サマーブロンド

  • 国書刊行会
3.60
  • (1)
  • (6)
  • (2)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 115
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (132ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336059536

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ▼「サマーブロンド」エイドリアン・トミネ。海外の漫画短編集。国書刊行会。初出はアメリカで2003。読書会の課題図書でした。傑作。(2019.12.読了)

    ▼学生時代に憧れた女の子を追い求める若手作家。仕事をクビになってヤケになり、ある陰湿な気晴らしに耽る元天才少女。片想いの娘を“救済”しようとするストーカー体質の男。ちょっぴり居心地の悪い高校生活を送る少年少女たち。エトセトラ、エトセトラ。

    ▼トミネさんという漫画家さんについては、ネットで見ると散々各所で言及されているとおり、つげ義春とレーモンド・カーヴァーとジム・ジャームッシュとウディ・アレンと岡崎京子を混ぜ合わせてアメリカンにしたような持ち味のようです。例えば映画「ゴースト・ワールド」(2001)とか好きな人は好きだと思います。(そういえばアレも、コミック原作でした。原作は未読なんですが)

    ▼映画的でブンガク的で、でも何よりこれはこれでマンガでしかできない表現。脱帽。暗いし痛いけど露悪的ではありません。何より一番大事な「絵柄」、僕は嫌いではなかったです。自分の興味関心だけでは読むことのなかった本。読書会ありがたし。

  • BEAMSの文芸誌"In The Cityの表紙のイラストレーションで馴染みのイラストレーター/コミック作家によるコミック短編集。どこか寂しく皮肉を併せ持った感覚、繊細な描写と余白から小説のような雰囲気が溢れている。

著者プロフィール

Adrian Tomine
1974年カリフォルニア生まれ。現在ブルックリン在住の日系4世。カリフォルニア大学バークレー校では英語文学を専攻。コミック作家として〈オプティック・ナーヴ〉シリーズを描き続けるかたわら、イラストレーター、アーティストとしても活躍。インディーバンドのアルバムジャケットから「ニューヨーカー」誌の表紙まで数多く手掛ける。著書に32 Stories(1998)『スリープウォーク』(98、邦訳プレスポップ刊)、Shortcomings(2007)などがある。

「2022年 『長距離漫画家の孤独 通常版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

エイドリアン・トミネの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×