- Amazon.co.jp ・本 (628ページ)
- / ISBN・EAN: 9784336042613
作品紹介・あらすじ
1963年に発表され、三島由紀夫、吉行淳之介らの賞讃を浴びたデビュー作「初稿エロ事師たち」のほか、万博に向け急ピッチで造成が進む大阪で、人間の"死に方"におのれを賭けた男たちの生き様を描く中篇「とむらい師たち」、死地ベトナムとの往還を続けるアーミーたちにロハで体を与えるベトナム姐ちゃんが横須賀の町を闊歩する表題作など、軽快な語りが充溢する十六篇。
感想・レビュー・書評
-
最後の「死児を育てる」が苦手な話でかつ強烈でした...。読み終わったばかりだけど、脱力。収録作数も多いし、それぞれボサッと読んでいられなくて、後半部は表紙の野坂さんをガン見しつつ真剣にのめりこみ、読んだ。ベストは「とむらい師たち」かな...。この先をもっと読んで、頭の中がもっと沸騰するようなことがあっても、「エロトピア」のナンセンスやダニアースのCM映像など思い出すと、まだ笑えるので、ついて行ける。まだ、大丈夫。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
野坂昭如って結構面白い.
「エロ事師たち」が思いのほかよかったので628ページに渡るコレクションを読んでみた.この人の小説にはほぼ全て「死」が登場する.なぜこれほどまでに人が死ぬのかよくわからないが,とにかくあっけなく人が死ぬ.
それが案外,死の本当の姿を捉えているように思われる.
野坂の文章はそういうところが良いのではないかと思った.
しかしながら,複数の小説をざーっと読んでしまったあとで残った感想は,「どれも構成が同じじゃないか」ということだった.
「とむらい師たち」「ベトナム姐ちゃん」が面白かったのでこれだけオススメ. -
蛍の墓のイメージがあったが、そのイメージをあっさりぶち壊された。
今読み途中。 -
「初稿エロ事師たち」というのが読める。
-
全3巻。
彼が優れた作家であるという事実は、若い人には意外と知られていないかもしれない。装丁も最高にかっこいい。 -
「火垂るの墓」を書いた人らしいが、この本を読む限り信じられない!!この本は、野坂さんのエロエッセイ??図書館で借りてきて途中までしか読む気になれなかった。p54。また、気が向いたら借りて読もう。
-
装丁・内容・しおりに至るまで文句無しにかっこいい!野坂文学の最大の魅力は「生と死」への現実的ななさけないほどの非情さ狡さとそれに抗おうとするなさけないほどの優しさ。
「とむらい師たち」「受胎旅行」がお気に入り。