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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784336057600
作品紹介・あらすじ
1812年、スペインに侵攻したナポレオン軍に対し、ラ・ビスバル市ではゲリラによる反攻計画が噂されていた。民衆から偶像的崇拝を受ける謎の人物ボリバル侯爵が、叛乱の口火を切る三つの合図をゲリラの首領に授けたことを察知した占領軍は、これを阻止しようとするが……。 『夜毎に石の橋の下で』のペルッツが、ナポレオン戦争中のスペインを舞台に、巧緻なプロットと驚異のストーリーテリングで読者を翻弄、ボルヘスが絶賛した幻想歴史小説。
みんなの感想まとめ
1812年のナポレオン戦争中、スペインのラ・ビスバル市を舞台に繰り広げられる物語は、ゲリラの反抗計画とそれに翻弄されるナポレオン軍の将校たちの姿を描いています。中心人物であるボリバル侯爵の神秘的な存在...
感想・レビュー・書評
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1812年、ナポレオン軍が占領しているスペインのとある市で、ゲリラの反抗計画をナポレオン軍が知ったら。
当然、阻止するだろう。
計画の中心人物であるボリバル侯爵の3回の合図で暴動が起きると分かっているので、合図を出させないようにするのは難しくないはずだった。
それなのに、戦とは全く関係のない小さな、いや小さくはないけれども馬鹿らしいひとつのことがナポレオン軍の将校たちを翻弄し、ボリバル侯爵の狙いを後押しするようにゆっくりと坂を転がり始める。ゆっくりなので止めることは出来たはずが、どうしてこうなるんだ。
そのひとつのことへの情熱から来る彼らの必死さは喜劇的なんだけど、結果引き起こされる戦闘のことを思えば笑い事ではない。
みんなボリバル侯爵に踊らされているかのようだ。姿はなくともナポレオン軍を破滅へと導いていく。
そしてまた結末が見事で、思わず唸ってしまう。面白かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ナポレオンのスペイン遠征に出兵した、あるドイツ将校による1813年冬の回顧録という形で物語は始まる。ラ・ビスバルの地における将校たちの陽気なドタバタ劇から後半、ページをめくる手が止まらなかった。とても面白かった!恋愛のかけひきや兵隊生活から戦いが始まり事態がどんどん重なっていく。そこへさまよえるユダヤ人の存在が陰影をつけ、ボリバル侯爵の謎めいた存在が物語を膨らませ加速させていき圧倒された。読書の醍醐味を楽しく味わった!
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「読書の醍醐味を楽しく味わった!」
早く読まなきゃ。。。
「夜毎に石の橋の下で 」は読まれました?私はツボでした。「読書の醍醐味を楽しく味わった!」
早く読まなきゃ。。。
「夜毎に石の橋の下で 」は読まれました?私はツボでした。2014/01/23
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なんとなくバルザックの『百歳の人』を思い出した。
神秘的人物、ボリバル侯爵
災厄の化身、サリニャック
暗示された壊滅
「帰って来るものですか、大尉」ティーレが言った。「帰ってなんか来ませんよ」
「誰もこの地獄から生きては戻れない」他のものが言った。
「そのとおりだ」ティーレがうなずいた。
「ありもしないものを追って、死に飛び込んだんですね」 -
上官の妻を寝取った四人の部下、亡くなった上官の妻に似た若い娘を囲う上官、その娘を狙う部下の四人。
スペイン侵攻中のナポレオン軍の中で繰り広げられる馬鹿馬鹿しいような色恋と侵攻された都市を開放しようとゲリラと手を組むボリバル侯爵の策略が不幸な偶然で交わり重なり悲劇が起こる。
ラストはややオカルトかミステリー風に締められ、ボリバル侯爵の最期の言葉の通りに事態を進めてしまった四人の軍人が滑稽でもあり哀れでも有り…複雑な読後感を持ちました。 -
(後で書きます)
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ナポレオン皇帝下の軍の恋の鞘当ての様がわらえた。死んだ筈のボリバル侯爵を死ねない呪いにかかったサリニャック大尉が追う皮肉。最も連隊を呪っているのは、ボリバルでもサリニャックでもなく、指揮官の亡妻のフランソワーズ=マリーかも知れない。
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ふむ。もし、ヨッホベルク少尉がボリバル侯爵に憑依され、ボリバル侯爵として周囲から認識されてるのだとしたら、“まえがき”の無口なヨッホベルクは一体だれ?翻訳物独特の言い回しに手こずりました。時代背景とキリスト教の教義にもっと通じていたなら更に理解しやすかったかも。それでも喜劇風の展開は面白かったです。(図書館で借りたのですが、新品同様で綺麗な割りにタバコ臭くって><。書き込みがしてあるのと同じくらいイラッ!)
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いつの間にか出ていてびっくり!去年「夜毎~」が出たばかりじゃないか!!と喜びいさんで買った。期待は裏切られず。ただ「最後の審判~」が衝撃だったので、あれは越えないかしら。しかし妙にクスリとしつつ、体の周りをモヤモヤにまかれる幻想体験、素晴らしい。
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非常に『国書刊行会らしい』本。これを邦訳してくれるのは国書だけだろうw
ちょっと風変わりなミステリ……と思わせておいて、ラストの一文が凄い。
著者プロフィール
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