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- Amazon.co.jp ・本 (132ページ)
- / ISBN・EAN: 9784336059536
感想・レビュー・書評
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▼「サマーブロンド」エイドリアン・トミネ。海外の漫画短編集。国書刊行会。初出はアメリカで2003。読書会の課題図書でした。傑作。(2019.12.読了)
▼学生時代に憧れた女の子を追い求める若手作家。仕事をクビになってヤケになり、ある陰湿な気晴らしに耽る元天才少女。片想いの娘を“救済”しようとするストーカー体質の男。ちょっぴり居心地の悪い高校生活を送る少年少女たち。エトセトラ、エトセトラ。
▼トミネさんという漫画家さんについては、ネットで見ると散々各所で言及されているとおり、つげ義春とレーモンド・カーヴァーとジム・ジャームッシュとウディ・アレンと岡崎京子を混ぜ合わせてアメリカンにしたような持ち味のようです。例えば映画「ゴースト・ワールド」(2001)とか好きな人は好きだと思います。(そういえばアレも、コミック原作でした。原作は未読なんですが)
▼映画的でブンガク的で、でも何よりこれはこれでマンガでしかできない表現。脱帽。暗いし痛いけど露悪的ではありません。何より一番大事な「絵柄」、僕は嫌いではなかったです。自分の興味関心だけでは読むことのなかった本。読書会ありがたし。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
BEAMSの文芸誌"In The Cityの表紙のイラストレーションで馴染みのイラストレーター/コミック作家によるコミック短編集。どこか寂しく皮肉を併せ持った感覚、繊細な描写と余白から小説のような雰囲気が溢れている。