宇宙探偵マグナス・リドルフ (ジャック・ヴァンス・トレジャリー)
- 国書刊行会 (2016年6月24日発売)


- Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
- / ISBN・EAN: 9784336059208
作品紹介・あらすじ
ある時は沈毅なる老哲学者、ある時は知謀に長けた数学者、しかしてその実体は宙を駆けるトラブルシューター、その名もマグナス・リドルフ! 魑魅魍魎の異星人たちを相手に、白髪白鬚の老紳士マグナスの超思考が炸裂する痛快無比な宇宙ミステリシリーズがついに登場。奇習に彩られた惑星ココドでの合戦賭博を中止させるよう依頼を受けたマグナスが講じたアクロバティックな手段とは?代表作「ココドの戦士」の他、歓楽惑星のカジノ経営者の犯罪アリバイトリックを暴くために己の数学センスを駆使する「数学を少々」、閉鎖された空間〈ハブ〉で起きた殺人事件をめぐるフーダニットもの「とどめの一撃」など、ミステリからファンタジー、秘境探検に海洋冒険、さらにはハードSFまで、ヴァンスのヴァラエティに富んだ世界が堪能できる連作全10篇収録。
本邦初の傑作選、刊行開始!
〈ジャック・ヴァンス・トレジャリー〉全3巻
『竜を駆る種族』や〈魔王子〉シリーズなど、独特のユーモアで彩られた魅力あふれる異郷描写、壮大なスケールの作品世界で知られ、ダン・シモンズ(『ハイペリオン』)やジョージ・R・R・マーティン(〈氷と炎の歌〉シリーズ)らに多大な影響を与えたアメリカSF・ファンタジー界の名匠ジャック・ヴァンス。ヴァンス翻訳の第一人者浅倉久志、そして屈指の名訳者にしてヴァンス狂の三人がヴァラエティ豊かなヴァンス世界を厳選した本邦初の選集、ついに刊行開始! カバー装画:石黒正数
1 宇宙探偵マグナス・リドルフ 浅倉久志・酒井昭伸訳
2 天界の眼――切れ者キューゲルの冒険 中村融訳 *次回配本
快男児キューゲルのゆくところ、火のないところに煙が立つ! 行く先々で大騒動を引き起こす小悪党キューゲルが大活躍する無責任ヒロイックファンタジーシリーズ。
3「スペース・オペラ」浅倉久志・白石朗訳
惑星を渡り歩く歌劇団の珍道中を描く傑作長篇、そして浅倉久志訳ヴァンス短篇(「新しい元首」「悪魔のいる惑星」「海への贈り物」「エルンの海」)を集成。
感想・レビュー・書評
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異星の異国の風景がぱっと映像的に入ってくる描写でマンガ的
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
切れ者キューゲルがただの自称でトラブルメイカーな小悪党
だったのに対し、こちらマグナス・リドルフは文字通り頭脳
明晰なトラブルシューター。頭も切れ、修羅場も厭わない
恐るべき山羊鬚のジジイである。ただし、トラブルを解決
するにあたり、相手の弱みにつけ込むようにして、必ず大金
をせしめてしまうあたりが、ただでは済まないジャック・
ヴァンス作品なのだな。今となっては若干古さを感じる部分
はあるが、それでも十分楽しめる佳品短編集である。 -
凄腕金欠トラブルメイカー兼シューター爺のキャラ造形最高だし、作品世界に淫するだけでも楽し。ヴァンス超大好きマンのジョージ・R・R・マーティンが『タフの方舟』を書きあげてしまったのもなるほど無理ないわと思った。個人的な気に入りは「ユダのサーディン」。
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面白かった。
全然古さを感じない!
リドルフは親しみやすいキャラではないけど、
なんかクセになる。 -
白髪に白髭の老紳士、実は知る人ぞ知る腕利きの“トラブル・シューター”マグナス・リドリフが、数々の謎をたちどころに解決するスペースミステリ10篇。面妖な異星人やヘンテコな風俗のディテール、意地の悪い解決の仕方が楽しい。破産寸前のところへ舞い込んだ依頼は、先住民の戦争を見世物にするあこぎなリゾート業者をやり込めるというもの。ついでに私的恨みも晴らしてしまう「ココドの戦士」や、クローズド・サークルで殺人が起き、異星人達の奇妙な習性から真犯人を見抜く「とどめの一撃」、オイル・サーディンの缶詰を作る海洋惑星で発生した謎のサボタージュを一挙解決する「ユダのサーディン」などが好み。
凡庸な人間には理解不能なことを一瞬で見抜く名探偵が良い人などであるわけがなくて、マグナスも相当意地が悪い。もちろんそこが魅力。“なにより、愚かさなくして、よりよき理解がもたらす愚者への優越感をどうして楽しむことができよう?”(p.266)
石黒正数の表紙が非常に良いので、この流れでコミック化してくれないかな?(1948-1958) -
うーん。なんか合わないというか…。
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面白かった!食えない爺さんキャラ、惑星の景観や宇宙生物の描写を想像するのが楽しかった。ジョージ・R・R・マーティンが触発されて「タフの方舟」を書いたってのも頷ける。これを1950年頃に書いたのか!いつかシャック・ヴァンスのほかの作品も読んでみよう。
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国書刊行会、というだけで読みたくなる。
が、マグナス・リドルフものに関してはちょっと好みではなかったなぁ。
バーティがどれだけ同じパターンで首までスープに浸かっても平気なのだが。リドルフがだいたい同じパターンで物事を解決するのには飽きてしまった。この差はなんだろうか。わたしは、人としてのリドルフに魅力を感じなかった、ということか。
なので、最後の短編まで読み通すことはできなかった。これは個人のユーモアに対する好みの問題でしょうな。
モアベターな次の作品に期待したい。 -
なかなか面白かった。コブラの世界にパタリロがいる感じ。マグナスリドルフというキャラクターがかっこ良い。表紙の石黒正数の描くリドルフがそのものズバリな気がする。1950年前後の作品とは思えない。
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