビの中で、「年寄りは死ねということですか」といかってると、こっち側では「その通り」と私は叫んでいる。                                  
    私は利口ではないが、すごく馬鹿というわけでもないと思っていた。しかし、私は今度生まれたら「バカな美人」になりたい。この間、鏡で顔を見て、「あんた、その顔でずっと生きてきたんだね、健気だったね、偉かったね」と言ったら涙が出て来た。自分の健気さに。

    頭の神経が狂ってしまっている私は、刻々と目がよくなっていくのだった。遠くの椎の木の葉っぱが一枚一枚くっきりと、細い金の色にふちどられているのが見えてしまう。それはとんでもない疲労を私にしいた。一番何に似ていたか。ゴッホの絵に似ていた。
    若い時、自然など目にも入らなかった。
    花が咲く時だけ、花に目を奪われ、枯れると忘れた。桜の花は年一度だけ思い出した。
    散ると桜の木が存在することさえ忘れた。年をとってからも、元気で忙しく立ち働いていれば花屋で花を調達することもあったし、庭の雪柳が滝のように咲くのを待った。
    しかし、今私の山の紅葉の見え方は狂っているようなのだ。ゴッホはあの輝くタッチを生み出したのではなく、あのとおりに見えていたのではないか。狂死したゴッホは死と隣合わせで世界はあのように燃えて見えていたのではないか。
    ……でも、出よう、こんな美しい自然に吸い込まれたくない。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                       

  • 人生の最後をどう迎えるか。
    尊敬する作家、佐野洋子さんががんとの暮らしを書いている。

    その時、自分はどうするのかな?
    いろいろ、いろいろ浮かぶ。

  • 佐野さんのエッセイはいつも痛快だ。もし、自分が余命を宣告されたら、こんなに潔く、且つ豪快に生活できるだろうか。もっとウジウジ悩んだり、死に対しての恐怖だったり、と不安で仕方がないと思う。いや、そんな宣告をされていないので、正直自分がどうなるかなんて分らない。だってまだ健康だから。ただ、私も佐野さんのような心構えでいたい、見習いたいと、そう思った。きっと、エッセイでは書かれていない、弱い佐野さんがいたハズだと思う。でも、最後まで気丈に振舞う姿勢はステキでした。我慢強い方なのでしょうね、きっと。

    どうぞ心安らかにお休み下さい。

  • 気持ちいいくらい,はっきりしている。
    歯に衣着せぬ言い方?がいい感じ。

    死について,正面から受け止めている潔さというか,
    人の死に病院ではなく家で直接立ち会った世代の強さというか,
    そんな感じがする。

    私はまだまだ死ぬのが怖い。

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著者プロフィール

1938年、北京生まれ。絵本作家、エッセイスト。おもな著作に、絵本『100万回生きたねこ』『わたしのぼうし』、童話『わたしが妹だったとき』、エッセイ『神も仏もありませぬ』など。2010年没。

「2019年 『はればれ、お寿司 おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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