狂人の太鼓

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制作 : Lynd Ward 
  • 国書刊行会 (2002年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336044556

作品紹介

奴隷商人の父親がアフリカから持ち帰った太鼓は、一家に何をもたらしたのか。父の教えを守り、書物に埋もれた学究生活を続ける男とその家族を次々に見舞う恐るべき死と災厄。グロテスクな想像力にあふれた120枚の木版画で語られるこの「小説」には、文字が一切存在しない。読者は絵を1枚ずつ丹念に読み解くことによって、"知"に憑かれた主人公に下された過酷な運命を、ひとつひとつ辿っていくことになる。強烈な明暗対比と鋭い描線で読書界に衝撃を与えた特異な天才画家ウォードの"文字のない小説"。

狂人の太鼓の感想・レビュー・書評

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  • ◆文字のない小説。120枚の木版画が語り出す怪奇譚。◆一人の奴隷商人がアフリカで太鼓を強奪する。太鼓は語ることを封じられ、一家の悲劇が始まる。◆太鼓を取り上げられた息子は、労働、官能、神から目を背け、音や色のない書物の世界に没頭する。太鼓が語りを取り戻すまで、不幸のパレードは続く。◆次々と差し込まれるシーンの中には、浅学な私には意味の取れない流れも多々。そしてどこからともなく脈絡もなく現れる笛吹き男の怖さ … 。音や色彩のないスティーブンソンのような狂気。わからない空白が怖さをいっそう誘う。◆文字はないけれど、確かに物語の存在を感じる。◆文字を読み取るのはなんと容易いことかーーと比較して思う。能動的に「読む」作業をしなければならない難しい読書だった。

  • 120枚の木版画で物語をたどる、文字のない「小説」。
    一枚一枚の絵が何を意味するのかは自分で読み解かなくてはならない。
    肝心の内容はとても後味の悪いものだが、この仕掛け部分と素晴らしくまがまがしい絵とに魅了される。
    読み終わった後感想をネットで検索したが、ものがものだけに人によって細かな点で解釈が違って楽しい。
    興味のある方は前情報なしで手に取るのをお薦めする。

  • 「狂人の太鼓」は1930年に作られた小説です。小説といっても、言葉がありません。言葉の代わりに木版画で物語を伝える本です。漫画みたいだ…と思うけれども、漫画でも言葉があるでしょう。この本は漫画より無声映画に近いと思います。

    言葉がないので、話をがちょっと理解しづらかったですが、3回読んで、インタネットで調べてやっと分かりました。数十年前書いていた本ですが、絵も話も結構暗くて恐いです!他の本と違うので、独創的な本を読みたい人にお勧めします。

  • 俺は果たしてこの本を「読み終わった」と言えるのか。
    そして、この本を「読んだことがある」という人間を信用することができるのか。
    読むとは、なんだろうか。

  • 読む人の数だけ物語がある、大人の絵本(小説)。
    文字は一切なく、与えられるのは強烈な個性を放つ木版画のみ。

    自分から積極的に関わらなければなにも語られない、そんな本。

  • 力強い、重い、グロい、文のない本。画集。絵本。小説。話は自分の中で想像して考えんかぇーっていうやつ笑 読むンに結構時間かかると思うよ。けど、いっぺん読んだら、みたら、頭、あるいは、目に焼きついて、はなれへん本。何回も読める本やと思う。絵は右の頁にしか載ってへん。左は白紙。この本はどっちかをを白紙にしていて、正解やと思う。左右どっちも埋まっとったらあかん思う。

  • トヨザキ社長書評集から。木版画でよくぞここまで、っていう純粋な驚きがまず第一。というか正直なところ、物語については完全に理解できたとは言い難く… とりあえず自分が思い描いたストーリーは、奴隷制度が残る時代の人身売買から幕が開け、パッと見は幸せそうな親子に、実は闇があるっていうことかな、と。で最後は、驕れる者久しからず、因果応報的な結末。しかし途中途中で良く分からん描写があったし、タイトルにまでなっている太鼓のインパクトがそれほどなかったので、きっと読み切れていないのです。また挑戦しよっと。

  • 素晴らしき出会いに感謝感激
    マッドメン⇒狂人なのか?霊体というイメージの方が当てはまる
    笛吹は 何を意味するのか理解困難であったが終盤では無常を感じる

    版画の強烈な印象が残る

  • 木版画だけの本。一枚一枚のインパクトが強く、引き込まれていくような印象を受ける。自分で所有して、ときある毎にじっくりと見るのが一番、と思う。

  • これは想像力を刺激する芸術品です。読み手により無限の広がりの可能性を秘めています。

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