- Amazon.co.jp ・本 (166ページ)
- / ISBN・EAN: 9784336025586
感想・レビュー・書評
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全30巻からなる、ボルヘス編集叢書「バベルの図書館」巻3。学生時代からずっとあこがれてきたシリーズ(例によって国書刊行会)なのだが、なかなか手を出せずにいたところ、近くの図書館が何冊かを揃えていたのをみつけて読み始めることにした。
まずは軽めのところからと思って、『緋文字』で有名な Hawthorne。現代の目から見るとやや単調なきらいはあるが、「小説」の原石とも言うべき作品群。一番のお気に入りは、幻想的な雰囲気を讃えつつ、しっかりと落としてミステリ小説の嚆矢と言われる『ヒギンボタム氏の災難』。次いでボルヘスが「文学におえる最高傑作の一つ」と讃える『ウェイクフィールド』だが、他の 3作品も素晴しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ボルヘス監修によるバベルの図書館シリーズ。
ホーソーンの寓話的短編集。
★★★
長い間妻の前から姿を消した男。
大都会で「宇宙の迷子」となった男の話/「ウェイクフィールド」
優しく高貴な人影を映す大岩。それは「いつかこの近隣でこの世でもっとも尊い人物が現れる」という言い伝えを生む。/「人面の大岩」 -
第3冊/全30冊
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ウェイクフィールド "Wakefield" (1835)
人面の大岩 "The Great Stone Face"
地球の大燔祭 "Earth's Holocaust"
ヒギンボタム氏の災難 "Mr.Higginbotham's Catastrophe"
牧師の黒いベール "The Minister's Black Veil" (1836) -
おもしろい。馴染みの道にいつのまにか見知らぬ穴があいていたような気持ち。日はやさしく照っているけれど、穴は深くて暗いみたいだ。近寄って覗いてみようか、どうしようか。ボルヘスの序文もそれ自体がまるで短い物語のよう。
“かの〈尊敬すべき〉ベーダのように、ナサニエル・ホーソーンも夢みながら死んでいった。彼が死んだのは1864年春の、ニューハンプシャーの山中でのことである。彼が夢想し、その死によって完成または消滅した物語を想像してみることをわれわれに禁じているものは何もない。だがそれはそれとして、彼の全生涯は、ひとつらなりの夢であった。”
(ボルヘス序文より)
ナサニエル・ホーソーンの作品






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