ドリトル先生の世界

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  • 国書刊行会
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336053671

作品紹介・あらすじ

「ドリトル先生物語」をこよなく愛する著者が、ロフティングが創造した永遠の名作の魅力と読みどころを余すところなく明かします。図版も多数掲載。

感想・レビュー・書評

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  • 南條竹則「ドリトル先生の世界」書評 愛にあふれる解題本の決定版|好書好日(2018.06.08)
    https://book.asahi.com/article/11640874

    ドリトル先生の英国 (文春新書) | ダ・ヴィンチWeb
    https://ddnavi.com/book/416660130X/

    『ドリトル先生の英国』南條竹則 | 新書 - 文藝春秋BOOKS
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166601301

    ドリトル先生の世界|国書刊行会
    https://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336053671/

  • 子供の時の愛読書だったドリトル先生物語を、大人になってから読み直し、新しい感動を覚え、色々小さな発見をした南條先生が愛に満ちて語る、ドリトル先生の世界のお話です。
    https://www.honzuki.jp/book/186851/review/285228/

  • 文学

  • ドリトル先生、大好き!今でも『~航海記』なんて読み返しちゃうもの。
    動物たちと自由に話しができるなんて、誰もが一度は夢見るんじゃないのかなあ。こんなに楽しいお話しを、人種差別色が強いと英米の児童書の書棚にあまり置かれなくなったとは、なんか寂しい。
    しかし、実はこんなに奥が深いというか裏があるというか、そういうお話しでもあるとは思わなかった。そういうことを分かって読んでいたら、また感じ方も違ってくるんだろうね。
    個人的にはずっと不思議だった『アブラミのお菓子』の正体がスエット・プティングと分かったのが嬉しい。

  •  小学校時代に親戚のおじさんに薦められて読んだドリトル先生に魅了された南條さんは、ハマりすぎて大学でも文学を専攻してしまったそうです(というような事も書いてあった)。そんな、南條さんがこよなく愛読するドリトル先生の研究書です。
     私も、子どものころからドリトル先生が大好きです。そして、日本ではドリトル先生といえば、やはり井伏鱒二さんの存在は大きい!
     そもそも、(南條さんも書いていますが)ドーリットルと記すのが常道と思われる英語発音を、わざわざドリトルと記したところがスゴイ。そして、なんといっても「おしつおされつ」のネーミングには、感動です。井伏さんの親友の庄野潤三氏が孫にあげたドリトル先生の中の「おしつおされつ」の訳に、井伏さんの力量を感じている文章がありましたが、南條さんも同様に感動しています。英語の実力が皆無の私にも、すごさが伝わってきます。
     そして、この本を読んでいると、井伏さんの訳を後ろで支えていた当時編集者だった石井桃子さんの力量も伝わってきます。

     長く読み継がれている本には、それを支える歴史もあるのですね。

  • 1.博物学者 庭、たま転がしー九柱戯、ボウルズ 進化論
    2. 興業の世界 ハーレクイン劇、パンチとジュディ、にせ医者
    3. ドリトル家の食卓 オランダボウフウ、脂身のお菓子ースエットプディング
    4. ドリトル先生と女性 ヴィクトリア朝と女性、新しい女ピピネラ
    5. ドリトル先生と階級社会 猫肉屋、上流階級、チープサイド、ネズミクラブ
    6. 世界の友 差別問題、月の世界、ラヴクラフト
    7. ドリトル先生と聖書の世界 秘密の湖、フランチェスコ聖者との似より

  • ドリトル先生の世界観を明らかにした本。
    イギリスの階級社や、ドリトル家の食卓、ドリトル先生を取り囲む女性(ほぼ動物)といった、子供のころにはぼんやりと読み流していた小さな描写まで読み解きながら、ドリトル先生シリーズの魅力を解説している。
    小難しいことは考えなくてもドリトル先生シリーズのファンなら、この表紙を見ただけでうきうきしてしまうだろう。

  • ほんとにおもしろくて、一気に読んでしまった。聖フランチェスコの話が個人的には印象的。「秘密の湖」の、ノアの方舟と、戦争の影のいびつな混在のくだりには鳥肌が立った。いずれにせよ、ますますドリトル先生が好きになる本。

  •  人間誰しも動物と話せたりできればいいなと思ったことはないだろうか。
     この『ドリトル先生』は、そんな夢の世界に少しだけ連れて行ってくれる捨てな本だ。
     『ドリトル先生物語』をこよなく愛する著者が、永遠の名作の魅力と読みどころを余すところ無く明かしてくれます!
    (教育学部・英語専修/匿名希望)

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著者プロフィール

1958年東京都生まれ。作家、翻訳家。著書に『酒仙』(新潮社)、『怪奇三昧』(小学館)、『ゴーストリイ・フォークロア』(KADOKAWA)、訳書に『英国怪談珠玉集』(国書刊行会)、アーサー・マッケン『輝く金字塔』(国書刊行会)、M・R・ジェイムズ『消えた心臓/マグヌス伯爵』(光文社古典新訳文庫)、M・P・シール『紫の雲』(アトリエサード)、H・P・ラヴクラフト『インスマスの影』(新潮文庫)などがある。

「2022年 『手招く美女 怪奇小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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