死の同心円 (バベルの図書館)

  • 国書刊行会
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  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336025609

感想・レビュー・書評

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  • ボルヘス編纂「バベルの図書館」シリーズ ジャック・ロンドン編。
    文章は鋭く目線は容赦ない。現実的なのですが鋭すぎて不条理小説のよう。

    海からあげられた巨大真珠を巡る駆け引き。…と思いきやいきなり圧巻のハリケーン描写になってにびっくり。/マプヒの家

    遊牧の習慣で弱った老人は寒村に置き去りにされる。
    老人が、生命にしがみつき、そして手放す姿を描写する。/生命の掟

    毛皮泥棒として捕えられたアナーキスト、最期の大博打。/恥っかき

    「我々の要求に応じなければ、全く無関係の人間が死ぬことなる」姿の見えない脅迫者の不条理な恐怖。

    読みながら「誰がどうやって?」を考えてしまったんだが、この短編のテーマは全くそういうところでなかった。ただただ意味の分からない不条理。/死の同心円

    憎しみ合った二人の男の顛末/影と光

  • 5編からなる中短編。

    どれも残酷な描写や痛々しいお話が多かったですが、読み進めていくと最後のオチがスゴイ。
    スッキリする訳でもないけど、面白いと感じてしまう。個人的には「恥っかき」と「死の同心円」が特に面白かった。

  • 第5冊/全30冊

  • 読みにくいものもあるバベルの図書館シリーズだが、これはわりと読みやすい部類。表題作は容赦ない攻めがおぞましく、屈せざるを得なかった苦悩と決意を、今にも割れそうな薄いガラスを通して見ている感じがたまらない。

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著者プロフィール

ジャック・ロンドン(Jack London):1876年、サンフランシスコ生まれ。1916年没。工場労働者、船員、ホーボーなどを経て、1903年に『野生の呼び声』で一躍人気作家に。「短篇の名手」として知られ、小説やルポルタージュなど多くの作品を残した。邦訳に『白い牙』『どん底の人びと』『マーティン・イーデン』『火を熾す』『犬物語』などがある。

「2024年 『ザ・ロード アメリカ放浪記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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