お気の毒な弁護士 最高裁判所でも貫いたマチ弁のスキルとマインド

  • 弘文堂 (2020年12月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (464ページ) / ISBN・EAN: 9784335358463

作品紹介・あらすじ

マチ弁から最高裁判事、そして再びマチ弁へ――

 東京・神田の一人弁護士・一人事務員の個人事務所に、依頼者の悩みに耳を傾けるマチ弁(街の弁護士)がいる。そのマチ弁は司法研修所教官・司法試験考査委員・法科大学院教授などを経て最高裁判事に転身し、退官後は再びマチ弁としての歩みを続けている。半歩でもいいからひたすら前へ出る姿勢で民事裁判実務を徹底的に突き詰め、裁判官とのコミュニケーションの中で勉強を続ける著者が、弁護士の面白さやあるべき姿、プロフェッションとしてのスキルとマインドを真摯に語る。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人々のために尽くす弁護士の姿勢が描かれたこの作品は、著者の豊富な経験を通じて、法曹としてのあり方やプロフェッショナリズムについて深く考えさせられます。マチ弁から最高裁判事へと昇進し、再びマチ弁として活...

感想・レビュー・書評

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  • 現役ロースクール生としてめちゃくちゃ勉強になりました。

    周りにいる人々のために働き続けるという生き方。
    偉くなったり収入を自慢するのではなく、人々から信頼を得たと誇りに思うような生き方。
    自分も少しでもそういう生き方を目指していきたい。

    あと、昔は教官との関係が濃密だったけど、今はそれが希薄になっているという点も反省した。
    せっかく大学院にいるのだから、講義や教室の中だけでなく、教官との関係をもっと大切にしていきたい。

  • マチ弁から最高裁判事まで勤めた山浦善樹氏、こういう人間味のある判事もいる。政府に忖度するような判決続いていて(長官の任命権を内閣が握り、地裁・高裁の判事の人事を最高裁を握っている構造が問題だ思う)三権分立が揺らいでいる状況があるなか、キチンと監視・批判し民主主義を機能させるのも国民の役割なのだと思う

  • 第1章 「マチ弁」の熱き思い 
    第2章 生い立ち
    第3章 大学生活、そして就職
    第4章 法曹の道へ 「お気の毒に」と言われて
    第5章 マチ弁が民事訴訟法の専門家になる
    第6章 最高裁判所裁判官
    第7章 お気の毒な弁護士を再び目指す

  • 最高裁判事を務めた山浦先生の自伝。
    質問と応答の形で作成されており、読みやすい。
    とはいえ、約450頁もあるので、一般の人には勧めづらい。

    市民の現実に目を向け続けた法曹の姿は、恐れ入るとしか言えない。
    最高裁判事につながる弁護士キャリアとしては、司法研究所の所付に就任されたのが大きいのかな。

    「最近、「依頼者に寄り添う」という表現が流行っています。とても大切な心構えですが、問題はその方法だと思います。法律家ですから、依頼者の話に心を傾けて傾聴し共感するだけではなく、事案解明のための調整、研究をし、事故の実相を解明するために依頼者と一緒になって汗を流すという姿勢、意気込みが必要だと思います。」(6頁)

  • 不思議なタイトルは、著者が司法試験に合格したことを世話になった寺の住職に報告した際に「お気の毒に」と期待していたお祝いの言葉とは異なる言葉の意味を長年の経験を重ねて会得してきたことを著者の自伝がオーラルヒストリーによって明かされる。
    著者のような街の診療所のような敷居の高くないそれでいて誠実にわかりやすく依頼者に向かう弁護士の実態を実際の事件を通して描いてくれる。
    著者は自らをマチ弁と称し、最高裁判事となった時期も変わることなく同じ目線から事件に取り組む。
    恥ずかしながら著者の関わった最高裁判決での反対意見についても知らなかった。
    再婚禁止期間事件、夫婦同氏強制違憲訴訟など男女平等を真に理解した先駆的判断として歴史に残るものと確信した。
    また通常一般国民には分からない縁遠い最高裁判事の生活、仕事ぶりの一端がビビッドに描かれ興味深く読んだ。
    本書のような平易で親しみやすくかといって含蓄のあるハイレベルな著作が多く出版されることを大いに期待したい。

  • 2021I164 327.14/Ya
    配架場所:A4

  • 元最高裁判事の半生を法学者がインタビューして書籍にまとめたものです。マチ弁(街の弁護士)と呼ばれる、民事事件を扱い、庶民の悩みに対応する職務に従事する方の視点。
    (選定年度:2022~)

  • 単なる立身出世譚かと思いきやさにあらず。
    法律学の考え方として、「初めに剥き出しの価値判断があり、それを後から理屈付けをすると言う構造になっていると考えていた。(中略)ですから肝心の価値判断が間違っていたら、どんな立派な理屈を述べても歴史的には価値がないのです」には、我が意を得たリと拍手

  • マチ弁で、司法研修所所付、司法研修所教官、司法試験委員、最高裁裁判官などを歴任した山浦弁護士のインタビュー。とても長いが、彼の弁護士感がよく分かる良書

    マチ弁のスキルとマインド というサブタイトルが付いているが、スキルと言う記述はあまりなくって、徹底的に調べる、というマインドに尽きる。

  • 所付くらいまでの話の方が面白い。その後は若者を育てよう=経験談が少しでも役に立てば、が空回る感じがある。一種の立志伝。

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著者プロフィール

1946年生まれ。一橋大学法学部を卒業後、銀行勤務を経て、1974年、弁護士登録。元日弁連会長の阿部三郎弁護士のもとで約10年働き、独立する。司法研修所教官、山梨学院大学・筑波大学・中央大学の法科大学院教授などを歴任し、2012年3月から最高裁判事。2016年7月に定年退官し、弁護士業務を再開。(2020年11月現在)

「2020年 『お気の毒な弁護士』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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