大聖堂は大騒ぎ (世界探偵小説全集)

制作 : 滝口 達也 
  • 国書刊行会
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336044396

感想・レビュー・書評

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  •  Holy Disordersがこのタイトルなのか。ちょっと軽すぎない? クリスピンのジャーヴァス・フェンものは3冊目。大聖堂のオルガン奏者が殺害され、その代役を頼まれて駆けつけるワトスン役のヴィントナーにも脅迫や嫌がらせが続く。この大聖堂に近づけないような作為は何のためか。おりしも時はナチスドイツとの大戦戦時下、一連の事件にはスパイによる諜報無線の発信がからんでいるらしい、してその犯人は、というストーリー。まあ手堅くまとめられているし、すべてを掌握する黒幕の正体も意外といえば意外ではあるから成功している部類だろう。ワトスンは絵に描いたようにワトスンだなというのが笑えるところ。

  • 緻密な推理、練り上げられたトリック、息詰まる緊張感などはどこにもなく、突っ込みどころ多数。にもかかわらずたいそう魅力的なミステリだ。全編に溢れる遊びの要素と古典ミステリへの愛情が快い。事件の解明に当たる素人探偵フェン教授のおとなげなさも新鮮。読者を選ぶ可能性はあるが、いかにも英国的でおもしろかった。ほかの作品も読んでみたい。

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