民俗と仮面の深層へ 乾武俊選集

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  • 国書刊行会
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336058973

作品紹介・あらすじ

仮面の「かたる」声とことば。その豊穣な「かたり」に耳を澄ませ、巡歴する芸能者との交遊をとおし民衆の記憶の深層を浮かび上がらせる。長年にわたり仮面と芸能を研究してきた著者が、芸能史の秘密を解き明かす画期的論考集。

感想・レビュー・書評

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  • 漂泊する仮面の「かたり」に耳を澄ますということ――。民俗文化の深層に分け入り、日本の芸能の謎を探求しつづける伝説の研究者、乾武俊。民俗学者、仮面研究家であると同時に詩人でもある彼が書き継いできた文章を、「被差別」「仮面」「芸能」という視座のもとに編み替え、その豊饒な世界の核心をこの一冊におさめる。「血」の記憶に塗り籠められた仮面と信仰の深層、そして日本芸能史上最大の謎とされる「黒い翁」。――いまその秘密がひらかれる。

  • 小説と論文の合いの子みたいな本だった。
    世阿弥の長子元雅の死の理由を「自死」と断じたところはすごい。

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著者プロフィール

1921年、和歌山市生まれ。戦時中に和歌山県立日高中学校で初めて教壇に立ち、終戦後は和歌山市内の中学校に務めながら、詩人として活動。第一詩集『面』(東門書房、1952)、第二詩集『鉄橋』(日本未来派発行所、1955)を上梓。1959年、大阪に居を移し、中学校教員として同和教育に深く関わる中で、被差別地域における民話や伝承の聞き取りを積極的に行う。この間、『詩とドキュメンタリィ』(思潮社、1962)、『民話教材と同和教育』(明治図書、1972)を出版。その後、大阪府教育委員会指導主事、和泉市教育次長、和泉市立光明台中学校長を歴任。退職後は大阪府教育委員会などによる大阪府下の民俗調査に参加し、また大阪教育大学の非常勤講師を勤める。大阪芸術大学映像学科との連携で『信太山盆踊り』(1984)など盆踊りの記録を映像作品として残し、また『伝承文化と同和教育―むこうに見えるは親の家』(明石書店、1988)、『民俗文化の深層―被差別部落の伝承を訪ねて』(解放出版社、1995)を出版。伝承や芸能の「うたい」や「かたり」、あるいは身振りから、継承されてきた民衆の記憶の深層を浮かび上がらせる研究活動を続けて

「2015年 『民俗と仮面の深層へ 乾武俊選集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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