現代文 トルストイの日露戦争論

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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336053404

作品紹介・あらすじ

現代文で読む!日露戦争を痛罵!世界に影響を与えた非戦論。

感想・レビュー・書評

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  • トルストイ。戦争はなぜ起こるか。それは真の宗教を失ったからだ。人々は悔い改めて、神の意に従うべき。隣人を愛し、施せ。

    平民社。社会主義者。「戦争がなぜ起こるか」の問いに「隣人を愛せばよい」というのは「いかにして裕福になるか」の問いに「金を儲ければよい」と答えるようなもの。解決になってない。戦争の原因はそうではなく、資本主義がはびこり、経済競争が激化したからだ。だから資本主義を廃止して、社会主義にすればよい。

    ロンドンタイムズの記者。トルストイの「自国が攻められても戦争に関わらない」という態度は間違いだ。トルストイは愛国心が欠如している。トルストイはヨーロッパ思想を理解しないスラブ民族だ。純粋なヨーロッパ人ではない。

    仏『フィガロ』紙の記者。トルストイは、ヨーロッパ人(ロシア)が日本人に敗北することの危機感をもつべきだ。

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    NHK、領土問題「国際放送で」 就任会見で籾井会長


     記者会見するNHKの籾井勝人会長=25日午後、東京・渋谷のNHK放送センター

     NHKの籾井勝人会長は25日、東京・渋谷の放送センターで開かれた会長就任の記者会見で「尖閣や竹島という領土問題は、明確に日本の立場を主張するのは当然のことだ」と述べ、外国人向け国際放送で領土問題を取り上げることを最重要課題とする考えを示した。

     籾井会長は特定秘密保護法や従軍慰安婦問題についても持論を展開、公共放送の在り方について今後議論を呼びそうだ。

     籾井会長は「政府が『右』と言っているものを、われわれが『左』と言うわけにはいかない。国際放送にはそういうニュアンスがある」と説明した。
    http://www.47news.jp/CN/201401/CN2014012501001698.html

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    ちょうどこんなばかげた老人の醜態を表す記事がながれてきたとき、『現代文 トルストイの日露戦争論』国書刊行会を読み終えたのだけど、戦争回避への道程としてトルストイは「人が自ら招いた災難、とりわけ最も恐るべき戦争から免れる一番の有効策は、決して国家に対する外交的手段ではなく、ただ単に各個人の良心に訴えることである」という。ホント、ここだなあ、と。

    本書は、トルストイがロンドンタイムズに寄稿した「日露戦争論」(1904年6月27日、日本では8月7日に『平民新聞』hが緊急掲載)した日露戦争論を現代語訳して収録。付録して次の3記事を収録。

    1)「トルストイ時局談」 フランス・フィガロ紙
    2)「トルストイの日露戦争論」 ロンドンタイムズ評
    3)石川啄木批評「トルストイの日露戦争論」

    トルストイがこの論文を発表したひその日は、旅順港襲撃の功労に対してテンノーヘイカが東郷平八郎連合艦隊司令長官に勅語を贈った翌日。

    いまこそ、読み直されてしかるべき著作、待望の現代語訳。

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