カウンターの向こうの8月6日 広島 バー スワロウテイル「語り部の会」の4000日
- 光文社 (2017年7月19日発売)
本棚登録 : 39人
感想 : 1件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334979393
感想・レビュー・書評
-
トミエさんは自分の営むバーで、被爆者の話を直接に聞くことを、毎月6日に地道に続けてきた。その10年余りの記録。ああ、まだ聞き取られていないことがたくさんあるのだと、聞き取られなければ「なかったこと」になったかもしれない体験や思いがいくつもあるのだと、改めて知る。
カバーの袖で、著者のトミエさんは私の10コ下か~と思って読んでいた。本の最後の最後で、出版直前に亡くなられたことを知る。母方の祖母は爆心地近くで被爆した。トミエさんは被爆3世。
▼…ばあちゃんがいなければ、おかんも生まれてこない。僕もこの世に生を受けていなかった。
爆心地の近くにいて被爆しても、その後も生きている人は、なんらかの偶然が重なり、奇跡的に生きてくることができた。被爆3世といわれる僕たちも、そういったら"奇跡の子"だ。(p.4)
(9/21了)詳細をみるコメント0件をすべて表示
全1件中 1 - 1件を表示