- Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
- / ISBN・EAN: 9784336047618
作品紹介・あらすじ
バーティーついに刑務所入りか?極北的理不尽美少女の無理難題を前に、またまたスープに浸かり続けるご主人様。ありとあらゆる難問を解決し続ける天才執事ジーヴス、今回のお手並みはいかに。
感想・レビュー・書評
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本作は長編。ひょんな事から"銀のウシ型クリーマー"を手に入れなければならない羽目に陥ったバーティー。執事ジーヴスの支援を得て、このミッションはクリアできるのか?
相変わらずのお気楽さで、のんびりと読むには最高です。このシリーズを読んでいて今頃気付いた事がひとつ。バーティーの一人語り口調で進むこの物語、"ウィットのきいた例え"がちょくちょく出てきます。『誰か、こんな事言う奴、他にもいたような…』と思ったら、ハリポタの親友、ロンですね。それを、言わなくていいタイミングで言っちゃうからハーマイオニーに白い目で見られる…という。
イギリスの作家が『お調子者キャラ』を描くと、こういうタイプになるんですかね?好きだけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今回の長編も最高でした!
けらけら笑いながらも、バーティー・ウースターと同じ星の下に生まれなくてよかったなぁ…とちょっと胸をなで下ろしてしまったり。
第一条 汝、友を落胆させるべからず
第二条 汝、女性の求愛を拒絶するなかれ
このウースター家の掟に縛られたバーティー、そして銀のウシ型クリーマーと茶色の革手帖、警官のヘルメット、さらには2組の男女に元婚約者の父親とそのご友人。
これらが入り乱れて繰り広げるドタバタ劇のおもしろさたるや!
数々のトラブルが、もぐらたたきのように次から次へと出来するのです。
あちらを収めたと思えば、こちらが飛び出し…ひたすらふりまわされるバーティーに同情しつつも、そんなお人好しなところが彼のいいところだなぁ…とついついにこにこしてしまいます。
そして、はてしなく続きそうなドタバタ劇をきれいにおさめるジーヴスの手腕に今回も感嘆のため息。 -
この巻はとても良かった。バーティーは本当にいい奴だ。
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今回もどうでもよいことが大事件となり、ドタバタ喜劇に発展。終わりよければすべてよし!の物語は安心して読めて楽しい。 なんといってもダリアおばさんのバーティーへの愛情深さに驚き感動。まさかアナトールを差し出す覚悟までしていたとは! ジーヴスもバーティーのことが好きだから執事をしているわけで、どんくさいバーティーの愛され体質ってほんとスゴイ。
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ダリア叔母さんのところのアナトールや雑誌の資金のためにウシ型クリーマーを奪い取りたい。そして二組のカップルの結婚を成立させたい。そのために今回もバーティーが騒動に巻き込まれる。
ジーヴスはどうにかしてバーティーを世界一周旅行に連れ出したいけどバーティーは行きたくないというバトル(?)もあり。
今回も次から次に展開がめまぐるしく変わるので楽しく読めた。
最後は気持ちのいい終わり方。
ちゃんとバーティー愛されてるんだね、よかった。 -
遊んで暮らせる身分の青年バーティーと、彼の執事(紳士お側付きの紳士)ジーヴスの話。
二組のカップルの婚約問題に、依然振り回されるバーティー。今までも散々な目にあっていたけれど、今回もてんこ盛りだった。「友達をがっかりさせない」ために、泣く泣く色んな事をさせられている。脅迫しかけてそのネタをころっと忘れたり、犬に驚いて箪笥の上に飛び乗ったりもする。とにかく信じられないくらいお人好しだけど、今回はちゃんと報われている。
こういうバーティだからこそジーヴスも骨を折ってくれるが、それにしても彼の所属する「ジュニア・ガニュメデス」の抱える情報の量と質は恐ろしい -
今回は報われるバーティー。よき!
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「シャーデンフロイデ」(リチャード・H.スミス)の中で紹介されていたので読んでみたくなった小説。P.G.ウッドハウスは 1900年代に活躍したイリギスのユーモア作家で、この「ウースター家の掟」は 1938年の出版、貴族青年バティ・ウースターと執事ジーブスが活躍するジーブス・シリーズの一冊。翻訳は国書刊行会からウッドハウス・コレクションとして 2005年から刊行されている。
いかにもイギリス人好みの皮肉が効いた文章と、森村たまきの時代がかった訳文が絶妙で、およそ一日のできごととは思えないほどあれやこれやが詰めこまれた傑作エンターテイメント。機会があれば、他のジーブスものも読んでみよう -
【選書者コメント】抱腹絶倒!稀代のエンターテイナー、P.G. Wodehouse の真骨頂。
[請求記号]9300:1342 -
バーティーがいい人過ぎる!
ジーブスはなんかセバスチャンみたいだなー -
傑作。
いつも以上に楽しい。 -
長編はイマイチかな~。
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バーティーは頑張りすぎ。バーティーが頑張れば頑張るほど、張り切れば張り切るほど、事態はひどい方向に。もちろんそれが読者の望むところだけど。
バーティーのおかげでちんぷんかんぷんになっていることが多いが、古典的な英文学作品からの引用が随所にみられるのもこのシリーズの面白いところ。 -
トラブルに巻き込まれ、有能な執事ジーヴスの助けで乗り越えてゆく、というお決まりの展開をたどる長編。ただしおもしろい。
要所要所でくすくす笑いながら、今回はやけに激しくトラブルに見舞われるバーティーがかわいそうに・・・・
でも最後、バーティーはちゃんと愛されていたんだということが分かり、なんだかほっとするやら嬉しいやら。感動の締めくくりでした。 -
少し前に読んだ物なので記憶が曖昧だけど、何度も笑った本。
バーティーがいつも通りジーヴスの助けを借りて、カップル成立を手助けしたり叔母さんの無理難題を解決したりする…のだが、今作では、いつもなら順番に並んでジーヴスのおつむに放り込まれるのを待っているはずのこれらの事件が、バートラム・ウースターの博愛精神によってあっちこっちで同時に勃発する羽目になってしまったのである。さあ大変。
そして、お決まりのパターンである。バーティーは危機迫った状況のわりに道化役者を見事に演じのけ、ジーヴスは冷静に優雅に若主人を犠牲にしつつも事件を解決に導く。
決まりきった展開、似たような若貴族の恋愛沙汰と知りながら飽きずに読めるのがジーヴスシリーズの醍醐味。 -
ダリア叔母さんが今回大活躍。さらにバーティーの苦労っぷりもすさまじかった。ただ、今までのシリーズキャラエピソードを引きずってきているので、そっちの内容を覚えているうちにこちらを読めば良かった…ちょっと時間を空けすぎて前の話を忘れちゃってるところがあって…。今度再読するときは通しで読みます。
タンスの上に駆け上がるシーンは大好きだ! -
これまでバーディーの語り口とジーヴスの脳みそに感嘆したことはあっても、ことストーリーに関しては、上記二つに目を奪われていたのかそれほど引き付けられていなかった。基本的には、しずかちゃんやジャイアンに無理難題押し付けられたのび太くんに泣きつかれたドラえもんが四次元ポケットにさらに泣きつく構図で、最終的には道具すごいけどのび太はあんまり救われないエンド。愛すべきパターンではあるけど、週一くらいがちょうどいい。
でも、この掟はどんどん読ませて止まらない。お馴染みのキャラクターが縦横無尽にどたばたを繰り出すのも、これでもかこれでもかと降ってくるクソいまいましい事件と災難。最後の最後まで、バーディーどうすんの!?な展開でしたージーヴスの灰色脳細胞もいまいち不調でエウレカはかなりお預けなのもにくい演出です。
それでも今回はいつもとは違う爽快な後味。訳者あとがきにある通り、バーディーはいつも日の目を見ることのないかわいそうな善人ヒーローなのですが、今回はちょっと違います!よかったね、バーディー(ToT)
それにしても、スティッフィー。強烈な少女でした…あんな子絶対ごめんだよ…スティンカーほんとにいいのかその子で!!