ドードー鳥と孤独鳥

  • 国書刊行会 (2023年9月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (372ページ) / ISBN・EAN: 9784336075192

作品紹介・あらすじ

『ドードーをめぐる堂々めぐり』著者川端裕人が贈る、スリリングで感動的な「絶滅動物小説」!

科学記者の「タマキ」は、ゲノム研究者になった幼馴染「ケイナ」と二十年ぶりに再会した。
ステラーカイギュウ、リョコウバト、オオウミガラス、そして、ドードー鳥と孤独鳥……自然豊かな房総半島南部の町で過ごした小学生の頃から、絶滅動物を偏愛してきたふたり。

カリフォルニアで最先端のゲノム研究「脱絶滅」に取り組むケイナに触発されたタマキは、江戸時代に日本の長崎に来ていたという「ドードー鳥」の謎と行方を追う旅へと乗り出した。

〈もっと知りたいと願った。
 ドードー鳥と孤独鳥の秘密を、ケイナちゃんとわたしを結びつける秘密を。〉

日本、アメリカ、欧州、そしてドードーの故郷モーリシャスへ。
やがてふたりの前に、生命科学と進化の歴史を塗り替える、驚愕の事件が待ち受けていた――
会いに行こう! もう会えない「幻の鳥」に――

忖度なしの〈堂々たるドードー小説〉
『ドードー鳥と孤独鳥』、堂々刊行!

*美麗函入
*挿絵多数収録

感想・レビュー・書評

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  • ドードーを一躍有名にした『アリス』の聖地と"as dead as the dodo" | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト
    https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/15/360768/120700065/

    【BOOK】400年前に実在した謎の巨鳥の消息追うノンフィクション 科学ジャーナリスト・川端裕人さん『ドードーをめぐる堂々めぐり』(1/4ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト
    https://www.zakzak.co.jp/article/20220123-XQA3GCX2DZNI5BJ3RE2KAWKJGE/

    ドードー鳥と孤独鳥|国書刊行会
    https://www.kokusho.co.jp/np/isbn/9784336075192/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      絶滅鳥めぐるミステリー [評]柳川久(帯広畜産大教授)
      <書評>ドードー鳥と孤独鳥:北海道新聞デジタル
      https://www.hokkai...
      絶滅鳥めぐるミステリー [評]柳川久(帯広畜産大教授)
      <書評>ドードー鳥と孤独鳥:北海道新聞デジタル
      https://www.hokkaido-np.co.jp/article/936730/
      2023/11/06
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ◆種の絶滅通じ描く倫理[評]渡辺祐真(書評家)
      <書評>『ドードー鳥(どり)と孤独鳥(どり)』川端裕人 著 :東京新聞 TOKYO Web
      ...
      ◆種の絶滅通じ描く倫理[評]渡辺祐真(書評家)
      <書評>『ドードー鳥(どり)と孤独鳥(どり)』川端裕人 著 :東京新聞 TOKYO Web
      https://www.tokyo-np.co.jp/article/296419?rct=shohyo
      2023/12/18
  • 人間の乱獲により絶滅してしまったドードー鳥。犯してしまった罪を思いせつなくなる。他の絶滅種にも触れ、過去から現在、未来へと進んでいく。自然豊かな百々谷の描写にも心が踊る。
    生物そのものだけではなく、彼らがいる背景も含めて見ていく視点を知った。

  • 生物好きな(千葉県の)百々谷に住む小学校4年生の望月環くんは、ある日同じく生物好きなケイナちゃんと出会い、生き物に触れる中で、絶滅したドードーと孤独鳥(ソリテア)にシンパシーを覚える。
    百々谷を襲った土砂崩れのあと、ケイナちゃんは北海道に引っ越し、二人は距離を置く。

    大学を卒業後、新聞社に勤めサイエンスライターとなった環は、会社勤めを続けながらも、絶滅動物に対する愛情を保ち、それに関連する記事の執筆を志す。
    そんな中でドードーが江戸時代に日本に来ていたというニュースを知る。そして絶滅動物の研究で画期的論文を書いたケイナちゃんとアメリカの地で再会する。
    環は新聞記者をやめフリーのライターとして、日本にもかつて来ていたドードーを追い日本のみならず世界各国に足を運ぶ。
    独創的な技術とPh.Dを持つケイナちゃんは、北海道に戻り独自の研究を進めていた。

    ステラーカイギュウ、オオウミガラス、リョコウバト、ニホンオオカミ。
    絶滅動物というノスタルジー満載のテーマと、そのノスタルジーに魅せられた科学者の倫理を問う小説。本書を読んだら科学博物館に行きたくなること間違いなし。ちょっとロマンにあふれすぎている気もしますが。
    本書に紹介される日本に来たドードーの歴史を追ったドキュメンタリー版の本もあるようで、そちらも読んでみたいと思います。

  • 【目次】第一章 百々谷と百々屋敷/第二章 近代の絶滅/第三章 堂々めぐり/第四章 ドードー鳥と孤独鳥/終章

    第一章は、タマキとケイナの小学生時代の話。一緒に過ごした時間は決して長くはないが、2人の魂の共鳴が描かれる。
    そして第二章以降で、大人になった2人が、それぞれに専門性を身につけ、絶滅危惧種に取り組む様が描かれる。
    精緻な挿絵が豊富で、画集としても資料としても素晴らしいと思う。

    ……専門的すぎて細かい話にはついていけなかった。

    ケイナがマッドサイエンティスト系に走り、タマキはまっとうに手堅い仕事をする。ミステリならば暗い結末が予想されるが、これはジャンルが違う。
    となると結末は一択かなと思ったとおりで、結果をほのめかしつつ、彼女たちらしい生き方が描かれる。

  • ざっくりあらすじ「主人公とケイナちゃんは、絶滅動物への想いで繋がっていた。ドードー鳥と孤独鳥に自分たちを重ね合わせた二人は、絶滅種を探る旅へと乗りだす。」 物語調のノンフィクションの読み心地で、少し難しい部分がありつつも、不思議と読ませる筆致! 先が気になってすらすら読めました。 どこまでが史実でどこからがフィクションなのか線引きははっきりされておらず、ドードー自体にも興味が沸いたので、同著者のノンフィクション「ドードーをめぐる堂々めぐり」も是非読もうと決意。

  • 素晴らしい本と出会えた!
    不思議の国のアリスが好きなので、ドードーには少し思い入れがあり読んでみました。
    専門的な話は少し難しいながら、ボーちゃんが分かりやすく解説してくれるので難なく読み進めることが出来ます。
    ケイナちゃんは純真無垢なまま大人になり、知識と手技を得、少し狂気に似たものがありますね。
    それを近くで制御するボーちゃん。
    良いコンビだと思う。
    百々谷みたいな手の入った自然はこれからも増えていくでしょう。
    ドードー鳥を復活させる、孤独鳥を現代に、さもするとおとぎ話どけどきちんと科学に基づいてもいる。
    SFでありファンタジーであり寓話。

  • 「近くのため池で コウノトリを 見た」
    と 無邪気にはしゃいでおられる方に
    ーいやいや そのコウノトリは 人間の都合で
     無理やり繁殖させられているものであって…
    と いちいち説明するのは面倒である
    そんな思いを ずっと持ち続けている

    コウノトリの人工(!)繁殖を聞いた時から
    モヤモヤするものを抱いていた

    そんな思いの中で
    この一冊を読ませてもらう
    それはそれは 腑に落ちること

    そうだったのだ、
    科学的な根拠とはこれか、
    なぁるほど、

    が 次から次へ出てくる

    コウノトリに限らず
    レッドデータに興味関心のある方
    必見の一冊です

  • 川端氏の著作「ドードーをめぐる堂々めぐり」というドードーについてのドキュメンタリーがあり、本作品はそこでの調査を含めた物語を小説にしたもの。なので、小説といってもドキュメンタリーに近い。
    主人公の望月環と景那(ケイナ)は百々谷(どどたに)で幼少期を過ごし、そこの自然に触れながら育った。そこで絶滅したドードー鳥と孤独鳥(ソリテア)をそれぞれに投影する。大人になっても環は科学を扱う記者になって絶滅動物を追う、特に江戸時代に日本に入ってきたドードーについて調べる。ケイナは動物の研究者になって絶滅動物のゲノムなどを研究する。ケイナは孤独鳥のように孤高な研究を続け、そこからが小説らしくなる。ケイナの本当の研究内容を環が知ったときに、絶滅動物に対する希望と倫理の狭間で物語が動く。

  • 小学生の頃、父親の静養のために千葉の学校に転校した望月環ことボーちゃんは、ちょっと変わった子と思われていたケイナちゃんと仲良くなる。自分たちを絶滅した飛べない鳥、、ドードー鳥と孤独鳥になぞらえ、自然の残る百々谷で奔放に過ごす。しかしケイナちゃんは転校してしまう。

    二人の小学生時代の第一章、社会人になったボーちゃんが研究者となったケイナちゃんと再会する第二章。そして研究の過程で暴走し始めるケイナちゃんと、それを止めようとするボーちゃんの姿と進んでいく。

    ゲノム解読が進み、絶滅した動物が再生できるのでは、という話は現実の世界でもいろいろ取り上げられているが、倫理的問題や権利関係など慎重に進めなければならない問題がたくさんある。
    二人の少女の成長と友情の物語である一方で、こうした様々な問題も提起されている。科学的・歴史的な解説が完全に理解できたわけではないが、とても面白かった。最後は、この後どうなっちゃうの?と思うのだが…

  • 人の手によって絶滅させられた2種の鳥に魅せられた2人の少女。2人は互いをドードー鳥と孤独鳥に見立てる。長じて、1人は新聞記者となり、もう1人は研究者となる。音信不通だった2人はある出来事がきっかけとなり再会するが……。
    小説のはずだがノンフィクションなのかと勘違いするほど丹念に書かれた作品だった。著者の川端さんの経歴を見れば当然かもしれない。ノンフィクション作品である『ドードーをめぐる堂々めぐり』も読んでみたい。
    これまでに人類が絶滅させた数々の動物の記述や、絶滅種を復活させるディ・エクスティンクションの試みも紹介される。実際には彼らが生きた環境を含めて再生することはできないので無理だが、絶滅危惧種を救う技術になればいいなと思った。

    NetGalleyにて読了。

  • SF。著者の「ドードーをめぐる堂々めぐり」を読んでいたのでフィクションだとはわかっていたのだけど、その取材力が活かされていて一部ノンフィクションであり、それによってものすごくリアルな話に感じる。「ドードーをめぐる堂々めぐり」でも感じたけれど読後もワクワクした気持ちがとまらない。

  • 自然豊かな場所を小学生の少女二人はささやかに開拓していく中でドードー鳥と孤独鳥に自分たちをなぞらえるようになる。少女たちはそれぞれの道を進み大人になって一人はライターにもう一人は研究者となって絶滅した鳥の姿を追い求め、二人は再会し、人生はまた寄り添うように進んでいく。

    小説だけど途中の挿絵が写真だったり資料だったりするので鳥の勉強にもなります。絶滅した動物や植物を私たちはどうするべきなのか、というのはこれほど身近な問題になってきているということを知らず勉強になりました。遺伝子操作のお話は、説明で分かったような気にはなり読み進めましたがなかなか難しかったです。

    しかし私みたいなタイプの人間にはこういった問いが「そこにいまある」ということを知るだけでもプラスになると思いますし、こういった話題が好きな方にはぜひ手に取ってほしい作品です。

    #国書刊行会 #NetGalleyJP

  • 房総半島時代の2人の話は小説らしかったけど、ケイナに再会してからはこの前読んだ『ドードー鳥をめぐる堂々めぐり』のように実際にタマキが体験した話のような感じ。
    絶滅動物を復活させる話は興味があるけど、「環境」って所は考えたことがなかったな〜。
    これもワクワクするような楽しい本だった。

  • いや~奇書ですね。そして面白い。
    『不思議の国のアリス』や『ドラえもん』にも登場する、かつてモーリシャス島に生息していた絶滅鳥類ドードー鳥と、同じドードー科の孤独鳥を追いかける「絶滅動物小説」です。
    全編、主人公の手記という形で進みます。そのルポルタージュ感が素晴らしいと思ったいたら、この本に先行して『ドードーをめぐる堂々めぐり――正保四年に消えた絶滅鳥を追って 』と言う同作者によるノンフィクションが出版されていました。つまり、この小説は先行したノンフィクションの上に物語を載せて小説に仕立てたもの。実際、この小説の第3章は「堂々めぐり」と言うタイトルであり、第4章の初めにはノンフィクション本を出版した話が出て来ます。
    自然豊かな房総半島南部の町で過ごした小学生の頃から絶滅動物を偏愛してきた主人公は、成人して新聞社の科学部記者になる。通常業務の合間に個人テーマとして絶滅動物を追い続けるなかで、子供の頃からの夢であるドードー鳥の跡を世界中で探し続けるためにフリーになり、やがて南蛮人によって日本に連れてこられたドードー鳥の存在を知る。そして・・・。
    人間の手で絶滅された動物たち、ステラ―カイギュウ、オオウミガラス、リョコウバト・・・・。そしてそれらをゲノム編集で復活させることの倫理的問題点。
    分野が違いますが、直木賞を受賞された伊与原新さんのような「理系小説」です。著者の川端さんは東大教養学部卒。理系、文系の境が無い学部ですが、どうも理系の話を一般の人に分かりやすく紹介することに長けておられるようです。
    370ページ。箱入りの豪華な製本ですが、なんかそれが似合う作品でした。

  • 専門的な所は深過ぎて専門の方には読み応えあるのだろう…そこ以外の物語の妄想が膨らむ 美しい自然の景色と絶滅してしまった者達と人との温故知新

  • 絶滅種を巡るSF?小説。
    少し未来ならいけるかもと思ってしまうあたりが良いのかも。

  • 久しぶりの快作。うれしい。

  • バードウォッチングが趣味なので興味深く読めた。近代の絶滅種の話は以前にも読んだことがあるが、生きてるところを見てみたいという気持ちは分かる。

  • 仕事中に眺めたダ・ヴィンチでおすすめされていた本。
    物語で読める古生物学入門!という感じで新鮮だった。知らない知識がいっぱい。と思ったらノンフィクションも書いている作家さんでした。なるほど。この本の前にドードー鳥のノンフィクションも書いているようだ。ボーちゃんとケイナちゃんが当たり前のように読んでいた基礎文献とかもいつか読んでみたい。
    事実と物語が入り混じっているので読み慣れるまではちょっと時間がかかった。
    終盤、北海道の神社の社宝が孤独鳥だとわかったからこそ連絡しなかったことが判明したシーン、ボーちゃん視点の読者にあまり開示されていなかったケイナちゃんの内面がついに開示されたようで、心がいっぱいになった。ドードー鳥と孤独鳥が自分達みたいだと言って過ごした鮮やかな時間がボーちゃんだけでなくケイナちゃんにとっても色褪せて無いことがとても嬉しかった。
    命をめぐる科学ってむずかしいなとかも思ったけど、古生物学とか遺伝子化学?の話から自分を探す2人の物語とノンフィクションとフィクションの混ざり具合が絶妙でおもしろく読めた。
    比喩表現の言葉が好きだな。

  • SF。絶滅動物。
    タイトル通り、ドードーにまつわる物語。
    SF(サイエンスフィクション)としては、サイエンスの要素が強めで、フィクションの要素は薄め。
    ノンフィクション作品かと思うような雰囲気。
    博物画が多めに挿入される構成が特徴的。
    生物系のSFが好きな自分には、かなり好きなタイプの作品。
    ちょっとノスタルジックな雰囲気も良い。
    かなり気に入ったので、ネットで著者の他作品をすぐに購入しました。

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著者プロフィール

川端 裕人(かわばた・ひろと):1964年兵庫県明石市生まれ、千葉県千葉市育ち。文筆家。東京大学教養学部卒業。『ドードーをめぐる堂々めぐり──正保四年に消えた絶滅鳥を追って』『おしゃべりな絶滅動物たち──会えそうで会えなかった生きものと語る未来』(ともに岩波書店)、『我々はなぜ我々だけなのか──アジアから消えた多様な「人類」たち』(講談社、科学ジャーナリスト賞・講談社科学出版賞受賞)、『科学の最前線を切りひらく!』(筑摩書房)、小説に『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会、新田次郎文学賞受賞)、『川の名前』(早川書房)、『銀河のワールドカップ』(集英社)など多数。色覚をめぐる絵本に、『いろ・いろ 色覚と進化のひみつ』(絵・中垣ゆたか、講談社)がある。

「2025年 『新版 「色のふしぎ」と不思議な社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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