聊斎志異 (バベルの図書館 10)

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感想 : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (153ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336025654

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  • ボルヘス編纂「バベルの図書館」シリーズ。
    中国の「聊斎志異」から十四編と、紅楼夢から二編。
    聊斎とは作者の号で、「聊齋が怪異を記す」と言う意味だそうな。

    死者が戻ってきたり生者が冥府へ行ったり、
    人が虎になったり、
    青鬼が美女の皮を被ったり…
    虎や夢がテーマな作品が多いのは、ボルヘスの趣味だろう(笑)

    しかし死者と生者が入り混じるといってもラテンアメリカ文学や、欧米文学のそれらの書き方とは確かに明らかに違う。
    中国の死後の世界の観念は現世の延長線のよう。
    生きている間も賄賂だの依怙贔屓だの貧富の差だのに苦しめられた庶民たちが、
    死んでからもあの世の官吏試験を受けて就任したり出世争いしたり、冥土の鬼たちは死者の袖の下次第で扱いが違ったり、虎に食われた死者は虎の手下としてこき使われたり…、幻想譚の割にはある意味夢がないな(ーー;)

    相変わらずボルヘスの序文が素敵だ。
    「P12 一国を表すのに、その国民の想像力ほど特徴的なものはない。小冊ながら本書は、この地上でもっとも古い文化の一つであると同時に、幻想小説へのもっとも異例な接近の一つを垣間見せてくれるのである」

  • 「バベルの図書館」を名乗るシリーズなのだから、中国文学が収録されていても何の不思議もないわけだが、中国文学の中でもボルヘスは『聊斎志異』を「中国の『千一夜』」と賞賛して、巻十を編んだ。

    個人的に『聊斎志異』に初めて触れたのは南伸坊のマンガ『李白の月』だったように思う。いつか通読してみたいと思いつつ、果たせずにいる。ボルヘス厳選の14編と、中国が誇る稀代の奇書『紅楼夢』から 2つの短いエピソードを収録。単純素朴なテクストから顕れる、したたかな想像力を満喫。

  • 死後の世界と現世がすげー近い

  • 第10冊/全30冊

  • 神戸三宮センター街の古本屋、あかつき書房でみつけて購入。「バベルの図書館」を書いたボルヘスが同名でこんな全集を編纂していたとは知らなかった。そのボルヘスが、私の大好きな「聊斎志異」を選んでいたことと敬愛する中野美代子先生の翻訳、すてきな装丁に速攻衝動買い。おもしろかった。
    ボルヘスだけに選んでいる物語も彼好みのようだが、物語の並べ方もひとひねりあって楽しい。宇治拾遺のエピソードの並べ方(まったく違う話なのだが、前の話の余韻をつぎになんとなく残している)を思い出した。やっぱり「生首交換」(陸判)はおもしろいな~。でも、聊斎志異は受験に出ないから図書室に置くのはちょっと躊躇するな(笑) ネットの古本屋で全巻揃ってるのをみたら衝動買いしてしまうかも >バベルの図書館

  • 『聊斎志異』より

    考城隍(氏神試験)
    長清僧(老僧再生)
    席方平(考子入冥)
    単道士(幻術道士)
    郭秀才(魔術街道)
    龍飛相公(暗黒地獄)
    銭流(金貨迅流)
    褚遂良(狐仙女房)
    苗生(虎妖宴遊)
    趙城虎(猛虎贖罪)
    夢狼(狼虎夢占)
    向杲(人虎報仇)
    画皮(人皮女装)
    陸判(生首交換)※澁澤龍彦「護法」藍本

    『紅楼夢』第56回(夢の中のドッペルゲンゲル)
    『紅楼夢』第12回(鏡のなかの雲雨)

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