アメリカの越え方―和子・俊輔・良行の抵抗と越境 (現代社会学ライブラリー5)

著者 : 吉見俊哉
  • 弘文堂 (2012年9月27日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784335501227

作品紹介

アメリカと深くかかわってきた鶴見和子、鶴見俊輔、鶴見良行。3人それぞれの思想と行動をてがかりに、戦後日本人の精神史を探究する。日本の内側から「アメリカ」を越えていく方法を、わたしたちは、どのように構想できるか。

アメリカの越え方―和子・俊輔・良行の抵抗と越境 (現代社会学ライブラリー5)の感想・レビュー・書評

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  • 吉見俊哉『アメリカの越え方』弘文堂、読了。東アジア史とは植民地支配に軸を置く「戦時」の歴史だから、米国の覇権(戦前日本も同じ)とのねじれと真正面から格闘するほかない。本書は、アメリカと関わった鶴見「和子・俊輔・良行の抵抗と越境」(副題)の軌跡を辿り未来を構想する。

     http://www.koubundou.co.jp/books/pages/50122.html

    成長期をアメリカで過ごし、常に内在的に対話を試みた鶴見家の三人の思考を追うことは、アメリカのヘゲモニーを対置するだけでなく、その前身と継続である日本そのものをも問い直すことになる。「アメリカを超える」ことこそアジアの未来を見通すこと。

    アメリカの「力」は解放ではないし、温存する天皇制すら対抗する力たり得ないしゴメンだ。和子の近代日本を超える契機の探究は、学の確立への専念よりも、柳田国男を経て南方熊楠へ至り、良行の目は多様な人々の生きるアジアの海へ向かう。

    戦中、戦後の連続性をいち早く自覚した俊輔は、帝国日本とアメリカの「支配」を絶えず相対化させてゆく。三人の鶴見の精神史を腑分けする本書は、私たちのアメリカ認識の薄っぺらさを実感させてくれる。良行は殆ど読んでいない。これを機会に手に取りたい。

  • 吉見先生の射程が何となくおぼろげながらに見えてきた。

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