怪奇・幻想・綺想文学集: 種村季弘翻訳集成

制作 : 種村季弘 
  • 国書刊行会
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本棚登録 : 52
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (600ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336054685

作品紹介・あらすじ

怪人・種村季弘が遺した翻訳迷宮の中から、単行本未収録を中心にした小説・戯曲・詩作品を一巻に集大成。ホフマン「ファルンの鉱山」、マイリンク「レオンハルト師」、ブニュエル「麒麟」他。吸血鬼物語・オカルト小説・ブラックユーモア文学・ナンセンス詩-綺想渦巻く33編。訳者自身による鋭利な作品解説も収載。

感想・レビュー・書評

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  • 種村先生が翻訳したフィクションのうち、単行本未収録またはアンソロジーのみに収録のものを集めた本。メジャーどころは単行本で読めるわけで、B面集の趣。巻末に種村先生の翻訳書誌が収められているので、種村ファン向けかも。

    ドイツ語の怪奇幻想ものに疎い者としては、次はホフマンとマイリンクを読もうという気になった。ホフマンは怪奇ものの王道という感じがしたし、マイリンクの不吉さは奇妙にリアルで目を離せない。「こおろぎ遊び」が特によかった。

    知名度が低そうな作家の作品では、ドーデラーの「陶器でこしらえた女」が唐突で残酷で印象に残った。もっと読んでみたい。

  • 種村季弘さんの翻訳が、硬質で精緻で、端麗にして豪奢な、美しい日本語でした。
    吸血鬼や異端の人間、幻想と狂気の狭間―――怪奇と綺想渦巻く短篇と詩。33篇600頁あります。中でもマイリンクは、静かにくる不気味さで良いです。ドーデラーの「陶器でこしらえた女」などもかなり不気味。ホフマンの「ファルンの鉱山」は特に幻想的で好きでした。挿絵などひとつも無いのに、頭の中に壮烈な映像が広がって、まるで映画を見終わったかのような、読後感。凄く良いです。狂気とも言える絢爛豪華な世界。

  • 未読

  • 素直に面白いと思えるもの、少々難解なもの、ぞっとするもの、最後にほうとため息をつきながら涙しそうになるものと多彩だが、ページ数からしても内容からしても、図書館で借りて一気に読むよりは手元に置いてじっくり読み進めるほうがよい本だと思った。

    <収録作家>
    ヨーハン・ペーター・へーベル、E・Th・A・ホフマン、ボナヴェントゥラ、アヒム・フォン・アルニム、オスカル・パニッツァ、グスタフ・マイリンク、マックス・ブロード、ハンス・ヘニー・ヤーン、ハイミート・フォン・ドーデラー、ローベルト・ノイマン、ゲルト・ガイザー、ペーター・ウルリッヒ・ヴァイス、フリートリヒ・デュレンマット、H・C・アルトマン、ペーター・ローザイ、ルイージ・カプアーナ、アロイス・イラーセク、マルセル・シュオッブ、ハンス・アルプ/ビセンテ・ウイドブロ、ジャン・ミストレル、ルイス・ブニュエル、カルロ・マンツォーニ、マヌエル・ヴァン・ロッゲム、P・C・イエルシルド、スワヴォミル・ムロジェック、ハンス・アルプ

  • 面白いんだか面白くないんだか良く解らなかったけど、1~2編は好きな雰囲気の短編があった。
    そういうのを探す為に読んだから、身になったといえば、身になったかな?
    こういう本って、もくじを読んでいる時が、正直一番わくわくします。

  • 公式(http://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336054685/)より以下収録内容。解説は池内紀。

    奇妙な幽霊物語 (ヨーハン・ペーター・ヘーベル)
    吸血鬼の女 (E・Th・A・ホフマン)
    ファルンの鉱山 (E・Th・A・ホフマン)
    夜警(抄) (ボナヴェントゥラ)
    ド・サヴェルヌ夫人 (アヒム・フォン・アルニム)
    エラとルイとのあいだのあらゆる時代の精神における愛の対話 (オスカル・パニッツァ)
    こおろぎ遊び (グスタフ・マイリンク)
    ヨブ・パウペルスム博士はいかにしてその娘に赤い薔薇をもたらしたか (グスタフ・マイリンク)
    チンデレッラ博士の植物 (グスタフ・マイリンク)
    レオンハルト師 (グスタフ・マイリンク)
    無気味なもの (マックス・ブロート)
    無用の飼育者 (ハンス・ヘニー・ヤーン)
    北極星と牝虎 (ハンス・ヘニー・ヤーン)
    陶器でこしらえた女 (ハイミート・フォン・ドーデラー)
    文学史 (ローベルト・ノイマン)
    私が斃した男 (ゲルト・ガイザー)
    郵便屋シュヴァルの大いなる夢 (ペーター・ウルリッヒ・ヴァイス)
    トンネル (フリートリヒ・デュレンマット)
    事故 (フリートリヒ・デュレンマット)
    ドラキュラ・ドラキュラ (H・C・アルトマン)
    オイレンシュピーゲル アメリカ (ペーター・ローザイ)
    吸血鬼 (ルイージ・カプアーナ)
    ヤン様 (アロイス・イラーセク)
    吸血鳥 (マルセル・シュオッブ)
    深夜城の庭師 (ハンス・アルプ/ビセンテ・ウイドブロ)
    吸血鬼 (ジャン・ミストレル)
    麒麟 (ルイス・ブニュエル)
    ブレーキ (カルロ・マンツォーニ)
    窓の前の原始時代 (マヌエル・ヴァン・ロッゲム)
    ある犬の生涯 (マヌエル・ヴァン・ロッゲム)
    モビール (P・C・イエルシルド)
    残念です (スワヴォミル・ムロジェック)
    一本足で (ハンス・アルプ)

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著者プロフィール

独文学者、評論家

「2018年 『犯罪精神病』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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