火星の魔術師 (探偵クラブ)

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  • 国書刊行会
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336034595

感想・レビュー・書評

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  • ★いまにも目がくらみそうな、激しい興奮に、とても起きてはいられなかったのだ。(p.171)
    ▶九つの、若干異常っぽい作品と若干SFっぽい作品。

    ■簡単なメモ
    【夢鬼】サーカス団員の醜い少年と美しい少女のSM的恋愛と少年が見る白昼夢のような予知と狂気。この本全体の半分弱を占める。
    【歪んだ夢】夢と現の区別がつかなくなった青年は自分の状態の素晴らしさを他者にも伝えたく思い・・・
    【魔像】友人である奇抜な写真ばかり撮影している青年はもうひとつ撮りたいものがあるというそれは・・・仏教絵画にそういうのがあるけど。
    【蝱の囁き】サナトリウムで療養する者たちの物憂い愛憎。
    【白金神経の少女】「恋愛電気学」を提唱する老人のいるバーの美少女に惹かれた青年は研究室に引き込まれて。
    【睡魔】東京で蔓延する眠り病の研究をしている青年が今は犬の養殖をしている友人と出会いある秘密に気づく。
    【地図にない島】長年行方不明だった叔父を見つけた青年は心ならずも超高速船に密航し超科学で隠された島に連れていかれた。
    【火星の魔術師】火星好きの従兄と歩いていたらおそろしく巨大な果実が育っている場所に迷い込んでしまい謎の男の家に招待された。
    【宇宙爆撃】誰もが一度は考えることかもしれないけど自分たちが極小の世界を操るように極大の世界の者たちが自分たちの世界を破壊できるのではないかと考えた科学者は極大世界の住人に自分たちの存在を知らしめるためにある手段を考えた。核兵器の危険性を描いているとも言えるかも。

  • 前半は暗い情念を持った怪奇短編。乱歩に通ずるところがある。
    後半は科学小説的なもの。ベストは『白金神経の少女』。

  • イメージ参照(http://blogs.dion.ne.jp/kentuku902/archives/6123923.html)
    (収録作品)歪んだ夢/夢鬼/睡魔/魔像/虻の囁き/白金神経の少女/火星の魔術師/宇宙爆撃/地図にない島

  • この時代既に染色体の二倍体とかあったんだね

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著者プロフィール

1913年生まれ、1944年没。東京生まれ。探偵小説作家としてデビューし、SFで一躍人気作家に。本作『地底大陸』が代表作。

「2018年 『地底大陸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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