宇宙探偵マグナス・リドルフ (ジャック・ヴァンス・トレジャリー)

  • 国書刊行会 (2016年6月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784336059208

作品紹介・あらすじ

ある時は沈毅なる老哲学者、ある時は知謀に長けた数学者、しかしてその実体は宙を駆けるトラブルシューター、その名もマグナス・リドルフ! 魑魅魍魎の異星人たちを相手に、白髪白鬚の老紳士マグナスの超思考が炸裂する痛快無比な宇宙ミステリシリーズがついに登場。奇習に彩られた惑星ココドでの合戦賭博を中止させるよう依頼を受けたマグナスが講じたアクロバティックな手段とは?代表作「ココドの戦士」の他、歓楽惑星のカジノ経営者の犯罪アリバイトリックを暴くために己の数学センスを駆使する「数学を少々」、閉鎖された空間〈ハブ〉で起きた殺人事件をめぐるフーダニットもの「とどめの一撃」など、ミステリからファンタジー、秘境探検に海洋冒険、さらにはハードSFまで、ヴァンスのヴァラエティに富んだ世界が堪能できる連作全10篇収録。

本邦初の傑作選、刊行開始!
〈ジャック・ヴァンス・トレジャリー〉全3巻
『竜を駆る種族』や〈魔王子〉シリーズなど、独特のユーモアで彩られた魅力あふれる異郷描写、壮大なスケールの作品世界で知られ、ダン・シモンズ(『ハイペリオン』)やジョージ・R・R・マーティン(〈氷と炎の歌〉シリーズ)らに多大な影響を与えたアメリカSF・ファンタジー界の名匠ジャック・ヴァンス。ヴァンス翻訳の第一人者浅倉久志、そして屈指の名訳者にしてヴァンス狂の三人がヴァラエティ豊かなヴァンス世界を厳選した本邦初の選集、ついに刊行開始! カバー装画:石黒正数

1 宇宙探偵マグナス・リドルフ 浅倉久志・酒井昭伸訳

2 天界の眼――切れ者キューゲルの冒険 中村融訳 *次回配本
快男児キューゲルのゆくところ、火のないところに煙が立つ! 行く先々で大騒動を引き起こす小悪党キューゲルが大活躍する無責任ヒロイックファンタジーシリーズ。

3「スペース・オペラ」浅倉久志・白石朗訳 
惑星を渡り歩く歌劇団の珍道中を描く傑作長篇、そして浅倉久志訳ヴァンス短篇(「新しい元首」「悪魔のいる惑星」「海への贈り物」「エルンの海」)を集成。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

多彩な異星人や奇妙な文化を舞台に、白髪白髭の老紳士マグナス・リドルフが様々な謎を解決する宇宙ミステリが展開されます。哲学者であり数学者でもある彼は、破産寸前の状況から依頼を受け、痛快な手法で問題を解決...

感想・レビュー・書評

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  • 50年代のミステリ・タッチのSF短編集。ジャック・ヴァンスは好きな作家です。現代的なテーマも内包しているし、その特徴である強烈な色彩感覚や奇妙な異星人も登場しますが、今回は薄味に感じてしまいます。キャプテン・フューチャーみたいな馬鹿馬鹿しさに溢れているわけではないし、ユーモラスなタッチもあるのですが、どれもこれも印象が薄い感じ。初期の作品群だからでしょうか、ずいぶんおとなしい感じだったんですね。特にユーモアって難しいです。ダグラス・アダムスはすごく面白く感じるのにコニー・ウィリスのユーモアものは苦手だし(シリアス作品はすごく面白いのにね)自分のセンスもあるのかもしれない。奇妙な宇宙人といい皮肉なストーリーといい吾妻ひでおによる漫画化で毒をましましにしてもらうと最高に面白いかも。

  • 宇宙探偵と聞いてイメージするのとは違って、マグナス・リドルフは白髪白髭の小柄な老紳士。哲学者で数学者。無類の賭け好き。変な投資をして金欠となり、危険で困難な依頼を解決して大金をせしめる必要にかられる。依頼の内容も珍奇で、異星人や異星の文化が絡む厄介なもの。10話入っている中では、特に『とどめの一撃』が好き。SFでミステリで痛快な一冊。

  • 白髪に白髭の老紳士、実は知る人ぞ知る腕利きの“トラブル・シューター”マグナス・リドリフが、数々の謎をたちどころに解決するスペースミステリ10篇。面妖な異星人やヘンテコな風俗のディテール、意地の悪い解決の仕方が楽しい。破産寸前のところへ舞い込んだ依頼は、先住民の戦争を見世物にするあこぎなリゾート業者をやり込めるというもの。ついでに私的恨みも晴らしてしまう「ココドの戦士」や、クローズド・サークルで殺人が起き、異星人達の奇妙な習性から真犯人を見抜く「とどめの一撃」、オイル・サーディンの缶詰を作る海洋惑星で発生した謎のサボタージュを一挙解決する「ユダのサーディン」などが好み。
    凡庸な人間には理解不能なことを一瞬で見抜く名探偵が良い人などであるわけがなくて、マグナスも相当意地が悪い。もちろんそこが魅力。“なにより、愚かさなくして、よりよき理解がもたらす愚者への優越感をどうして楽しむことができよう?”(p.266)
    石黒正数の表紙が非常に良いので、この流れでコミック化してくれないかな?(1948-1958)

  • 異星の異国の風景がぱっと映像的に入ってくる描写でマンガ的

  • 切れ者キューゲルがただの自称でトラブルメイカーな小悪党
    だったのに対し、こちらマグナス・リドルフは文字通り頭脳
    明晰なトラブルシューター。頭も切れ、修羅場も厭わない
    恐るべき山羊鬚のジジイである。ただし、トラブルを解決
    するにあたり、相手の弱みにつけ込むようにして、必ず大金
    をせしめてしまうあたりが、ただでは済まないジャック・
    ヴァンス作品なのだな。今となっては若干古さを感じる部分
    はあるが、それでも十分楽しめる佳品短編集である。

  • 事件を解決する度に利益を得るのに投資の失敗などでいつも懐具合の悪い数学者にして哲学者のマグナス・リドルフ。依頼人も癖のある人間が多いけどマグナスもなかなかいい性格をしていて依頼を解決しながら依頼人を出し抜いてシッカリ利益をとってるのが面白い。「宇宙探偵」とは言っているけどミステリの部分は弱い。『禁断のマッキンチ』『かぐわしき保養地』『ユダのサーディン』あたりが面白かった。

  • どの話もおもしろかったけれど
    特に「ユダのサーディン」が好みです。
    inmoral意外にamoralという枠があること
    を知りました。

  • 面白かった。
    全然古さを感じない!
    リドルフは親しみやすいキャラではないけど、
    なんかクセになる。

  • なんとも奇妙な宇宙人達を相手に白髪紳士のマグナス・リドルフがトラブルシュートを繰り広げるとんでもSFミステリ。

    この作品群が50〜60年も前に書かれていることを考えると現代でも充分に楽しめ、色あせていないことに驚く。

    ストーリー、舞台設定が独創的すぎ、SF読みでない自分には慣れない部分もあったが、単なるトラブルシュートではなく、あくまで利己的にオチをつけるまでのマグナス・リドルフのしたたかさに毎回にやりとさせられた。

  • うーん。なんか合わないというか…。

  • 面白かった!食えない爺さんキャラ、惑星の景観や宇宙生物の描写を想像するのが楽しかった。ジョージ・R・R・マーティンが触発されて「タフの方舟」を書いたってのも頷ける。これを1950年頃に書いたのか!いつかシャック・ヴァンスのほかの作品も読んでみよう。

  • 国書刊行会、というだけで読みたくなる。
    が、マグナス・リドルフものに関してはちょっと好みではなかったなぁ。
    バーティがどれだけ同じパターンで首までスープに浸かっても平気なのだが。リドルフがだいたい同じパターンで物事を解決するのには飽きてしまった。この差はなんだろうか。わたしは、人としてのリドルフに魅力を感じなかった、ということか。
    なので、最後の短編まで読み通すことはできなかった。これは個人のユーモアに対する好みの問題でしょうな。
    モアベターな次の作品に期待したい。

  • なかなか面白かった。コブラの世界にパタリロがいる感じ。マグナスリドルフというキャラクターがかっこ良い。表紙の石黒正数の描くリドルフがそのものズバリな気がする。1950年前後の作品とは思えない。

  • 善人ではないが悪党でもないマグナス・リドルフが大好き♪

  • ええー、そんな古い作家さんなの!と訳者あとがきを読んで…詳しくなくて逆に得した気分だぜ!

  • 『宇宙ものSF×老紳士×ハードボイルド風味×ミステリー』という、自分の好き要素がすべて詰め込まれた短編集。ごちそうさまでした(合掌)。

  • トラブルメ・・・なところが面白かったです。
    一番気に入ったのは「数学を少々」。
    そういや神林長平以外のSFって初めて読んだかもしれない。
    訳者のあとがきにしては珍しく面白い感じでした。

  • このミステリーがすごい2017海外小説の第5位ということで読んでみたが期待度にしては読み応えいまいち。最後まで読み切ったので面白くないというわけではないけど。短編集だからかもしれないけどユーモア小説というジャンルがあわないんだろうな。

  • 探偵っていうより問題解決人って感じのマグナス・リドルフ。宇宙のあちこちでで困っている依頼人を助けるために奮闘する・・という風では全然ない。依頼人はだいたい悪人だったり裏があるが、リドルフは彼らの1枚も2枚も上手で、彼を騙そうとする者には実に容赦ない。ある話の中では殺しちゃったりするし。あと出てくる宇宙人たちがとってもユニーク。特にお気に入りはイエローバード。目が一つってのがキュートだわ。

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著者プロフィール

1916年、サンフランシスコ生まれ。カルフォルニア大学バークレー校を卒業後、商船員の職につき航海中に小説を執筆、45年短篇「The World-Thinker」でデビュー。その後、世界中を旅しながら作品を発表、奇怪な世界と異様な文化を活写する唯一無比の作風で息の長い活動を続け、80冊以上の著作がある。主な作品に『終末期の赤い地球』(50)、『竜を駆る種族』(63、ヒューゴー賞受賞)など。ミステリ作家としても『檻の中の人間』(60)でエドガー賞処女長篇賞を受賞。84年には世界幻想文学大賞生涯功労賞、97年にはアメリカSF・ファンタジー協会が授与するグランド・マスター賞を受賞、殿堂入りを果たしている。

「2017年 『スペース・オペラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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