作品紹介・あらすじ
弱い国は、強い国にほろぼされるのが当たり前。そんな戦国時代の真っただ中、一人の男の子が生まれました。のちに、その強さで全国の武将たちをおそれさせた織田信長です。自由な考え方と思い切った行動力で敵を討ちやぶり、天下統一をめざしますが……。
感想・レビュー・書評
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児童書であるけれど、史実に忠実で脚色されていないわかりやすい伝記。人の心とからださえ傷つけなければ、「多様性」として受け入れられるであろう、信長の行動規範は、当時は当然受け入れられず、母親の愛情を存分に受けられなかった信長を不憫に思った。武将としての立ち振る舞いは、人道を逸した面も散見するも、特に原因がなければ、そのような手段に出ることはなかったのであろう。信長の人を見る目の物差しも、とても理解できる。とはいえ、短気な性格の様なので、個人的にはあまり関わりたくない相手。
著者プロフィール
1949年、佐賀県出身。早稲田大学政経学部卒業。『遊民爺さん』(小学館文庫)で開高健賞奨励賞受賞。史実にもとづいた読みやすい歴史物語には定評があり、おもな著書に『織田信長‐炎の生涯‐』『豊臣秀吉‐天下の夢‐』『徳川家康‐天下太平‐』『黒田官兵衛‐天下一の軍師』『武田信玄と上杉謙信』『真田幸村‐風雲! 真田丸』『大決戦! 関ケ原』『徳川四天王』『飛べ! 龍馬』『西郷隆盛』『三国志』(全7巻)、『西遊記(新装版)』『明智光秀』(以上講談社青い鳥文庫)など。歴史もののほかにも『プラネット・オルゴール』(講談社)『三島転生』(ポプラ社)『龍之介怪奇譚』(双葉社)などの作品がある。
「2022年 『歴史人物ドラマ ジョン万次郎 民主主義を伝えた男』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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