夢でまた逢えたら

著者 :
  • 光文社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334977405

感想・レビュー・書評

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  • 本当に、亀和田武の文は読みやすかった。目黒考二と同じにおいがするからだけでなく、語るような、思い出すような優しいリズム。浮かび上がるのは80年代を中心にその前後の時代。日本は好景気に浮かれ、子供だった僕には見上げる大人達の世界として写っていた時代だ。自分が敵なしの若者だった時の、つまり自分の時代(テレビ番組、音楽、時代を先導する人々)と思っていた時代より少し前の、憧れるが決して追い付けず、そして最早古くてそのままは今使えない、カッコよくてダサい世界があった。
    いや、今でも。先輩達の時代は古めかしく見え、憧れでもある。80年前後が描かれると、そんな感情が刺激される。

  • この紹介文にちょっとでも惹かれたら読むといいと思う。
    <blockquote>漫才ブーム直前に出会ったビートたけしが呟いたひと言や、漫画界の巨匠・手塚治虫との楽屋での内輪話をはじめ、ナンシー関、佐野洋子、椎名誠……といった長年、交流を深めてきた人たちとの、貴重な「あの日」をつづる。</blockquote>

  • 最近でこそネットとテレビの融合とか言うが、バブル前夜の80年代は、テレビが意図的かつ戦略的に「自己崩壊」をした時期であった。その先鞭がフジテレビ。予定調和を嫌うキワドイ番組を作り、楽屋話・業界話をありとあらゆる番組に持ち込んだ手法は革命的であった。起用するタレントも意外性のある人物を積極的に使った。昭和軽薄体と呼ばれた椎名誠や嵐山光三郎を筆頭に、コピーライターやコラムニストが跋扈した。著者もそのひとり。活字畑出身ゆえ戸惑いつつもテレビ局を渡り歩きながら時代の寵児・伝説の人・忘れ難き人・愛すべき人物・唾棄すべき人…、との交流や諍いが綴られている。決して大仰な人物評伝ではないが、ここに描かれた有名人のエピソードはその人物の人となりを色濃く伝える。80年代の浮ついた能天気な空気とバブル前夜からその狂乱の時代を懐かしむのに絶好な本。

  • 手塚治虫とのエピソードが心に残った。

  •  佐藤泰志と村上春樹は、国分寺で出会うことがあったのか。
     そのことを想像する二話が一番興味深かった。

  • 亀和田さんは、ワイドショーに出てた文化人的なイメージだった。
    私より20年近く年上の彼が昔の交流を追憶するエッセイなので、あ〜そういう人いたなあとか、この人好きだったなあとか懐かしさやおもしろさを感じつつも、やはり世代が違うので、そうそう!!みたいな共感はなかったな。

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