虚構の男 (ドーキー・アーカイヴ)

制作 : 横山茂雄  若島正  矢口 誠 
  • 国書刊行会 (2016年5月25日発売)
3.64
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  • 本棚登録 :99
  • レビュー :10
  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336060570

作品紹介・あらすじ

唖然とする展開、開いた口がふさがらなくなるラスト……早すぎたジャンルミックス作家L・P・デイヴィスによるストーリー紹介厳禁のサプライズ連打小説! 本邦初訳。

時は1966年、イングランドの閑静な小村で小説家アラン・フレイザーが50年後(2016年!)を舞台にしたSF小説の執筆にいそしんでいるところから物語は始まる。気さくな隣人、人懐っこい村の人々はみな彼の友だちだ。やがて一人の謎の女と出会い、アランの人生は次第に混沌と謎の渦巻く虚構の世界に入り込んでいく――国際サスペンスノベルか、SFか? 知る人ぞ知る英国ミステリ作家L・P・デイヴィスが放つ、どんでん返しに次ぐどんでん返しのエンターテインメントにして、すれっからしの読者をも驚かせる正真正銘の問題作!(1965年作)

〈読者を幻惑させ、唖然とさせる力は、ミステリー、ホラー、SFというジャンルの境界線を大胆にまたぐところから生まれている。かつては熱狂的な固定読者層がつかずに、とらえどころのない作家としてL・P・デイヴィスを忘却の淵に追いやる原因となった持ち味こそ、彼の小説を読む最大のおもしろさであることを、現在の読者なら充分に理解できるのではないか。その意味で、L・P・デイヴィスは早すぎた作家であり、未来になって再評価されることが作品中に予言として書き込まれていたようにも思える〉(若島正:本書解説より)

虚構の男 (ドーキー・アーカイヴ)の感想・レビュー・書評

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  • SFサスペンスって感じ。面白かった。発表後すぐに映画化されているようだけど、さもありなん。

  • 2016年神保町ブックフェスティバルで購入。
    ドーキー・アーカイヴはスルー予定だったのだが、うっかり買ってしまったが、買って良かった……というか、もっと早くに買っていれば良かった。
    冒頭〜序盤にかけてはホラー的な雰囲気もありながら、途中からSF方向に振れる。描かれる世界は流石に古臭さを感じる部分があるものの、ツイストの効いたプロットが読者を飽きさせない。とてもサービス精神が旺盛だ。
    他の邦訳作品に『忌まわしき絆』(論創海外ミステリ)があるようなので、こちらも買ってみよう。

  • 噂に違わず変な本だった。イギリスの小さな村で暮らす作家アラン。親切で人懐っこい隣人と数人の村人とのんびり暮らしているのかと思いきや・・。陰謀につぐ陰謀で話は二転三転していく。しかも思ってもみない方向へ。ラストも単純なカタルシスを感じられるようにはいかない。話がどこにいくのかさっぱり分からない読書は楽しいな。

  • 今年の春先にこの〈ドーキー・アーカイヴ〉の刊行記念イベントにふらふらと行ってしまい、その得体の知れぬヤバさに魅力を感じながら、「でもこのシリーズ、売れるのかなあ…」と一抹の不安を感じて(読み手の私がそこまで背負って感じることもないといえばないんだけど)、ちょっと遠巻きにしていたんだけど、ついに手に取ってしもうた。

    なんだか「ストーリー紹介厳禁」というタグがこの作品には設定されているらしいので、設定したユーザーさんへの配慮を若干行って感想を書くけれど、創刊当時に感じた「謎の電波が行間から放射されるような、素っ頓狂な展開と趣向の本すぎてヤバいんじゃないか、それはそれで面白いけども」という先入観はまったくもって当たらない。むしろものすごく理知的なSFサスペンス作品だと感じる。フィリップ・K・ディック『トータル・リコール』を外から眺めた感じの物語といおうか。まあ、大友克洋『AKIRA』もちょっと入っているかな。ジェシー・ケラーマン『駄作』ほどはぶっ飛んでないけど、展開の切り替えはよく似ているだろう。

    最後がちょっと急ぎ気味に風呂敷を畳みにかかっている印象がぬぐえないけれど、わりとスパッときれいにまとまって「ああ、読んだな」と思える作品でした。なるほど、「フェア・プレイ」だ。

  • CL 2016.8.1-2016.8.6

  •  時は1966年、イギリスの片田舎で小説家のアランは50年後(2016年)を舞台にしたSFの構想を練っていた。平凡な暮らしの中である女性と知り合ったアランは、やがて日常にひそむ微妙な違和感に気づいていく。アランが違和感に気づいたことを何者かに気づかれたことにも気づいたところから、物語は予想しない方向へカーブしていく。
     SF、冒険小説、ミステリのジャンルを軽々と横断し、どんでん返しのストーリー展開にも舌を巻く。次に、この小説が1965年に書かれていたということに驚かされる。昔の作品にありがちな粗いストーリーではあるのだが、とんでもない傑作が埋もれていたものだと思う。

     本書を第1弾として、国書刊行会は隠れた名作を「ドーキー・アーカイヴ」として発行していくというから楽しみだ。

  • 読書日:2016年7月10日-11日
    Original title:THE ARTIFICIAL MAN.
    Author:Leslie Purnell Davies.

    胸を高揚させながら物語を読みました。

    舞台は西暦2016年のEnglandの小村です。
    しかしこの書物は1965年に発行されたので未来小説とも、SF小説とも捉える事が出来ます。
    凄いと感じたのは著者Mr.Daviesの想像力です。
    50年前に描かれた2016年は、Russiaとこの国に属する国は中立を保ち、EnglandとChina(中華アジア)で東西に分かれ、中国を連想させる"竹のカーテン"と例えられています。

    AlanとLeeが例えた2016年は人口爆発、領土よりも食料問題を抱えている、署名よりも自分自身を表すID番号等々と、
    当たっている…!!と驚きを隠さずにはいられません。

    彼達のこの発言から、どうにも物語が気になり手を止める事が中々難しかったです。

    始めは穏やかだった村が頁を捲る度に慌ただしく、騒々しくなる様子がこの本の見所です。
    普段の生活に大きい刺激を与えたい人に適した1冊です。

  • どんでん返しが何度もあって最後まで飽きない。びっくりな結末は色々と解釈がありそう。
    いい意味でB級スラップスティック。

  • そう。確かに「フェア」だ。だからへんな次元酔いをしない。クールで理路も整然、伏線もきちんと張ってある。だけど、箱を開けるたび次々と予想外の物が飛び出してくる感じで、戸惑うし驚くし、どうなるのどうなるのと追いかけて最終的には口をアングリ。。。
    かなり面白かった。

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