- Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
- / ISBN・EAN: 9784336046758
感想・レビュー・書評
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『乙女の読書道』(本の雑誌社)で池澤春菜さんが大絶賛していたジーヴスものに挑戦。
なかなかビターな英国ユーモアににまにま。
とにかく登場人物たちが誰も彼も一筋縄ではいかないのです。
語り手のバーティと彼の完璧な執事・ジーヴスのコンビもさることながら、すぐに恋の虜になってしまうバーティの親友や恐るべき伯母さんなどなど、誰もが「どうだ」とばかりに突き抜けているのだから、どんなことが起こっても不思議じゃない。
暇とお金を持て余すいい家柄の男たちが、次は何をやらかすのかと目が離せません。
何せ彼らにかかると牧師の説教さえも、長さを競う賭けごとになってしまうのです。
本作がおもしろいのは、語り手のバーティが単なるお馬鹿さんではないところ。
文学や詩の引用をしたり、気の利いた例えを持ち出してくる、賢いお馬鹿さんなのです。
ばかばかしさにうひゃうひゃ笑っているうちに、なんだか元気になっているという効能付き。
国書刊行会刊行のウッドハウス・コレクションは全14冊、まだまだ楽しみがたくさんある…うひゃひゃ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
執事もの。
バーティーさんをヒュー・グラントと思いながら読むと可愛いな~と思えました -
思っていた感じと違うという衝撃
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国書刊行会ウッドハウス・コレクションの記念すべき刊行第一弾。訳者あとがきにもある通り、いくつかの短編を繋げて無理矢理長編にしたような作品で、小説としての出来は必ずしもよくないし、森村たまきの訳もまだ熟れていないが、心配しなくても後に何作も控えている。
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軽妙洒脱で面白かった。のだけど、お人好しのお坊ちゃまバーティーに完全感情移入で読んでたので、最後のジーヴスの仕打ちが何とも言えない心持ち。もうちょい愛が感じられた方が好みだな。ジーヴスって完璧執事みたく言われてるけど、結構大人気ないし(いいじゃん、青いスパッツぐらい!)、知性に自信がない身としてはあまり雇いたくない。
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ぐうたらでお人好しな若旦那バーティーと、その有能な執事ジーヴスによるコメディ。たいていはバーティーのおバカな親友ビンゴや、何かとお騒がせな双子の従兄弟が持ち込む厄介ごとをジーヴスがサラリと解決していくワンパターンな短編だが、いかにもイギリスらしいユーモアがツボにはまる。主人に忠実なジーヴスだが、バーティーが自分の意見に耳を貸さない時などに見せる手厳しい一面が面白い。続けて読むと飽きてしまいそうなので、ボチボチ読み進めていきたい。
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王道でした
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タイトルはずっと知っていたけど、なかなか手に取る機会がなかったものを、やはり面白いらしいと聞いて読んでみた。
うん、おもしろい。
バーティとジーヴスの、「ご主人様の服のセンス」に関する冷戦状態がなんかしらんけど好き。それぞれの立ち位置と能力をある程度自覚していながらも、譲りたくない一線がちゃんとあるのだなあ、と感じられるのが良いなあ、と思った。 -
スパッツと靴下を巡る仁義なき戦い!ジーヴスは結構頑固で言いなりにならないのが面白い。日本でも元ネタにした作品がいっぱいありそう。
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訳が素晴らしいなあと思った。
100年前のお話と思えないくらい自然に読めた。
しかし、漫画版とちゃんぽんしながら読んだせいかイマイチ頭に入ってこず。
2015.03.08