- Amazon.co.jp ・本 (35ページ)
- / ISBN・EAN: 9784338010177
感想・レビュー・書評
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「ピカタカムイは風の女神。ある日、刺繍をしていた手を止めてふと人間の村を見た彼女は、人間を驚かそうと風おこしの舞を舞うが…。アイヌの神が語る物語の絵本。新装版。」
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神様って…めちゃくちゃするよね〜
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大きなお話でした
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前作に引き続き、オキクルミのお話。
文も絵も同じコンビで、私が読んだものは1975年版。
古さはなく、むしろクラシックな名作という趣。紙もやや厚手で製本もガッチリしている。
躍動的でダイナミックな絵は健在で、大変な迫力だ。
ピタカムイという悪い神が、アイヌの村に風をおこして吹き飛ばしてしまう。
何の理由もない。ただ「たのしそうなようすをみて わるさをしたくなった」だけ。
自分勝手でひどい神なのだが、これもまたアイヌの考え方のひとつなのだろう。
あらゆるものには神が宿り、自然災害もまた同じ。
しかし一度だけではなかった。復興した村を見てまた同じことをするピタカムイ。これが何度も繰り返される。
その繰り返しのたびに、決して壊れなかった家がある。
これがなんと、我らが(笑)オキクルミの家!
言わずと知れたアイヌの守護神様なのだ。
オキクルミは立ち上がる。ピタカムイを懲らしめるために・・
もう、カッコいいこと頼もしいこと。
ただし、悪い者は懲らしめるという勧善懲悪のお話ではない。
素敵なのは、そこ。よって、小さなお子には多少説明が必要かも。
これはオキクルミだからこそ出来ることで、アイヌのひとたちの敬愛の的であるのもおおいに頷ける。
日本の昔話には決してないタイプの展開で、興味のある方はぜひ。挿絵の魅力も充分すぎるほどで、とても良いお話だ。
約20分。低学年から。 -
アイヌ民話
オキクルミ
ピカタカムイ
といったら私の中では大神イメージしちゃう -
寄贈本
状態:貸出可
※利用対象者:本学の教職員と学生に限ります。 -
小さい時に好きだった1冊。アイヌ民話の絵本なんですが、描かれているアイヌの衣装が好きだった♪お話の内容は風の神・ピカタカムイという女の神様が、村里を嵐で吹き飛ばしてしまいます。でも何度やっても村は再生され苛々して何度も吹き飛ばすのですが、だんだん弱体化していく中で1軒だけキレイなままで残っている若者の家に気が付いたピカタカムイ。意地悪なのでその1軒を吹き飛ばそうとあれこれやるんですが、何度やっても微動だにせず、やがて疲れて自宅へ戻るピカタカムイ。ある日、一人の若者が訪ねてきました。若者の正体と対峙したピカタカムイの運命は如何に?なんて。
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風のかみが村の人を風でふっとばしたところがこわかった。
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アイヌの人は、自然の中に神が宿っていると信じて、自然を大事に
しながら生活をしている。この話では、風の女神ピカタカムイが
人間の村に対して風をおこすことのいたずらを思いつき、村を風で
吹き飛ばしてしまう。
その行為に対してオキクルミは、何も悪いことをしていない村人を
死においやったとして、罰を与えて諭す。
神といってもやってはいけないことをしたことに対しては罪に問う
というところがアイヌ民話として読んでみる価値があると思う。