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- Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
- / ISBN・EAN: 9784335650116
感想・レビュー・書評
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「甘え」をキー・ワードに、人間心理の解明に挑んだ『「甘え」の構造』(弘文堂)の著者による、さまざまなエッセイや論考を収めた本です。
漱石の『こころ』や、若き日のアウグスティヌス、さらには全共闘の学生たちを題材に、「甘え」にまつわる心理が具体的に語られています。
著者は「甘え」理論に基づいて夏目漱石についての考察をおこなったことでも知られていますが、伝統的な「家」からの独立を求めた志賀直哉の小説も、著者のいう「甘え」の心理から解釈することが可能なのではないかという気がしています。本書でとりあげられている題材はややまとまりがないように思えましたが、「甘え」の心理史という一つの観点から、日本精神史を見なおすことも可能なのではないでしょうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
エディプス aka 甘え。日本語で表現するとそういうことになる。精神病理を一言で説明するのに本当に手っ取り早い言葉である。また、「日本人しか甘えを認識することはできない」とも。
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