ピエール

制作 : Herman Melville  坂下 昇 
  • 国書刊行会
3.60
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (399ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336041913

作品紹介・あらすじ

「ピエール・グレンディングよ!あなたはかの父の一人子ではありません…この文を綴る手はあなたの姉のものなの。そうなの、ピエール、イザベルはあなたをあたしの弟と呼ぶ身なのです!」由緒ある家柄グレンディング家の若き後継者ピエール。美しき母とともに優雅な田園生活を送る彼の前に、異母姉と称する謎の女イザベルが現れる。濡れるような黒髪とオリーブ色の頬をした彼女の不思議な魅力に取り憑かれた彼は、イザベルを救うため、母も婚約者も捨てて彼女とともに都会へと旅立つ。やがて二人は、運命の糸に操られるまま、闇の世界へと迷い込んでいく…。あの『白鯨』の作者が人間の魂の理想と矛盾と葛藤を描いた、怪物的作品。

感想・レビュー・書評

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  • 息苦しいくらいの不安感。
    ピエールがその為に地上の至福全てを犠牲にしようとした「イザベル」とイザベルの持つ「真実」。しかしそれは回転する台座に立つ像のように無限の変容をみせ、彼には「イザベル」も「真実」も掴みきれない。己の犠牲の崇高さを信じきれなくなったピエールを待つのは破滅のみ。
     
    物語を覆うインセスト的雰囲気にすっかりのまれてしまった。坂下昇氏の訳とメルヴィルフリークっぷりが楽しめる訳注、素晴らしい笑。

  • 2015/5/23購入

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プロフィール

1819年-1891年。ニューヨークに生まれる。13歳の時に父親を亡くして学校を辞め、様々な職を経験。22歳の時に捕鯨船に乗り、4年ほど海を放浪。その間、マルケサス諸島でタイピー族に捕らわれるなど、その後の作品に影響を及ぼす体験をする。27歳で処女作『タイピー』を発表。以降、精力的に作品を発表するものの、生存中には評価を受けず、ニューヨークの税関で職を得ていた。享年72歳。生誕100年を期して再評価されるようになり、遺作『ビリー・バッド』を含む『メルヴィル著作集全16巻』が刊行され、アメリカ文学の巨匠として知られる存在となった。

「2012年 『タイピー 南海の愛すべき食人族たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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