音楽と沈黙 1

  • 国書刊行会 (2017年5月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784336061782

作品紹介・あらすじ

ウィットブレッド賞受賞!
伝説の王クレスチャン4世の苦悩、
そして官能に溺れる王妃キアステンが夢見る人生――
17世紀デンマークを舞台にした波瀾万丈の歴史ロマン大作、ついに登場!


「ランプに明かりが灯る」――1629年、美貌のイギリス人リュート奏者ピーター・クレアがデンマーク王クレスチャン4世の宮廷楽団に招かれ、コペンハーゲンのローセンボー城に到着する。王はリュート奏者に親友ブロアの面影を重ねて寵愛する。一方、王の妻キアステンは王への不満をつのらせ愛人との官能の日々を送っている。やがてピーターはキアステンの侍女エミリアと恋に落ちる。しかし二人には数多の試練が待っていた……デンマーク、イングランド、アイルランドと各地をまたがる複数の物語が、絡み合う旋律となって壮大な音楽が奏でられる。極上の歴史小説にして恋愛小説、優美な音楽小説にして青春小説でもある英国ベストセラー、ついに翻訳刊行!

〈17世紀のデンマーク。当時の国王クレスチャン4世は、謁見室の真下にある暗いワイン貯蔵室に宮廷楽団を待機させていた。来客たちは、見えない楽団によって奏でられる音楽が湧き上がってくるのにびっくり仰天したという。これは史実である。コペンハーゲンに行き王宮を見学した英国小説家ローズ・トレメインは、その史実を知って小説家としての興味をかきたてられ、想像をたくましくした。そこの地下室にいた演奏家はどんな思いだったのだろうと。そこから生まれたのが、ベストセラーにもなった、波瀾万丈の物語『音楽と沈黙』である。登場人物たちはみな歴史小説の枠から少しはみ出して、わたしたちにも共通する現代的な悩みを抱えた人間ばかりであり、そのぶつかり合いが、異なる楽器による演奏のような、語る声と声の交唱にもなって、物語をフィナーレへと運んでいく。それはまるで宝塚歌劇を観ているようだ、と言えば褒めすぎになるだろうか〉 若島正(英文学者・翻訳家)

感想・レビュー・書評

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  • 導入の描写がきれいと思ってわくわく読み始めたら、登場人物たちの奇天烈ぶりに目が点に。英語のレビュー見ても「bizarre」「strange」みたいな形容詞が踊っていたからなんだか安心した。

    舞台は17世紀のデンマーク、王室や貴族の世界。
    民や女性が声を持っていなかった時代。声が聞こえないと、支配層はこんなに残酷になれるのか。
    読み進めれば登場人物の背景も分かってきて段々感情移入できるようになるけど、冒頭は引きぎみだった。
    「声なき者たちの反抗」がテーマなのかな…とうっすら思ったところで、途中だけど本を置いた。

    今仕事の悩みが渋滞しているのと、ストレスが溜まっているので、この北欧の冬の寒々とした描写は心に堪える。ストーリーはクレッシェンドのように面白くなっていく予感はあったんだけど、勇気をもって撤退します。188pまで読了。

    読みながら、『Becoming』に書いてあったことが頭を駆け抜けた。
    There's power in allowing yourself to be known and heard, in owning your unique story, in using your authentic voice. And there is grace in being willing to know and hear others.
    (意訳)自分の声を使って語り、自分の物語を人に知ってもらうことはパワフルなことです。また、人の話を聴き、人のことを知ろうとする行為には、思いやりと良心が宿っています。

    民主主義って(相対的に)平和。

    心に引っ掛かった文の引用
    13p 春になるとコペンハーゲンはリラとリンデンの香りがしたものだ。あの至福の香りはどこへ行ってしまったのやら
    148p ピーター、人生がままならないときは、運と戦おうとせず、自分の弱さと戦うのだ

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著者プロフィール

ロンドン生まれ。歴史小説を得意とする小説家。現在イースト・アングリア大学総長。代表作に『道化と王』(1989/邦訳柏書房刊)Sacred Country(1992/ジェイムズ・テイト・ブラック記念賞、フェミナ賞外国人作家部門受賞)などがある。

「2017年 『音楽と沈黙 2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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