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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784336056351
作品紹介・あらすじ
1941年9月、レニングラード。ヒットラーにより包囲されたこの都市は、その歴史上もっとも絶望的な冬に突入した。厳寒と飢餓が牙を剥く、筆舌に尽くしがたい状況下、愛し合う二組の男女にとって、生存を賭けた、希望の火を燈し続けるための闘いが始まる。「圧倒的な説得力。悲惨な状況下で展開する二つの恋物語は、読む者に深い感動を与えてくれる。恋人たちがおのれの生存を賭して闘う物語は、すべての偉大なる文学作品がそうであるように、いたって簡潔である。世界レベルの小説だ」(アントニー・ビーヴァー)
感想・レビュー・書評
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良い本だと思うのだが…翻訳と、前半のテンポのノロさに負けて、途中で挫折。
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素晴らしかった。ギリギリのところで生きようと戦うアンナの様子が、胸にぐいぐい染みてくる。生きるか死ぬかの瀬戸際で、それでも人間らしさを垣間見せる場面は忘れ難い。文章も詩的で、残酷な場面にも美しさが感じられる。最後まで引き込まれた。
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ロシアの早春六月。うららかな陽射しの日常が暗転し、大戦下でドイツの侵攻に包囲されたレニングラード。極寒と餓えに耐え懸命に生きる市井の人々。絵を描く事が好きなアンナは、幼い弟と父親とその恋人と共に餓えでぎりぎりの日々を生きる。それぞれの愛の行方。哀しい肖像画。手の中の二つの硝子瓶。天上の食。厳冬を越えて顔を出す蒲公英の葉が眩しい。窓の外に降りしきる雪を感じながら。
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第二次世界大戦中の「レニングラード包囲戦」を舞台にした小説。
レニングラード包囲線について初めて知ったんだけど、「飢餓や砲爆撃によって、ソ連政府の発表によれば67万人、一説によれば100万人以上の市民が死亡した。これは日本本土における民間人の戦災死者数の合計(東京大空襲、沖縄戦、広島・長崎を含む全て)を上回る。」だそうです。(Wikipediaより)
体の弱い父と小さい弟を抱え、若くして一家の大黒柱になっているアンナ。
父の元愛人のマリーナや恋人アンドレイとともに包囲戦に耐える。
おそらく現実におこっっていたことはもっとひどかったんだろうと思いつつ、最悪の事態を想像してしまって読み進むのが怖かった。
装丁は悪くなく、逆になぜ国書刊行会がこんな普通の本を?という印象。
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