- Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784335357923
作品紹介・あらすじ
いじめや虐待は犯罪です。
人を殴ったり蹴ったり、お金や持ち物を奪ったり、SNSにひどい悪口を書き込んだりすれば、大人であれば警察に捕まって罰を受けます。
それは法律という社会のルールによって決められていることです。
けれど、子どもは法律を知りません。
誰か大人が気づいて助けてくれるまで、たった一人で犯罪被害に苦しんでいます。
もし法律という強い味方がいることを知っていたら、もっと多くの子どもが勇気を出して助けを求めることができ、救われるかもしれません。
そのためには、子ども、友だち、保護者、先生、誰でも読めて、法律とはどんなものかを知ることができる本が必要、そう考えて作ったのが本書です。
小学生でも読めるように漢字にはすべてルビをふり、法律のむずかしい用語もできるだけわかりやすくして、イラスト付きで解説しています。
大人でも知らないことがたくさんある法律の世界、ぜひ子どもと一緒に読んで、社会のルールについて話し合ってみてください。
感想・レビュー・書評
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家の娘にあげたところ、大ハマりでした。その挙げ句、口喧嘩で妻を言い負かすまでになってしまったという恐るべき書(^-^;。
現在妻の手でお蔵入りとなっています(^-^;。
法を知る入り口として、大変優れていると思います。日本国憲法、刑事訴訟法、刑法、民法、民事訴訟法、商法いわゆる六法を子どもにもわかりやすく解説してあります。
「刑法とは安全な生活を守るためのルールだよ。」とか「執行猶予はイエローカード?」「現行犯逮捕はだれでもできるよ。」などと子どもの目線に立った言葉で綴られています。もちろん大人でもフムフムと読み進めてしまいます。
娘と妻のバチバチな感じがなくなり、はやく蔵出ししてほしい一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
法律は日本に暮らす大人も子供も、日本に旅行でやってきた外国人も全ての人が守らなければならないものなのに、考えてみればどうして今まで子供に分かりやすく法律のことを書いた本が無かったのだろう?
人に「死ね」って言ってはいけないことが刑法で定められていることもしっかり教えている。
大人にも法律は決して分かりやすいものではない。例えば「保釈金は「逃げません」という裁判所との約束」。知らなかった。
こんな本が必要と考え、平成生まれの著者が、大学三年生の若さでこの本の基礎を作られました。その頭のしなやかに脱帽です。
出版にあたって、大学のご友人やグラウンドファンディングを通じて賛同された方々が支援されたという後書きからも温かな未来を感じました。 -
日本の法律を読み仮名を振って分かりやすい言葉だけで説明してくれている。
絵も豊富に使われていて全然堅苦しくない。
執行猶予や無期懲役など、ニュースでよく耳にするが意味を理解していなかった言葉も、この本のおかげで覚えることができた。
この本を読んで初めて思ったけど、被害者が警察に助けを求めにくい 犯罪ってたくさんあるんだな…。 -
孫のプレゼント用に買って来た。
渡す前に、自分でも読んでみた。
法律、凄く難しい~!
ふりがながついていて漢字は読めるが、
果たして内容を子どもに理解できるのか・・・
ミステリーや刑事物で、度々目にしていても、
似たような言葉の羅列に頭がこんがらがる。
いじめ防止法が、子どもにとっては身近な法律。
いじめも虐待も、立派な犯罪であることを、教育現場で学ぶ機会があれば意識が変わるかも。
でも、いつの時代も、いじめはなくならない・・・
ルールを守る人ばかりなら、法律はいらない。
この本をきっかけに、子供たちが安心できる社会に少しでも変わっていくといい。 -
タイトルにこどもと付いているけど大人が読んでも為になる本。だって六法って普通に大人が読んでもてんで理解できないからね。条文読んでなんとなく分かった気にはなれるけど、法律の専門家の解説無しじゃぁ内容はまるで頭に入ってこない。
そんなわけでこの試みはとても有意義なものだと思うし、著者をはじめ制作に関わった法律家の皆々様には敬意を表する。
将来子どもが大きくなったら読んでほしい。
小学校の社会の授業とかで六法学ばれてもいいんじゃないかな。 -
簡単な文章で書かれており、理解がしやすくなっています。実際に遭遇しそうな場面を想定して、挿絵もあるのでとても分かりやすいと思います。法律を知っておくことで自己防衛ができることは多くあるので、子どもが本を読めるようになったら絶対に読んでほしい一冊。強かに生きていってほしいので、この本を通じて法律を覚えてもらいたいです。
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もちろん、この本を真っ先に手に取るべきなのは、今まさにいじめを受け、心や体が傷つき、「助けて」というサインを外になかなか届かせられない子どもたちだとは思う。
でもこの本を一番読むべきなのは、私たち大人だ。
いじめられている子どもからだけでなく、いじめている子どもからも、大人に向けたサインは何らかの形で出ているはず。大人が子どもの心を写す鏡たりえていれば問題はない。でも実際の大人たちの多くは、自分たちの経験不足と知識のなさという、致命的な“勉強不足”で見過ごしてしまっている。
私が絶対になりたくないのは、子どもから信頼される大人になる努力を怠り、子どもに法律のいろいろな条文を覚え込ませることで満足し、学校の先生や弁護士といった専門職に丸投げする結果でとりあえず良しとする、“手抜きの”大人。
著者の山崎さんも、この本の制作に携わった多くのスタッフも、それはわかっているようだ。
だから本の最後にまとめられた「いじめで悩んでいるきみに」というメッセージでは、こどもに向かって「信頼できる大人に相談してみてください」「きみの気持ちをよく聞いてくれる大人が、きみの力になってくれる人です」と書かれている。
次に本の内容に移ると、たとえけがをさせなくても、トイレの個室で上から水をかけたりしたら「暴行」で罰せられる(刑法第208条)とか、気軽に死ねと人に言った場合もそれを「自殺関与」として罰する規定がある(刑法第202条)とかが書かれている。
それ自体は、いじめの現実の形態を法律の実際の条文にうまく転写させていて、いじめられている子どもたちに少しでも“武器”を持たせたいというスタッフの意図として、私も評価したい。
だけど、実際にいじめにあった子どもは、そのような法律があると知っていれば、被害にあったとしてもスムーズに解決できるのだろうか?
違うと思う。
やはり本当の解決への近道は、子どもがそのような法律を知っていても知らなくても、子どもが被害にあったとき、すぐそばに、相談しようと思わせる大人がさりげなく存在することだ。
だから、私も子どもたちから「法律のことに詳しくて、もしいじめにあっても相談にきちんと答えてくれる大人だ」と思われたいがために、200ページ近くあるこの本を、難しい条文でも読み飛ばさず、時間があけば繰り返し読んでいる。 -
政治の勉強に役立ちそうですよ。普通にわかりやすいし、絵もあるから想像しやすい。
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【内容紹介】
いじめや虐待は犯罪です。人を殴ったり蹴ったり、お金や持ち物を奪ったり、SNSにひどい悪口を書き込んだりすれば、大人であれば警察に捕まって罰を受けます。それは法律という社会のルールによって決められていることです。
けれど、子どもは法律を知りません。誰か大人が気づいて助けてくれるまで、たった一人で犯罪被害に苦しんでいます。もし法律という強い味方がいることを知っていたら、もっと多くの子どもが勇気を出して助けを求めることができ、救われるかもしれません。そのためには、子ども、友だち、保護者、先生、誰でも読めて、法律とはどんなものかを知ることができる本が必要、そう考えて作ったのが本書です。小学生でも読めるように漢字にはすべてルビをふり、法律のむずかしい用語もできるだけわかりやすくして、イラスト付きで解説しています。
大人でも知らないことがたくさんある法律の世界、ぜひ子どもと一緒に読んで、社会のルールについて話し合ってみてください。
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この本を読んで、法律というものは自分が思っている以上にちゃんと決められたものであることと、その法律の下で暮らしているのに、内容を全然知らないことを痛感しました。また、自分の何気ない一言や行動が、一歩間違えれば法律違反になって訴えられる可能性があることも知りました。
私の記憶では、教育課程の中で六法に触れたことはほとんどなく、日本国憲法ですら基本的な内容をちょろっと勉強したレベルだと思います。もっと教育課程の中で触れるべき話ではないかと思いますが、子どもたちが興味を持つ分野でもないような気がするので、守ってあげる立場である大人がある程度理解しておく必要があると思いました。