- Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
- / ISBN・EAN: 9784336055187
感想・レビュー・書評
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小沼勝 著「わが人生 わが日活ロマンポルノ」、2012.5発行です。1956~60年の5年間が、日本映画の黄金時時代と語り継がれているそうです。(映画観客動員数が10億人台で推移)そして、1971年、白川和子の「団地妻 昼下がりの情事」で日活ロマンポルノがスタートし、1998年に終焉を迎える。著者 小沼勝氏だけが誕生から終焉まで撮り続けた監督だそうです。
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インタビュアーとの共著ではなく、監督自身の文章で綴られた日活(にっかつ)百年のある断面。
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1971〜88年までに1000本を超える作品を世に送り出し、男子諸君の大いなる慰めとなるのみならず、日本映画界を背負って立つ人材を次々に送り出す孵化器としての役割を果たした「日活ロマンポルノ」。著者の小沼勝は、その17年間の歴史を通じて、ただ一人だけ最初から最後までロマンポルノを撮り続けたいわば生き証人だ。自身ずいぶんお世話になった者の一人として、この生き証人が語る「日活ロマンポルノ全史」は日本男子ならば問答無用で読んでおくべき1冊だと強く推す次第である。ちなみに私の蔵書には「小沼勝」「谷ナオミ」直筆のサインが入っている。こういうサイン本に10万円くらいの値がつくようになると、日本の文化程度も大したものだと思うのだが、如何であろうか。さらに蛇足を連ねれば、谷ナオミの芸名は谷崎潤一郎に由来しているそうな。ご本人が谷崎作品を好きだったのだが、「谷崎ナオミ」ではあまりに失礼だというので「谷」になったのだという。いい話じゃありませんか。今日日のAV女優じゃ、こうはいかない。どうも何を書きたいのかわからなくなってきたけれど、要は読めばいいのである。以上。